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ブログ化十年 [お知らせ]

 「営業日誌」をブログ化してから、今日でちょうど10年となります。
 特に「ひと区切り」みたいな感慨があるわけでもないのですが、なんにせよ時の経つことの速さを歎ぜざるを得ません。
 サイト開設の頃の営業日誌は、お客様に対するお知らせの性格が強かったように思います。最初の頃は新しいコーナーなども次々に起ち上げたりしていましたので、その都度日誌で触れていました。
 それがだんだんと、ある程度まとまった考えを記すようになって、文章も長くなる一方でした。そうなると、書くのも面倒になってきます。
 特に結婚してからは、独身時代のように時間をぜいたくに使うこともできなくなり、次第に更新頻度が落ちてきました。
 その頃は普通にホームページビルダーで作っていました。毎回新しい枠を追加したり、月が変わると新しいページを作成しなければなりません。まあ、実際には前に書いたものをテンプレートとして利用しますので、さほどの手間ではなかったのですが、億劫になればそんなことも億劫に感じてしまいます。
 結果、月2回とか、あるいは月1回しか日誌を書かないなんてことも出てきました。
 それと期を同じくして、掲示板「お客様の声」の投稿も減ってきました。これはどうもよくない傾向だと考えました。こんなに更新頻度が下がっては、訪問客が少なくなるのも当然です。
 20052010年くらいの時期は、個人ホームページがどんどん閉鎖され、その代わりにブログが盛んになっていました。いちいち自分でHTMLを組み立てなくとも、お仕着せの入力フィールドに文章を書いてゆけば、それなりに見ばえのするネットコンテンツになるわけで、確かに楽なものです。話題一件一件ごとに読者のコメントをつけて貰えます。また以前は相互リンクという形でネット交友を拡げたものでしたが、それに相当するものとしてトラックバックというのが導入され、似たような関心ごとを持つ相手を見つけやすくなりました。
 私はこういう新しいプラットフォームに飛びつくのが一体に遅いようで、いまだにガラケーユーザーであることからもわかると思います。ようやく日誌をブログ化したのは、2011年の春のことでした。東日本大震災の直後であり、何か心機一転したいというような気持ちもあったものと思われます。
 ブログで日誌を更新するようにしてみると、なるほどお気軽です。とにかくいちいちホームページビルダーを起動しなければならないという気鬱さからは解放されました。と言っても書いたあと、「最近の更新内容」それからトップページを書き直さなくてはならないので、どちらにせよビルダーの起動は必要なのですが、これはひと続きの作業なので、最初から起動しなければならないのに較べれば億劫さがだいぶ軽減されます。
 最初の月、つまり2011年4月などは、新しいオモチャを手に入れたようなもので、20本も投稿しています。20本というのは、「追憶の阿房列車」シリーズを一気呵成に書いていた2017年5月にもういちどあっただけで、今後も滅多に無さそうです。
 とはいえ、ブログも10年間もやっていると、投稿が月2~3本なんてこともありました。前の日誌と同じで、内容が重く、また文章全体が長くなってきたのが理由と思われます。できれば月に7~10本くらい投稿できればと思っているのですが、なかなか意に沿えません。

 ともあれ日誌をブログ化して良かったと思っていますが、2010年代に入ると、世間的にはブログもまた低調になりつつあったようです。ミクシィフェイスブック、それにLINEといった、いわゆるソーシャル・ネットワーク・サービス、SNSというヤツがもてはやされるようになっていました。短文を即座に発信して、短時間で反応が得られるというお手軽さが良かったのでしょう。ただし、「即座に発信」できることのデメリットとして、あんまり考え無しに思いつきを発信したり、人の発言をよく吟味することも無く脊髄反射的にレスをつけたりして、他の人からヒンシュクを買い、「炎上」するということが多くなっているようです。
 私はいまだにSNSはやっていません。やりはじめてしまうと深みにはまりそうなので避けています。「短時間で反応が得られる」という点が利用者の共有意識になっているので、何かメッセージを貰ったら、すぐに返事をしないと相手が気を悪くします。それでスマホが手放せなくなり、四六時中スマホの画面を眺め続けるはめになります。うちのマダムなども、睡眠と仕事とフィットネス以外の時間はスマホに張りついているようなもので、多少急いでいるときでも「ちょっとこの返事返しちゃうから」と何やらメッセージを打っています。私はどうも、そういう生活に馴染めない気がするのでした。
 一昨年『セーラ』を再演して、終演後のロビーで、何人かの未知の人から
 「フェイスブックとか使われますか?」
 と訊かれました。営業的には、なんらかのSNSはやっておいたほうが良いのかもしれないと思わないでもありません。
 また板橋区演奏家協会の理事会から、
 「LINEに登録してくださいよ」
 と要請されたこともあります。最近はたいていの打ち合わせをLINE経由でやっていて、MICにだけメールを打たなければならないのが面倒だから、というのでした。スマホを持っていないのでアプリを入れられない、と断っていたのですが、パソコンでもできるからと重ねて言われました。しかし、言を左右にしていまだに登録していません。
 そうこうするうちに、LINEの個人データが韓国中国にだだ漏れになっていたことが判明し、公的機関での使用が問題視されるようになってきました。LINEに関わらなかったオレ勝ち組!……と言いたいところですが、漏れて困るようなデータは無いし、と使い続ける人も多そうです。自分は困らなくとも、自分のアプリ経由で他人の情報も覗かれてしまう危険があるわけなので、一日も早い使用禁止が望まれます。
 フェイスブックやツイッターにしても、先だってのUSAの大統領選で化けの皮がはがれた観があります。トランプ前大統領の存在が不愉快であったにせよ、トランプ支持者の呟きを一方的に削除したり、アカウントを停止したりするのは、違うだろうと言わざるを得ません。本来、どんな傾向の発言であってもそのまま流すのがこれらのプラットフォームアプリケーションの役割なのであって、それだから個々の書き込みの内容については免責されることが認められていたはずです。
 公序良俗に明らかに反するメッセージ、例えば特定個人の殺害予告とか自爆テロの呼びかけとかを削除する権限は与えられていましたが、トランプ支持者の排除というのはそういうのではなく、完全に思想による選別です。フェイスブックやツイッターの経営陣が不愉快だと思った陣営の発言を排除していることになります。こうなると、内容についての免責の根拠ははなはだ怪しくなります。
 そんなこんなで、SNSの存立もそろそろ微妙なところに差しかかっているようです。
 今後、ネットでの意思交換はどんな形になってゆくのでしょうか。ブログ時代に戻るのではないかと言っている人も居ましたが、ネットの様相をずっと見てきた限り、いままでのところ、「〇〇に戻る」ということはあまり起きていません。また新しい形態が生まれるのではないかと私は思います。
 LINEの「既読」「既読スルー」などについては、現段階でもけっこうストレスとして感じている人が少なくないようにも思えます。受け取ったらすぐに見て、すぐに返事しないと、相手が気を悪くするのではないか……という強迫観念は、かなり切実なものがありそうです。次世代の通信は、その辺を解決するものになって貰いたいものです。

 この前So-netのホームページサーバーの閉鎖があって、サイトの引っ越しをしたついでに、約10年間の日誌を整理しました。「似而非随筆」「時のまにまに」「途中下車」「ミステリーゾーン」などに載せるべき内容の文章も、全部日誌として書いていたので、それらをあらためて分類し新しいコーナーにしたのでした。
 今後も、同じようなスタイルで続けてゆきたいと思っておりますが、10年分の整理というのはさすがに大変でしたので、数年おきくらいに整理の機会を持ちたいと考えています。また、個々のエントリーももう少し軽めにしたほうが良いかなとも感じています。旅行記などは性格上どうしても長くなりますが、日々の想いなどは、一本一本は軽めにして数をこなしたほうが、読者のために親切ではないか、などと迷っています。
 ともあれブログ十周年を迎えました。今後ともよろしくお願い申し上げます。

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