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続・人工の知能 [世の中]

 Chat GPTチャット生成AI )がずいぶんと話題になっています。何かについて調べようとした場合に、いくつかのキーワードを入力したり、あるいは質問のような形で入力すると、ちょっとした論文みたいな形で応えてくれるというAI(人工知能)であるようです。私はまだ使っていませんが、使っている人の報告はいろいろ読みましたし、マイクロソフトGoogleが提供している類似のものは体験したことがあります。そのいくつかは大変役に立ちました。
 打ち込まれたキーワードや質問文に関して、ネットに大量に存在する文献から収集して、たちどころに説明文を作成してくれるということであるようです。そのため、USAなどでは学生が学校の提出レポートなどに、Chat GPTが作った文章をそのまま出すなんてことも起きるようになり、使用を禁じる学校も増えているとのことです。またChat GPTが作成した文章であるかどうかを判定するAIなんてのもできたようで、中にはちゃんと自分で書いたのにChat GPTが作ったものだと判定されてしまい不合格を食らう、なんて事件も起こっているらしい。
 Chat GPTにしろその判定AIにしろ、まだまだ開発途上のものであって、全面的に信用するのは早計というところなのではないでしょうか。

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炎熱の惑星 [世の中]

 猛暑の日が続きます。日中に日向に出ると、兇悪とも言うべき陽射しが照りつけて、じりじりと肌を灼くのがわかります。顔や腕などはわかりやすいのですが、案外と意識の外にある首筋などが思ったよりも灼けていて、気がつくとひりひりしていたりします。皆様、くれぐれも熱中症にお気をつけください。
 猛暑は日本だけではないようで、欧米ではさらにすごいことになっているようです。南欧などでは45度超えの日が続いているらしいし、パリあたりでも40度を超える日があると仄聞します。私がいままで経験した最高気温は、シチリア島に行った時の43度ですが、さらに暑くなっていると聞くと想像を絶します。
 向こうは湿度が低いから、同じ気温でも日本よりはしのぎやすいだろう、とよく言われますが、実はそんなことはありません。シチリアをはじめとして南欧各地に吹きすさぶ熱風シロッコは、サハラ砂漠の熱い空気が地中海を越えてヨーロッパに吹きつけるというものです。サハラ砂漠ではカラカラに乾いた熱気なのですが、地中海を渡るうちにたっぷりの水分を補給され、かなり湿潤な状態になってヨーロッパに到達します。実は大変に蒸し暑い熱風なのでした。そのくせシロッコが吹けば簡単にドライアイになったりして、まったく始末に負えません。
 シロッコの猛威は、年によっていろいろであるようで、そんなに暴れないときもあるようです。しかしときどきは酷暑をもたらして人死にがあったりするので、そういうところから疾風と疫病の悪魔パズズが発想されたのでしょう。

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相模線の小さな旅と『星空のレジェンド』オケリハ [日録]

 今年も『星空のレジェンド』の公演が近づいてきました。作曲家として、毎年の恒例行事で自分の曲が演奏されるというのはまったくありがたい話で、この作品の制作に関われたことはとても幸せなことだったと思います。
 そして今年は特別な回でもあります。オーケストラ版初演がおこなわれるのです。
 『星空のレジェンド』は、はじめからオーケストラ版を最終目的としていました。企画者で台本作者でもあった故大川五郎先生の希望でもありました。最初の話では、初演のときはピアノにいくつかの楽器を足す形で演奏し、それから電子オルガンで演奏したり、だんだん楽器を足して行って、最後にオーケストラにしたいというような夢を伺いました。
 残念ながら、初演では予算が不充分であったため、ピアノ以外の楽器を足すことができず、かろうじて終曲で和太鼓と鉦を加えるにとどまりました。そしてそのままの形で再演を繰り返すことになってしまったわけです。
 第5回公演のしばらく前に、大川先生から、オーケストレーションのことをまじめに考えたいというお話がありました。その年の第5回では無理だろうが、翌年の第6回はぜひ、ということでした。
 私も意欲を燃やして、オーケストレーションにかかりました。

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水辺の歌のコンサート [日録]

 昨夜は帰宅が遅かったので日誌の更新ができませんでしたが、昨日(7月17日)はちょっとしたコンサートがありました。立川というあまり縁のない街での演奏会です。
 友人の藤井あやから頼まれて伴奏をしに行ったのですが、ピアノソロで弾くところもあり、また思いがけず自作の初演ということさえおこなったので、やはり記録しておくべきでしょう。
 主催は立川日露文化交流協会というNPO法人です。名前を見てのとおり、ロシアとの文化交流を目的とする団体であるようで、ご多分に洩れず昨今はやや肩身の狭い立場であるかもしれません。実際、催し物をする際に妨害を受けたこともあるようで、昨日も警官が様子見に立ち寄っていたという話でした。
 ご亭主の仕事の都合などで、ロシアへの駐在経験のある奥様がたなどが中心となって活動しているらしく、以前はロシアからバレエ団を招いたりしてけっこう大々的にやっていたとも聞きました。それがコロナ禍と、引き続いてのウクライナ侵攻のため、活動もだいぶ下火になってしまい、1時間半ほどの独唱のコンサートを開催するのがやっと、という状態になったようです。それでもこの種の催しは4年だか5年だかぶりだそうで、開催にこぎつけたことをとても喜んでいました。

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字幕のお仕事『四季』 [お仕事]

 川口第九を歌う会の自主演奏会で、ハイドン『四季』を歌うことになったという話は、前に書きました。前回の自主演奏会はシューベルトミサ曲第6番でしたが、2019年の6月のことです。毎年の「第九」公演のほかにこの団体がやっている自主演奏会は、ほぼ隔年でおこなわれていますから、本来は『四季』演奏会は2021年に開催されるはずでした。
 しかし翌20年からコロナ禍がはじまり、練習場所さえなかなか確保できないという状況が続いて、開催は延びに延び、とうとう4年が経ってしまいました。しかも本番は9月です。
 まあ、『四季』というのはハイドン晩年の畢生の大作オラトリオであって、合唱の出番も甚だ多い曲です。そして1曲1曲が相当に長いものばかりなのでした。練習をしていても、なかなか全貌が見えません。やってもやっても終わらないという印象が強かったのです。その意味では、4年に及ぶ練習期間があったのは幸いだったかもしれません。いつものように2年だけでは、充分な準備ができなかった懸念があります。
 次は『四季』、と聞かされたとき、私を含むサブ指導者たちは、

 ──正気か?

 とささやきあったものでした。いささかなりともこの曲と、そして川口第九を歌う会の実力を知っている身としては、ほとんど無謀としか思えない選曲だったのです。

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「楽語」を考える(4)演奏標語 [いろいろ]

 楽譜に書かれている文字情報「楽語」についていろいろ考えてきましたが、最後に「演奏標語」について触れておきます。これまでの、速度標語強弱記号変化標語発想標語などは、どんな楽器、あるいは声楽に対しても共通で成立するものでしたが、演奏標語はその楽器特有のものが多くなります。また、簡略化した記号で示されることもよくあり、むしろ「演奏記号」と呼ばれることのほうが普通かもしれません。

●ピアノ●
 ある意味もっともポピュラーな楽器だけに、ピアノ特有の演奏標語・演奏記号はけっこう種類があります。
 ピアノは鍵盤楽器であるわけですが、鍵盤だけで成り立っているわけでもありません。特徴的なのは足で操作するペダルです。まずこのペダルについての楽語から考えてみましょう。
 グランドピアノの場合、3つのペダルを備えているのが標準型です。ただし価格の安いピアノ、製造年が古いピアノなどではふたつしか無いものもあります。
 右のペダルをダンパーペダルと言い、弦を押さえているダンパーという機構を動かします。ふだんは弦にダンパーが接しており、鍵盤を押すとそのダンバーが外れると共にハンマーが弦を叩きます。それで音が出るわけです。もしダンパーが外れないと、いわば消音器みたいなものですから、かすかな音しか出すことができません。
 鍵盤から指を離すと、ダンパーが戻り、音が消えます。

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パリはまた燃えているぞ [世の中]

 フランスで起こっている暴動騒ぎは、もう手がつけられないような状態に陥っているようです。パリ近辺で6月30日の晩に略奪や暴動が発生した地点をマークした地図を見ましたが、ほとんど粗密が無いような感じでした。文字どおりパリ中で起こっているわけです。
 パリだけでなく、マルセイユリヨンその他あちこちの地方都市でも騒ぎになっているようですし、ほとんど全土的な騒乱と言って良いでしょう。
 さらに隣国であるドイツベルギーオランダなどまで暴動が波及しているようで、もはや何を要求しての騒ぎなのかもわからなくなっています。一国内であれば、その国の政府に何かを要求してのことだろうと察せられますが、ベルギーやオランダの政府に何を求めているのでしょうか。
 きっかけとなったのは、警察の停止命令を無視してクルマを走らせた17歳の少年が射殺されたという事件なのですが、これがアルジェリア系の移民であったために騒ぎが大きくなったようです。警官が黒人の容疑者を確保しようとして死なせてしまったことから起こった、数年前のUSAの暴動騒ぎを思い起こさせます。あれも、容疑者がたまたま黒人であったというだけで、黒人を特に狙い撃ちにしたという話ではなかったのですが、たちまち人種差別案件にされてしまい、えらいことになってしまいました。

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