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墓参行と雀のお宿 [旅日記]

 今年も、マダムの両親と一緒に、前橋のマダムの祖父母のお墓参りをすることになりました。2011年から毎年のようにふたりで出かけていますが、去年マダムの両親をお連れしたところとても喜んでいたので、今年もお誘いしたわけです。
 マダムの母方の祖父母のお墓は、流山おおたかの森駅近くの霊園にあって、こちらはマダムの実家から近いこともあり、しょっちゅう参っています。祖父母のどちらとも面識の無い私でさえ、年2回くらいはお墓参りにつき合うほどです。
 しかし前橋にある父方のお墓には、そうちょくちょく参るわけにもゆきません。義父がもっと若かったころはクルマで行っていたようですが、最近は、いちおうまだ運転はしているものの、あまり長距離は走らなくなりました。本人もしんどいし、周りも止めるようになっています。
 クルマ以外の行きかたはよく知らなかったようで、勢い、近年は足が遠のいていたところ、私たちが毎年のように参るのが代参のようなかたちになっていました。
 それで去年、クルマを使わない方法で行ってみませんか、とお誘いしたのでした。

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札幌・弘前公演行(5)弘前城と演奏会 [旅日記]

 11月14日(月)の晩に弘前に到着した私は、宿でチェックインのときに貰ったクーポン券を使って、実質80円で豪華な夕食をとりました。私は酒を飲まないので、こういうときにあんまり費用がかさまないのですが、それにしても実質80円とはわれながら恐れ入ります。
 クーポン券はまだ1枚(1000円分)残っています。使用期限は翌日15日までですが、何に使おうかとわくわくしながら眠りに就きました。
 翌朝、宿の朝食ビュッフェを堪能してからチェックアウトしました。演奏会場には正午過ぎに入れば良いので、午前中は暇です。せっかくなので弘前城のあたりを散策しようと考えました。演奏会場の市民会館は弘前城の一角にあります。
 バスを使っても良かったのですが、急ぐわけでもないので歩いて向かうことにしました。歩ける程度の距離のところの宿をとったのです。あいかわらずスーツケースが重いのですが、まあキャスター付きなので、かさばるだけで、負担がかかるというほどでもありません。
 行く手の厚い雲にうっすらと虹がかかっているのが見えました。この時点では青空が見えていますが、11月15日(火)の弘前は昼から雨という天気予報でした。札幌の演奏会に引き続いて、こちらの本番も雨模様のようです。私は雨男というわけではないのに、どうしたものかと思いました。

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札幌・弘前公演行(4)札幌から弘前へ [旅日記]

 11月13日(日)に、札幌教育文化会館で開催された小樽商科大学グリークラブ創部100周年記念演奏会はつつがなく終わり、その後のレセプションも済んで、私はホテルに戻りました。昼間に降っていた雨はほとんど上がり、傘は要らないくらいでしたが、冷たい強風が吹いています。むしろ風が強くて傘が役に立たないくらいでした。翌日から急に気温が下がるという天気予報でしたが、さもあらんと思わせるような冷風でした。
 前夜で味を占めて、またセイコーマートで朝食を調達してゆこうと考えました。ホテルから宿への道筋に1軒あるようでしたので、そこに寄ろうとしたのですが、スマホの地図を頼りに行ってみると、寝静まったような集合住宅がひとつ建っているばかりでした。ぐるりと回ってみると、その建物にはいくつかのテナントが入っているようですが、セイコーマートは見当たりません。地図の縮尺をぎりぎりまで大きくしてみましたが、どう見てもその建物の内部にあるとしか思えず、しかも地図には「営業中」との表示も出ているのに、まるっきり気配がないのです。しまいには郵便受けの並ぶエントランスに入って、階段を昇りかけてみたりしましたが、コンビニエンスストアがあるようにはどうしても思えませんでした。なんだか狐につままれたようで、不気味です。
 仕方なくそこは諦めて、次に近いセイコーマートへ足を運んでみたら、なんのことはない前夜に寄った店舗でした。電灯が消えてひっそりとしています。

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札幌・弘前公演行(3)百周年演奏会 [旅日記]

 小樽商科大学グリークラブOB会に私が関わりはじめたのは、15年ばかり前からであったと記憶します。小樽商大の卒業生ですから、たいていは北海道に在住しているのですが、東京近辺に出てきた人も多く、演奏会を開催するに際して、東京組は東京組で練習して、前日リハーサルで北海道組に合流するという形ができたのでした。
 たまたま川口第九を歌う会の運営役員のひとりが、その東京OB会の世話役を兼ねていて、自分たちだけで練習することに限界を感じていたのか、第九を歌う会の指導陣のひとりであった私に、指導を頼んできたのです。何人も居る指導陣の中から私に白羽の矢を立てたのは、ピアノを弾きながら指導ができる人間であったことが大きなポイントでしょうが、私が札幌生まれであること、その世話役の現住所が私と同じ町内で、ほとんど隣と言って良いマンションであったことなども手伝っていたかもしれません。
 それで最初に指導したのが、たぶん創部90周年記念OB演奏会のためだったのだと思います。周年演奏会はそれまでも開かれていましたが、「OB」と入ったのはそれがはじめてだったようで、東京組が独自に練習して合流するというのもそのときが最初だったのでしょう。何十年も歌っていない、というような人がたくさん居ました。パートバランスも悪く、なるほどこれは自主練習だけでは大変だろう、と思ったのでした。

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札幌・弘前公演行(2)ロングシートと夜の船 [旅日記]

 札幌弘前で連続して仕事があって、11月11日(金)に出発した私は、常磐線特急「ひたち3号」仙台まで行き、そのあと仙石線仙石東北ラインに乗って、14時34分に塩釜に着きました。そこからはひたすらに普通電車を乗り継いで北上することになります。
 まだ14時台だというのに、空の色がなんとなく夕暮れっぽく感じられました。冬至まであと1か月ちょっと、北に来て東にも来ているので、東京近辺よりも夕方が早く訪れるのでしょう。
 昔は、「仙台~青森」などという、東北本線を悠然と走り抜ける長距離鈍行なども多数走っていたものでしたが、最近はご多分に漏れず運転が分断されてしまっています。私は本八戸までの切符を持っていましたが、この先小牛田・一ノ関・盛岡・八戸で乗り換えなければなりませんでした。そして、腹の立つことに、最後の八戸線のディーゼルカーを除く4本の電車は、すべてオールロングシートだったのです。
 すれ違う列車などを見ると、全列車がオールロングシートかというとそんなことも無く、特に距離の長かった盛岡~八戸のIGRいわて銀河鉄道青い森鉄道には、クロスシートの車輛もけっこう走っているようでした。ある程度の覚悟はしてきたとはいえ、なんで私の乗る列車に限って全部ロングシートばかりなんだと抗議したくなりました。

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札幌・弘前公演行(1)震災の爪痕 [旅日記]

 先週の金曜日(11月11日)から今日(16日)まで、仕事で札幌弘前に行っていました。5泊6日という、かなり長い出張です。確かロシアを旅行したときも5泊6日でした。独身時代に遊びで旅行へ行っていた頃にはもっと長い行程もありましたが、マダムを残してこれだけ長い日程で留守にするのははじめてのことだと思います。
 札幌も弘前も、北のほうの街ですし、同じブログラムを場所を変えて2公演、と思われそうですが、そうではありません。札幌の仕事と弘前の仕事はまったく別件です。
 先に札幌の仕事が決まっていました。詳しい内容はここで語り出すと長くなるので、あとで書くことにしますが、何度か足を運んだことのある小樽商科大学グリークラブOB会の関係です。そこが11月13日(日)に札幌で演奏会を開催し、私はその演奏会に参加することになったのでした。
 日曜に札幌で用事があるということは、いままで祖母の法事などで何回かあり、その場合はよく土曜のピアノ教室の仕事を終えてから、晩の飛行機で飛ぶという行程を採ることが多かったのです。しかし、今回は前日(12日)におこなわれるリハーサルにも出て貰いたいということでした。
 午前中からやっているリハーサルに出るとなると、朝相当早い飛行機に乗らなければなりません。それもやったことはありますが、私としては気が進まないことでした。

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湯西川温泉と日光江戸村(2) [旅日記]

 栃木県の北西の奥深く、湯西川温泉に一泊した私たちは、10月11日(火)の朝、9時39分発の「初発バス」で宿をあとにしました。これより早くバスで出てゆく便はありません。
 前日にしばらく過ごした水の郷観光センターを過ぎ、またトンネルの連続となります。あらためて車窓を見ると、本当に山深いところだと再認識しました。野岩鉄道も無く、トンネルも開通しなかったころは、どれほど不便な場所だったでしょうか。
 ダムの水面が見えてきて、その水面がだんだん近づいてきたと思うと、ダムの突堤を経て、また川が深い渓谷の下に沈んだあたりで、湯西川温泉駅に到着しました。
 ここで30分ばかり待って電車に乗っても良かったのですが、「デジタル湯西川フリーパス」のおかげでバスもフリーパスです。往路と少し趣きを変えようと思い、鬼怒川温泉までそのままバスに乗ってゆくことにしました。正直なところ、野岩鉄道はトンネルばかりで、車窓風景はさほど楽しくありません。
 同じことを考えた人が多かったようで、湯西川温泉駅で下りた客はほとんど居ませんでした。
 バスは5分ほど時間調整をおこない、ふたたび走り出します。

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湯西川温泉と日光江戸村(1) [旅日記]

 5月に実家の家族で新潟に旅行に行った際、宿の予約を私がおこなった関係で、なんだかじゃ×んのポイントが大量に入っていました。家族で旅行できるのもそろそろ最後だろうと思った父が奮発したのでしたが、予約したのは私の名義であったため、ポイントはすべて私に入ったわけです。
 ところが、その大量ポイントは、いつまでも貯めておけるということではなかったようで、7月の終わりに近づいたころ、失効が近いことを事務局から伝えてきました。どうも、7月中にどこか宿泊を予約しないと、ポイントを失ってしまうらしいのです。
 それはあまりにもったいないので、急遽、どこかへ旅に出なければならなくなりました。
 そうは言っても、私は今年は旅づいています。7月に島根に、8月に沖縄に行き、11月にも札幌広島に行くことが決まっています。すべて仕事関係ですが、それにしてもその中に泊まりのある旅行をはさみこむのはなかなか大変です。そうそう、9月には墓参行もありました。
 マダムと相談した結果、泊まりのある旅が入っていない10月に、一泊旅行をしてくることに決めました。マダムは忙しいひとで、2日連続で予定を空けるというのは難しいのですが、スポーツの日である10月10日と翌11日ならば、なんとか予定を空けられるということだったのです。月曜に定期で入っている仕事が祝日で休みとなり、火曜は仕事と言うよりは趣味で忙しいのであって空けられないこともないというわけでした。

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颱風余波の墓参行 [旅日記]

 毎年、夏のあいだか、夏が終わるころに、高尾にある私の父方の祖父母と、前橋にあるマダムの父方の祖父母のお墓参りに行っており、毎回いろいろと趣向を考えていますが、今年は前橋にマダムの両親と同行することになりました。
 5年ほど前、私らは「たんばらラベンダー号」に乗って、碓氷鉄道文化むらに立ち寄ったりして前橋に行き、お墓参りを済ませ、定宿にしているコンフォートホテルに投宿しました。そのとき、マダムの両親も同じ宿に泊まって、翌日義父の運転するクルマで富岡製糸場に連れて行って貰ったりしたのでした。そのころはまだ義父も長距離のドライブが可能だったのですが、さすがに最近はそれが心許なく思える様子になってきたようです。
 それでたぶん、前橋へのお墓参りもそれきりだったのではないかと思いますが、私らが毎年出かけているというので、今年は同行する気になったようです。自分で運転せずに行く方法を試したいと考えたのかもしれません。
 予定をすり合わせると、9月の連休の合間、20日21日が都合が良いようでしたので、その日程で宿をとりました。ただし、コンフォートホテルのユニットバスが狭くて義母のお気に召さなかったらしいので、やはり駅近くの、大浴場のある宿をとってみました。私らはコンフォートホテルに泊まっても、入浴はいつも近くの「天然温泉ゆ~ゆ」に行っていたので、あまり気にしていなかったのでした。

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沖縄公演行(2) [旅日記]

 沖縄でのコンサートのため、8月5日(金)那覇入りしました。
 コンサート会場は那覇ではありません。6日(土)沖縄市7日(日)嘉手納町で連日公演します。沖縄市と嘉手納町は隣り合っていると言って良いロケーションで、それならその近くに宿をとったほうが良かったようでもありますが、そこはやはり事務所のほうで多少の観光要素を加えてくれたということでもあるのでしょう。土産物を買うにしろ飲みに行くにしろ、沖縄市や嘉手納町では那覇とは較べものにならないくらい選択肢が狭まるのだと思います。
 先月の島根公演のときは、室内オケとはいえ16、7人か一斉に移動するので、宿から会場の往復にはバスをチャーターしていましたが、今回の楽器は5人だけです。弦楽四重奏とピアノだけ、いわゆるピアノ五重奏編成です。この編成はシューマンフランクに有名な曲がありますが、大学受験前にさんざん書かされたため、あまり良い印象がありません。
 ともあれそういうコンパクトな編成なので、バスを頼むほどのことはなく、毎回タクシーに分乗して往復しました。メーターを見ていたら片道だけで5000円近くかかっていたので、交通費がすごいことになっているだろうと思います。

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