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「鉄道探偵と10の証拠」挑戦記 [趣味]

 東京の緊急事態体制も、なんとか先が見えてきた様子ですが、あんまり遊びに出かけたりするのは、まだやはり褒められたことではないという眼で見られそうな昨今です。
 そんな中、私らはまた鉄道謎解きを敢行してきました。
 まあ、古株の「地下謎への招待状」などは参加人数が多すぎて、途中のいくつかのポイントではなはだ密集状態になってしまうので、今シーズンは開催を見送られました。しかしその他のイベントであれば、そんなに一箇所に密集することも無いし、要するに大半の時間を電車に乗って過ごすだけです。電車の中でクラスターが発生したという事例はいまのところありません。そんな理窟をつけて、昨年末には京王の謎解きイベント「危険なビーナス」と、小田急「小田急サスペンス劇場」をプレイしてきましたし、緊急事態宣言が出されたのちの1月下旬にも、山手線謎解きイベントの「6枚の写真の秘密」をやってきました。
 今日やってきたのは、都営地下鉄と京王の合同企画、「鉄道探偵と10の証拠」です。今年でシリーズ7となる鉄道探偵、私たちは3年目からプレイしているので、今回で5回目となります。
 鉄道探偵シリーズも、地下謎に次ぐくらいのいわば老舗で、知名度もけっこう高いため、今シーズンは見送るかな~、と心配していました。制作会社のタカラッシュ!社のサイトを見ても、ほとんど予告されていなかったような気がします。 
 しかし、今年の元旦に実家(井の頭線沿線)を訪ねたとき、車内広告で「鉄道探偵と10の証拠」が開催されていることを知りました。去年の年末、12月25日からはじめていたようです。
 実家の最寄り駅で、ラックにこのイベントのパンフレット(兼ゲームブック)が挿されていたので、すぐに2部確保しました。もちろん、マダムと私の分です。
 私たちが最初に参加した「鉄道探偵と8人の容疑者」では、京王と都営が渾然一体となって、訪ねるべき駅もごっちゃになっていましたが、次の「鉄道探偵と消えた一億の謎」からは、京王篇と都営篇が別々に扱われるようになりました。つまり、京王は京王でひとまとまりのストーリーを構成し、都営は都営で別のストーリーになっており、それが終章で結びつくという造りになったわけです。このほうが、プレイヤーが一箇所に集中するのを避けられるという判断だったのだと思います。確かに「8人の容疑者」のときの市ヶ谷駅やら門前仲町駅やらは、半端でなく混み合っていたものです。あれが続いていたら、「地下謎」の二の舞になっていたことでしょう。ストーリーを分けたのは好判断でした。
 「消えた一億の謎」では京王篇として女の依頼人が、都営篇として男の依頼人が登場しました。それらを探偵助手の女の子と男の子がサポートしてゆくというシナリオでした。次の「鉄道探偵と1/3の奇妙な手紙」ではある兄弟が登場し、「兄篇」が京王、「弟篇」が都営となっていました。そして昨シーズンの「鉄道探偵と56年前の犯人」では、京王が「過去篇」、都営が「現代篇」でした。いずれも、京王の中、都営の中でひとまずストーリーは完結し、それぞれに求められるキーワードをイベントサイトに送信すると、クリアキーワードというのが発行され、そのクリアキーワードを入力することで「終章」がはじまります。この終章だけは、帰宅後にパソコンなどで進められることになっています。

 今回は、探偵助手募集に応募し、最終選考に残ったふたりの「探偵もどき」、ワルキュール・ポアロ氏(笑)と金田二耕助氏(笑)が、それぞれ初代鉄道探偵3代目鉄道探偵に付き添われて、別々の事件の解決にあたるという趣向でした。ポアロ&初代が京王篇、金田二&3代目が都営篇となります。
 助手と言えば、「消えた一億」で助手をしていた女の子と男の子はどうなったことやら。このシリーズ、前に出てきた登場人物があとで再登場したりするのが面白いのですが、残念ながら今回は神保チョウジとか山口タカオとかDJ428とかの愉快な面々は出てきませんでした。
 唯一再登場しているのが初代鉄道探偵で、この人は前回の「56年前の犯人」に出てきます。56年前の誘拐事件を解決できなかった(「ただひとつの失敗」なんだそうですが)まま引退し、ハンバーガーショップでアルバイトをしていた爺さまです。イラストを見る限り、56年前にすでにけっこう恰幅も良く偉そうにしており、50代くらいに見えるのですが、そうだとするととっくに100歳を超えているはずで、よくもまあハンバーガーショップの店員が務まるものだと前回もあきれたものでした。
 しかも自分は失敗したくせに3代目を「まだまだ未熟」と上から評したりして、ともかく偉そうなご老体です。
 それが助手の選考付き添いにしゃしゃり出てきたわけです。繰り返しますがたぶん100歳を超えています。

 京王篇も都営篇も、所用時間は「4時間~」となっていました。つまり合わせると8時間以上を要する一大イベントということになります。
 前回もそうでした。それで前回は、一部分を他の日に、他の用事にかこつけて進めておき、なんとか終わらせることができました。
 今回はそういうことができなかったので、マダムが張りきり、かなり早い時間からはじめようとしました。例えば9時から謎解きを開始すれば、昼食休憩を1時間とっても、18時くらいに終わらせられるかもしれません。まあ謎解きに手間取ったり間違えたりしなければですが。実際のところ、「消えた一億」のときは訪れるべき駅を間違え、終了がえらく遅くなったものでした。1回間違えるだけでも、時間的には相当なダメージになるのでした。
 さすがに9時に謎解きを開始というわけにはゆきませんでしたが、京王と都営の結節点である新宿を出発したのは9時21分でした。明るく暖かいうちに、地上線である京王を済ませるつもりでした。
 ところが、最初に立ち寄る駅(本当は最初でなくともよいのですが、新宿からはじめるとなるとたいていの人が真っ先に立ち寄りたくなる駅です)で、手がかりは駅に隣接したショッピングセンターの中にあると明示されていたのですが、このショッピングセンターの開店時刻がなんと10時で、まだ開いていなかったのでした。30分くらいロスタイムが生じてしまいました。私たちはショッピングセンターの隣にあるコーヒーショップで時間を潰しましたが、そのコーヒーショップにも何組もプレイヤーらしき人が居たし、もう少し直前になってゲートの前に並んでいる人たちの半分くらいは、手に手に謎解きのゲームブックをかざしていました。黄色と黒を主体とした警戒色みたいなゲームブックなので、実に目立ちます。
 その他の駅を最初に訪れれば、こんな足止めはされずに済んだのですが、シナリオ上は「第1問」ですし、ついついここからはじめたくなってしまいます。よく見ると、ゲームブックの表紙に、「捜索可能時間 10:00~21:00」と明記してありました。全部クリアした上で考えてみると、この「可能時間」はやっぱりそのショッピングセンターの営業時間だったのではないかと思います。あと、地下鉄の入口が閉まってしまうというようなことはあったかもしれませんが。
 若干ネタバレ気味かもしれませんが、京王も都営も、これまででいちばん「奥」まで使えたのが感慨深かったですね。最初に参加した「8人の容疑者」などでは、都営はともかく、京王の1日券は元が取れないくらいしか使えませんでした。せいぜい調布までしか行かなかったのです。そのときのアンケートに、私も苦情を書きましたが、他からのクレームも多かったのかもしれません。翌年から、1日券の元が取れるようなシナリオになりました。それでも今回ほど「奥」まで行けたのははじめてです。
 都営側も、だいぶ東のほうまで行きました。
 合わせて20近い駅で乗り下りすることになりましたが、滅多に寄ることの無いような駅で下車するのは愉しいことでした。具体的な駅名は挙げられませんが、それぞれのゴールになった駅にしても、私はまだいちども訪れたことの無いところでした。また、あの駅とあの駅があのように歩いて行けるようになっているとは……
 東京には、まだまだ知らない街があるのだなあ、と再確認できるようなイベントでした。
 結果としては、京王篇は最初の駅のロスタイムを除けばほぼ4時間ちょうどくらい、都営篇はちょっとオーバーして4時間20分くらいでクリアできたことになります。最初の頃こそ他のプレイヤーもずいぶん目にしましたが、後半の都営篇に入ってからは、手がかり設置個所で数組に出遭う程度になっていました。電車の中ではあまりわかりませんでした。
 またイベント期間が終了したら解決篇を書くかもしれません。充実した一日でした。

 【後記】解決篇をアップいたしました。

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