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「不思議なキャンバスの秘密」挑戦記 [日録]

 なんだか最近、謎解きイベントへの参加や解決篇のようなエントリーが多い気がしますが、今日もちょっとした謎解きイベントをプレイしてきました。「地下謎」「鉄道探偵」「ミステリーラリー」などのような、丸一日がかりのヘヴィーな謎解きゲームではなく、半日くらいでクリアできる、わりとライトな感じのイベントです。
 とはいえ謎解きではありますので、イベント期間が終わるまではネタバレ厳禁です。謎そのものもごくライトで、たぶんまったく解けなかったなどという人は居なさそうなのですが、それにしてもこれからプレイする人にネタバレするのは申し訳ないので、例によって曖昧な記述ばかりになると思います。
 今日プレイしたのは、「不思議なキャンバスの秘密」というイベントで、制作は鉄道探偵シリーズと同じタカラッシュ!社、主催は都営交通です。ただし今回は、都電荒川線東京さくらトラム)と日暮里・舎人ライナーの2路線だけが舞台となります。
 都営交通というと、まず思いつくのは都営地下鉄都営バスでしょう。都電荒川線と日暮里・舎人ライナーはわりと盲点になりがちです。「そういやそれも都営だったよな」と頭をかく人が多いのではないでしょうか。いや、都電のほうはまだ「都電」という名前だから納得できても、日暮里・舎人ライナーの経営が東京都であるとは知らない人がけっこう居るかもしれません。
 ともあれ、都営の一日パス「都営まるごときっぷ」では、都営地下鉄、都営バス、都電荒川線、日暮里・舎人ライナーのすべてに乗ることができます。そして、今回はその「都営まるごときっぷ」を、かなり堪能するまで使い倒したと思います。

 都電荒川線と日暮里・舎人ライナーは、熊野前という駅(電停)で交差しています。だから両方を股にかけるイベントも設置しやすいわけです。
 私たちは昼過ぎに家を出て、日暮里・舎人ライナーの起点である日暮里から出発しました。JR京浜東北線と都電荒川線が交差している王子からはじめるという選択肢もありましたが、都営まるごときっぷを購入するにあたって、王子だと都電の運転士に頼まなければなりません。まるごときっぷは1枚700円で、千円というようなきりの良い数字ではありませんので、お釣りを貰うことになったようなとき、乗客が多かったりすると迷惑なことになりそうです。その点、日暮里・舎人ライナーの駅には自動券売機があり、まるごときっぷもそこで買うことができ、誰の迷惑にもなりません。それで日暮里のほうを選んだのでした。
 世間は新型コロナウイルス騒ぎで大変なことになっていますが、よく晴れて陽射しも暖かい今日は、外に出る人も少なくなかったようです。日暮里・舎人ライナーの全線に乗りましたが、舎人公園のあたりなどはけっこうな人出であったように見受けられます。私の乗った電車でも、かなり乗客が居て、舎人公園でだいぶ下りて行ったようでした。そもそも舎人公園というのがこれほど大きな園地であったとはいままで知らなかったように思います。日暮里・舎人ライナーには何度も乗っていますが、実のところ、そのあたりを昼間に乗ったことが無かったかもしれません。
 とはいえ、方向や区間によってはだいぶ空いており、特等席と言うべき運転席のところに乗ることもできました。日暮里・舎人ライナーは無人運転なので、運転士は乗っていません。ただ車庫内などでは有人で動かすようで、いちおう運転席があります。もちろん機器類はカバーがかけられていて見ることはできません。普通の運行時にはその運転席に乗客が坐っても構わないことになっており、全体としては空いていても、ここだけは競争率が激しく、すぐに埋まってしまいます。そこにかなり長いこと坐っていられたのでラッキーでした。いつも電車に乗っているときはスマホばかりいじっているマダムも、その特等席では車窓に釘付けになっており、荒川を渡る扇大橋附近の大カーブと急勾配には感激していたようです。

 なお謎は、日暮里・舎人ライナー側だけで完結するもの、都電荒川線側だけで完結するもの、両方を合わせることでクリアできるもの、と大きく分けて3部分より成っています。そして、「塗り絵」が大きな意味を持つのがこのシリーズ(去年からはじまり、今回は2回目のようでした)の特徴なのでした。
 私がこのイベントを知ったのは、2月のはじめだったと思います。Chorus STの臨時練習のために町屋へ行く用事があり、うちから町屋ならば王子から都電に乗るのが便利だったので、乗ってみたところ、車内のラックにこのイベントの冊子がたくさんささっていたのを発見したのでした。妙にかわいらしいデザインだったので、なんだろうと思って近づいてみると、謎解きイベントの冊子だったわけです。すぐに自分の分とマダムの分と、2部を確保しました。
 いくつかの駅を訪れて、謎のカギを入手するという構成は、「鉄道探偵」などと同じです。都電荒川線と日暮里・舎人ライナーで、それぞれふたつの駅を割り出すためのパズルが記されています。そのほかに、「塗り絵の塗りかた」をもうひとつの駅で入手することになります。こちらはパズルになっておらず、冊子に駅名が記されています。とは言ってもここでは書きませんが、私はその駅名のひとつを見落としていて、あとで気づいてその駅に向かうのに、若干余計な時間を費やしました。
 ともあれ、それぞれの路線でふたつずつの駅名を割り出し、その駅へ行って指示されたカギを入手し、そのカギと「塗りかた」を合わせて、冊子の下部にある絵を塗ると、その絵の中に答え(キーワード)が出てくるという手順なのでした。
 当初はどう塗ることになるのかわからず、そもそも塗り絵と言うからにはいろんな色が必要になるのだろうかと考えたりしました。専用サイトをチェックしてみると、所持品は冊子のほか「筆記用具」と書かれているだけで、色鉛筆とかカラーサインペンが必要というようなことは書かれていませんでした。プレイしてみると、実際のところ黒い鉛筆一本だけでなんとかなるようでしたが、私は念のために12色の色鉛筆を持参しました。特に色を使う必要はなかったのですけれども、色を使うとカラフルで楽しかったのは確かです。これからプレイするかたも、可能ならば色鉛筆を持ってゆくと良いかもしれません。

 どちらの路線のパートも、1時間半から2時間くらいでクリアできる設定になっているようです。鉄道探偵では4時間ずつくらいだったので、それに較べるとだいぶライトです。ただ都電荒川線も日暮里・舎人ライナーも全列車が各駅停車であり、スピードも遅く、運転間隔は決して広くはないものの、場合によっては5、6分くらいずつ待たされることになるので、意外と時間がかかるかもしれません。私たちは途中で食事をしたりしていたこともあって、日暮里でゲームを開始したのは13時半ころであったのに、終わってみると帰宅は22時半くらいになっていました。もっとも、余計な時間を計算に入れず、純粋にクリアするための時間だけ見てみれば、4時間ちょっとというくらいで、まあまあ設定から大はずれはしない程度だったと思います。
 それぞれの場所のカギは、鉄道探偵のポスターメッセージのように大々的に目立つ仕様にはなっておらず、控えめにシールみたいな形で貼られているだけでした。看板の片隅に貼ってあったり、なんということもない店先に貼ってあったりして、そこに書かれていることもごく小さく、地下謎や鉄道探偵並みのプレイヤーが密集したら読むのもひと苦労ではないかと思いました。
 幸いと言うかなんと言うか、イベント期間が間もなく終了というタイミングであったせいか、まだそれほど知名度の高くないイベントであったせいか、はたまたコロナ騒ぎで人出が少なかったせいか、「不思議なキャンバスの秘密」をプレイ中であるらしき人の姿は、最初から最後まで、ごく少数でした。すっかり陽が落ちてしまってから、最終問題のところで他のプレイヤーとかちあってしまったのは意外でしたが。
 日暮里・舎人ライナーに乗っているときは、それほど乗った回数も多くない路線だけに、この乗車率が日曜の午後として普通であるのかどうかは、よくわかりませんでしたが、都電荒川線パートに移ると、やはりふだんよりは人出が少ないのだな、と納得せざるを得ませんでした。というのは、何回か乗り下りしましたが、ほとんどの電車で坐ることができたのです。
 都電荒川線は、いつ乗っても混んでいて、起終点である早稲田三ノ輪橋からでもない限り、滅多に坐れることがないのです。いい加減2輌編成の運転でもするべきではないかと叫びたくなるような混雑ぶりです。上に書いた、今回のイベントの冊子を入手したときも、往路の王子から町屋まではかろうじて坐れましたが、帰りは坐れませんでした。
 都電は都営バスと同様、都民のお年寄りは無料パスが使えるため、いつも老人満載なのでした。なんとか坐れたとしても、じきにきっとよろよろした爺さまか婆さまが近くにやってきて、席を譲らないと気まずいような雰囲気になってしまうような状態です。
 そんな荒川線で、乗るたびにあっさり坐れたのですから、コロナ騒ぎでお年寄りが出歩かなくなっているのは確実であるように思われます。あと、学校が閉鎖されて、子供たちを連れて出るのが土日に限らなくなったという事情もあったかもしれません。平日にもいい具合にばらけて、相対的に土日の子供率が下がったというわけです。

 どこの駅や電停に下りたかについては、今日は書けませんが、最終的には両路線の結節点である熊野前に戻ってきました。鉄道探偵で言えば新宿ですね。
 熊野前の電停の近くにあるサイゼリヤで夕食をとりました。そのあと帰宅したわけですが、都営まるごときっぷを最大限活用したいと思い、例によって妙な帰りかたをしました。ここは書いても良いでしょう。
 また日暮里・舎人ライナーに乗って、西新井大師西で下ります。この駅、西新井大師からはかなり離れていて、別の駅名にしたほうが間違える人も少ないのではないかと思われますが、とりあえず路線の中では環七通りの最寄り駅です。このあたりの環七通りには、千住車庫と王子駅を結ぶ都営バスが走っています。江北陸橋下というバス停からそのバスに乗って、王子駅までは行かず、途中の北区神谷町という停留所で下車。これは環七通りから北本通りに折れて最初のバス停です。手近の横断歩道で北本通りを渡り、反対方向のバス停に行くと、やたらとたくさん行き先が書いてあるのですが、その中から赤羽駅東口行きの便に乗ります。かくて、赤羽までは都営まるごときっぷだけで帰ることができました。
 江北陸橋下から赤羽に直行するバス路線もあるのですが、残念ながら都営バスではなく国際興業バスで、都営まるごときっぷでは乗ることができません。この帰宅ルートを含め、今回は11本の都営交通路線に乗ったことになります。通常運賃が平均して180円くらいだとしても、2000円近くかかっていることになり、700円の都営まるごときっぷを3倍くらいに使い倒した結果となりました。これだけでも「よっしゃ」と言いたくなる半日でした。
 「不思議なキャンバスの秘密」のイベント期間は来週の3月22日までです。けっこうギリギリでした。また解決篇でも書こうと思っています。

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