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「鉄道探偵と0.3カラットの分岐点」リプレイ(2) [趣味]

 2月10日(金)にプレイした鉄道謎解きイベント「鉄道探偵と0.3カラットの分岐点」のリプレイ続きです。
 朝から雪の降る日でしたが、数分ずつ遅れていた京王線に乗って、最終的には京王永山駅「京王編」をクリアしました。途中高尾線で倒木があったり、八王子近いほうで人身事故があったりと、いろいろ聞こえてきましたが、列車指令の手際が良かったのか、遅れは数分以上には拡がらなかったので助かりました。
 永山で昼食をとったのち、13時29分(2分遅れ)の区間急行電車に乗って新宿に向かいました。そのまま新宿まで乗ってしまっても良かったのですが、調布で特急に乗り換えました。謎解きのあとで、マダムが新宿の会社に寄りたいと言っていたので、多少なりとも時短を心掛けたのでした。これまたそのまま新宿まで行っても良かったのですが、次に乗るのが都営大江戸線なので、新線新宿のほうが便利です。笹塚で乗り換えました。
 新線新宿からは、改札を出なくとも大江戸線に乗り換えられるのですが、都営一日券に入場記録をつけなければなりませんので、一旦出ます。後半用のお茶を買い足したりして、大江戸線改札のほうから入場しました。新宿発14時17分。「都営編」のはじまりです。こちらは、鉄道探偵「K」が都営地下鉄の電車の中で忘れ物のリュックを発見し、その持ち主の幼女を探すというストーリーです。そのリュックに、本物のダイヤがついた指輪が入っていたところから話がはじまるのでした。

 「K」はリュックに入っていたネームホルダーを見て、幼女の母親「豊島えいこ」と連絡をとります。大江戸線・豊島園駅からの命名ですね。リュックを家まで届けることになった「K」ですが、中に入っていると言われた住所を記した地図がどうしても見当たらず、ふたたび母親に電話するも話し中が続いてつながらず、やむなくリュックの中身から幼女の家を探ることにしたのでした。
 ……という設定のもと、また駅の割り出しがはじまります。謎1はバラバラにちぎれたレシートらしき紙を復元すると駅名が判明するというだけのパズルで、東新宿であることはすぐにわかります。また謎2はよくある五十音表パズルで、それに気づけば牛込神楽坂であることが明らかなのでした。どちらも大江戸線の駅なので、新宿から大江戸線に乗ったわけですが、新宿から東新宿へは直行できません。都庁前で乗り換えなければならないのです。
 私はかねがね、都庁前駅の構造は実に不細工だと思っています。2面4線にしてしまったから、乗り換えの時にいちいち階段を上り下りしなければならないことが多く、利用者に負担を強いる形になっているのです。丸ノ内線中野坂上駅のように、2面3線にして、中線に都庁前止まりの内回り線を入れて、到着したら両側の扉を開ければ、内回り線に乗り継ぐにせよ光が丘行きに乗り換えるにせよ、同一平面でことが済むはずです。外回り線同士を乗り継ぐ場合もこれで問題ありません。
 その外回り同士の乗り継ぎで、やはり階段の上り下りを経て、東新宿へ。レシートを出したKIOSKの店員に訊ねたという設定の手がかりステッカーには、幼女あいちゃんはこの駅の近くの塾に通っているとの情報がありました。はたして現実の店員が、幼女ひとりの顔と事情をいちいち憶えているかどうか疑問ですが、まあそこはスルーしましょう。
 次に牛込神楽坂へ行くと、駅員の証言として、「女の子の6歳の誕生日パーティー」があり、それは確か「7月28日」だったという話が手がかりステッカーに書かれていました。駅員がそこまで知っているというのは、なんだか怖いようでもありますが、これも謎解きの便宜としてスルーです。
 この牛込神楽坂は、あいちゃんの友達の家があったらしいのですが、そこから学校への行きかたを記した紙を解読するのが謎3です。
 飯田橋方面の電車に乗って、進む方向の右側の扉が2回開いたときに下りる……大江戸線の駅はほとんどが島式1面2線で、ほぼすべての駅で進行方向右側の扉が開きますので、これも単純に2駅先と考えれば良く、下りるのは春日駅となります。最も両国寄りのエスカレーターを一度のぼって、のぼった先をまたおりたら、つきあたりまで進んでまたのぼろう……ややこしい書きかたですが、三田線目黒方面に乗り換えるということを意味します。一番手前の号車の扉から乗って、反対側の扉が開いたら、そこで下りる……三田線の春日駅は相対式ですが、次の水道橋駅は島式ですので、水道橋で下りれば良いのでした。その後は水道橋駅での道順ですが、「改札口を左に出て」という記述は明らかに間違っていました。右に出ないと手がかりステッカーに辿り着けません。謎解きイベント終了まで誰も指摘しなかったのかと思います。

 水道橋駅の手がかりステッカーは、掲示板のような体裁でした。同じものが冊子にも印刷されていますが、一部文字が欠けています。その欠けたところを補うのが駅のステッカーだったわけです。掲示板には、子供の安全を見守るためのアプリ「みまもるーと」の宣伝ポスター、塾の夏期講習生徒募集の貼り紙、忘れ物の注意喚起のポスター、それから「ジュエリーショップ大門」の宣伝ポスターがありました。「お客様のご予算に合わせて、ジュエリーをお作りします」と書いてあります。
 冊子の空欄は「みまもるーと」のところでした。
 さてここで、あいちゃんの家の最寄り駅を割り出すことになります(謎4)。QRコードを読むと、いきなり「使うものは?」と質問が来ました。いささか面食らいますが、まあ、わざわざ記入させた「みまもるーと」しか考えられません。入力すると確かにそのとおりで、こんどは「ID」と「生年月日」の入力を求められました。
 いままでの謎の中でそれらしいのを探すと、東新宿のKIOSKのレシートに「Chikaca(IC)番号」という欄があり、そこに組み合わせられる「OSEP3」というのが多分IDなのでしょう。生年月日は、牛込神楽坂で判明した「6歳」「7月28日」がカギとしか考えられません。あいちゃんが6歳にしては漢字の使いかたやら、このあとに出てくる暗号の作りかたやらが不自然だとか、これだとあいちゃんの誕生会が「友達の家」で開かれたことになってこれまた変だとか、いろいろツッコミどころはありますが、生年月日につながりそうなのがこれしか無いので仕方がありません。7月28日ということはまだ今年の誕生日は迎えていないわけで、生年は2016年となります。「20160728」と入力します。
 するとあいちゃんの「Chikaca」(SUICAみたいなものらしい、もちろん架空)の使用履歴が表示されます。それによると水道橋・東新宿と来て馬喰横山と書かれています。学校・塾を経て家に帰ったということでしょうから、家の最寄り駅は馬喰横山と判明しました。6歳の子供の行動範囲じゃないよなあ、と思いますが、これもスルーです。
 webの回答欄に馬喰横山と入力送信すると、豊島えいこさんから電話がかかってきたという設定のストーリーがはじまりました。あいちゃんの行方がわからなくなったというのです。「K」はとりあえず、馬喰横山へ行って豊島さんと落ち合うことにするのでした。
 三田線で神保町へ行き、新宿線に乗り換えます。すぐ来た各停を見送って次の急行に乗ると、岩本町で前の各停を追い抜き、先に馬喰横山に到着しました。馬喰横山といえば浅草線東日本橋との接続駅で、ここ数年の鉄道探偵シリーズではよくこのけっこう長い乗り換え通路を歩かされています。若干、イヤな予感がしました。

 馬喰横山駅で落ち合ったという設定の手がかりステッカーを見つけました。とりあえずあいちゃんの仲良しの友達を訪ねてみることになりました。なおリュックに入っていた指輪は母親のものであったようです。
 友達のみこちゃんの家は、豊島さんは知りませんでしたが、あいちゃんの作った「手作り路線図」から割り出せます(謎5)。これまた、6歳児が作ったとは信じがたいようなものなのですがまたもやスルー。あいちゃんの行動範囲らしき駅が記されていて、欄外にいろいろな文字が並んでいます。タテ列の文字とヨコ列の文字を組み合わせると、その駅に何があるかがわかるようになっていました。たとえばタテ列の「学」とヨコ列の「校」の交点には水道橋があり、「学校」がそこにあるとわかります。ホントに6歳児の作品なのか……?
 東新宿の「塾」なんかが含まれていないのはいささか手抜きな気もしますが、ともあれタテ列の「み」とヨコ列の「こ」の交点を見ると、蔵前駅となっていました。みこちゃんの家は蔵前です。
 蔵前は大江戸線の駅でもありますが、馬喰横山から行くのであれば、接続駅扱いの東日本橋から浅草線に乗るのが最短です。やっぱり例の乗り換え通路を歩かされる羽目になりました。ただ、蔵前は押上方になるので、東日本橋駅の狭い連絡階段は昇降しなくて済みました。泉岳寺方に乗り換えるときは連絡階段を昇降する必要があって、さらに面倒くさいのです。
 蔵前に行って、みこちゃんから話を聞きます。指輪を失くしたので、かほちゃんという友達と一緒に探そうとしていたらしいとのこと。そして、かほちゃんの家の最寄り駅を記した暗号(謎6)をみこちゃんから受け取ったのでした。これも英単語などが含まれ、6歳児の作った暗号とは思えないのでした。そういえば去年6歳を迎えたあいちゃんは、まだ小学校に上がっていないはずです。幼稚園で英語を教えるところも多いので、そこで教えられた感じでしょうか。
 暗号は冊子にも記されていましたが、そのカギはみこちゃんの言葉を記した手がかりステッカーにありました。人がドアを叩いているイラストが「noc」、そのとき、「ios」が黒いクエスチョンマーク、「ic」が白いクエスチョンマークなのですが、その下にいくつかのイラストやひらがなが散らばっていて、黒いクエスチョンマークのついたイラストから、白いクエスチョンマークのついたイラストまでを線で結んだときに、その線が通る文字を拾う、というパズルです。
 ドアを叩いているのはノックでしょうから、正しくは「knock」。するとほかの問題も、前後にkがつくのではないかと予想されます。iosの前後にkをつければkiosk、icにつければkickで、確かに売店らしきイラスト、人が足を蹴り上げているイラストがありました。そして両方をつなげば、「つきしま」の文字に線がかかります。かほちゃんの家は月島だったのでした。
 ここにもQRコードがあって、この「月島」を入力する欄につながったのですが、ここはストーリーの進展ではなく、月島への交通案内が出てきました。蔵前から月島へは、大江戸線で移動するのですが、浅草線の蔵前駅と大江戸線の蔵前駅は、いちど地上に出ないと乗り換えられません。何年か前の鉄道探偵でも、この乗り換えがネタになっていたところがありました。しかも蔵前駅の手がかりステッカーは、大江戸線への乗り換え口とは反対側の、浅草橋寄りの改札の外にありました。案内が無いと移動ができない人も居るかもしれません。
 案内に従い、一旦浅草線の改札に入って、プラットフォームを伝って浅草寄りの改札から出ます。私たちは一日券を使っていたので問題無かったのですが、普通の乗車券やICカードでも、乗り換え用のオレンジ色の改札機を通れば同じことができると思います。
 地上へ出ると、朝から降っていた雪は、雨になっていました。家から川口駅まででさして以来、全然使うことの無かった傘を、はじめて開きます。足元は雪解けの状態で、歩きづらいものがありました。
 270メートルばかり歩いて、大江戸線の乗り場に辿り着きます。

 月島に着くと、かほちゃんと話したという設定の手がかりステッカーがありました。これも、冊子に載っている証言にあったブランクを埋めるという形の手がかりです。それによると、あいちゃんは

 ──持ってるお金次第で指輪が作れるお店があるって言ってたよ!

 というわけで、その店に向かったようです。その店がどの駅にあるかというのが謎7で、かほちゃんの情報の残りは、その駅に着いてからの道案内になっていました。
 これはもう、水道橋駅にあった掲示板風ステッカーにあった、「ジュエリーショップ大門」でしょう。お客様のご予算に合わせてジュエリーを作りますというアレです。もっとも、ジュエリーショップ大門が本当に大門駅にあるものか、何か見逃していないかとちょっと心配でしたが、大門駅も都営の乗換駅のひとつということで可能性は高いと思い、とにかく大門に向かうことにしました。なお、この時点であいちゃんの財布には30円しか入っていなかったようです。たぶん指輪は作れないでしょう。また、Chikacaの残額も、蔵前駅の時点で336円となっていました。
 大門に着くと、確かにかほちゃんの道案内どおりに進めて、ジュエリーショップ店員と話す設定の手がかりステッカーを発見しました。やはり30円では指輪は作れず、あいちゃんは親戚の家に行くと言ってどこかに行ってしまったということです。
 この「親戚の家」が最後の謎(謎8)です。蔵前~月島、月島~大門はいずれも運賃が220円、あいちゃんは小人料金ですので半額だから合わせて220円です。従ってChikacaの残額は116円になっているはずです。
 さて、謎5で使ったあいちゃん特製路線図を見ると、タテヨコの文字の組み合わせが「おじ」「おば」「ばあ」となっているところがあります。「ばあ」はやや不自然な気がしますが、母親のえいこさん自身が、「ばあの家」という言いかたをしていたところがありました。親戚というのはこの3人のいずれかでしょう。
 「おじ」の家は瑞江、「おば」の家は篠崎、「ばあ」の家は五反田となっています。このうち、大門から瑞江および篠崎までの運賃は330円、小人運賃で165円なので、あいちゃんのChikacaでは行けません。可能なのは110円(220円の小人運賃)で行ける五反田のばあの家だけです。
 やはり大門でほかの路線に乗り換えることになっていたわけです。通路をしばらく歩くと、浅草線の改札階に通じるエレベーターがありました。浅草線のプラットフォームに出ると、ちょうど西馬込行きの電車が来るところでした。
 五反田駅で手がかりステッカーに書かれたクリアキーワード「おかえりあいちゃん」をwebサイトに報告すると、エンディングとなりました。無事あいちゃんを発見し、指輪も返すことができ、めでたしめでたしです。
 クリアは17時25分、新宿で大江戸線に乗ってから3時間10分ほどでした。都営編では、いちどもティーブレイクなどをはさまず、一気にプレイしてしまいました。
 京王編と同じく8つの駅、それに加えていくつかの乗り換え駅で乗降して、だいぶくたびれました。新宿三丁目のマダムの派遣会社に移動する際、浅草線の電車をちょっと乗り越してしまったのも、疲れていたからでしょう。しかしそんなに遅くならずに会社に着くことができ、無事給料を受け取り、伊勢丹前から都バスに乗って、池袋駅前で都バスを乗り継いで、王子駅まで帰りました。もう1本乗り継いで赤羽まで行くこともできたのですが、足が疲れた上に氷雨が降りしきって、そこは諦めました。都営一日券は都営地下鉄のほか、都バス、都電、日暮里・舎人ライナーに乗ることができるので、帰途にもできるだけ活用したかったのでした。

 帰宅後、「エクストラ編」に取り組みました。これは電車に乗らなくともプレイできるようになっています。いままでに較べると、京王編・都営編双方の内容に、それほど密接に関わっていない気がしました。冊子の一部を切り取って長い帯を作り、それを輪っかのように組み立てて解くというものでしたが、ストーリーに沿っているというよりもいささかメタ的な問題でした。
 帯で作った輪っかを指輪に見立て、そこに刻まれている文字を読み取るのですが、「TtoO」「KtoE」となっています。次に、冊子のページを折り曲げて、高幡おとは記者の祖母の名が「かずよ」豊島えいこさんの夫の名前が「たける」であることを突き止めます。すると刻まれたイニシャルがおかしいことになるわけで、これを正しく「KtoO」「TtoE」とせよ、というのが「エクストラ編」の最終局面でした。
 なんのことはないので、帯をメビウスの帯のように組み立てれば目的の文字となります。ただしこれがストーリー的にどう説明づけられるのかという点はわりとあいまいです。指輪がどこかで入れ替わっていたのかとも思えますが、それらしき言明はありません。やはりメタ的な問題であったのでしょう。
 メビウスの帯状になった「指輪」には、「カンペキ」という文字も浮かび上がっていた……というところで、今回の鉄道探偵もお開きとなります。エクストラ編のクリアキーワードは「完璧な推理」でした。
 ここ数回驚嘆した、道案内の文章がほかのところで見事に再利用されている、というようなアクロバティックな問題は無く、比較的軽めの謎解きであったようにも思いましたが、ボリュームとしてはまずまず妥当でした。所要時間は良いのですが、合計16駅に下りるというのは少し多すぎた気もします。もう少し減らして良いので、もう少し長距離を乗れるような謎の設定にして貰いたい、という気がしました。

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薬味

鉄道探偵 氷点下2℃の幻影
またリプレイ記事を楽しみにしています(^^)
by 薬味 (2024-01-12 22:26) 

コンビニ作曲家MIC

#薬味様
コメントありがとうございます。
「氷点下2℃の幻影」も、早くプレイしたいのですが、いまのところまだその機会が訪れません。
期間中には必ずプレイして、またリプレイを書くつもりですので、またよろしくお願いいたします。
by コンビニ作曲家MIC (2024-01-15 10:58) 

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