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プリンターと年賀状 [いろいろ]

 今年も年賀状を作ったわけですが、プリンターが不調になって参りました。
 使っていたプリンターは、もう何代目になるでしょうか。去年の秋だったか、その前のがどうにもうまく動かないようになり、ネットで中古品を取り寄せたのでした。去年今年と仕事が激減したこともあり、新品を買う余裕は無かったのです。
 前とまったく同じ型の(キヤノン8200i)を買ったのですが、やはり中古というのは信頼性が低いようです。半年も経たないうちに、「B200」なるエラーコードが頻繁に出て、運転が停まるようになってしまいました。このB200というのは「修理の必要なエラー」だそうで、その修理はけっこう高額であるようでした。購入価格の半分を超える修理代がかかるようです。
 専門家がチャットで相談に応じてくれるというサイトで相談してみたら、ひとつふたつテストを提案してくれました。それに従って動かしてみましたが、やはり思わしくありません。相手も、修理に出すしか無いでしょうという反応でした。
 ネットで安く買ったものとはいえ、購入価格の半分以上を費やすのは気が進みません。その後も、だましだまし使っていました。うまくゆくときもあるのですが、やはりしょっちゅうB200のエラーが発生します。
 とうとうしびれを切らして、今年の秋口ころからは家のプリンターをほとんど使わないようになりました。
 そうは言っても、仕事柄、いろいろ印刷しなければならないものがあります。楽譜だったり、文書だったり。
 それらをどうしたかというと、まずはキンコーズで、USBメモリから直接印刷してみたのでした。すでにキンコーズのパソコンを使って印刷したことは何度もあったのですが、パソコンではなくてコピー機を使ってみたのです。うちのパソコンで作成した、印刷するべきデータをPDFファイルにしてメモリに移し、そのメモリをコピー機のジャックに挿入して印刷するわけです。
 そうすると、印刷サイズを変更することはできなかったものの、ごく簡単に済みました。それにコピー機なのでレーザープリンターと同じ複写方式であり、うちのインクジェットプリンターで印刷するよりもずっと印刷面がきれいであるようです。
 もちろん、A4判2ページをA3判1枚に印刷することも簡単にできます。両面印刷はまだやっていませんが、これも簡単そうです。
 なあんだ、この方法で問題ないじゃないか、と思いました。
 楽譜を印刷するときなど、私は2ページずつA3判用紙に刷るのを常としていました。見開きにしておいたほうが、あとで使うときに都合が良いのです。製本がしやすいわけです。これまでずっとそうしてきたので、プリンターはいつもA3判が刷れるものだけを買っていました。実際のところ、店へ行って、A3判印刷可能で単機能式、という条件をつければ、それだけでかなり選択肢が狭まり、購入にあたって長考する必要がなくなるほどでした。
 しかし、データから直接コピー機で印刷できるとあらば、家にそんな大型のプリンターを置く必要は無いのではないか、と思いはじめました。

 当然ながら、外でコピー機を使えば、その都度お金がかかります。
 しかし私の場合、大量に刷るのは合唱団とか演奏家協会とかが対象の配布物の場合で、たいてい経費としてあとで回収できますから、そんなに気にすることもありません。
 そもそもプリンターのインクカートリッジが高いのです。どうも最近のメーカーは、プリンター自体の値段を安めに抑えて、消耗品であるインクを高くしてそちらで稼ぐという戦略を執っているらしいのです。純正品を買えば、1セットで5千円近く飛んで行ったりします。私は主に代替品で済ませていますが、やはり質はあまり良くないようでした。
 しかも、そんなに長期間もちません。使うたびに次から次へと、インク減少の警告が発せられます。けしからんことに、モノクロ印刷しかしていなくともカラーインクがどんどん減るのでした。数ヶ月もしないうちに、次のインクカートリッジセットを買わなければなりません。
 こうなると、コピー機で使うごとに料金を払うのと、どっちが経済的だかわからないことになりそうです。
 私は『セーラ』の初演のとき以来、キンコーズで大量の楽譜を印刷したおかげで、シルバー会員というのに出世し、いまのところ1枚7円でコピー機を使うことができています。もっと利用すればゴールド会員となり、1枚6円になるようです。これなら、たぶんインク代、紙代、それにプリンター本体の償却費などを考えた場合、かえって安くついているのではないかと思われるのです。
 しかもキンコーズは業者ですから、機械はたいてい最新のものを入れているはずですし、そのメンテナンスも充分にしているでしょう。機械のせいでミスプリントとなった場合は、当然料金はとられません。
 しかもインクジェットプリンターでときどき見られるような、にじみやかすれなどもまず無いわけです。
 昔のコピー機は、データ印刷などできませんでしたから、大量印刷する場合でも、まずは自分のところでオリジナルを刷ってからコピーにかけるという手順でしたが、現在は直接データを送り込めるのですから、もう自分のところにプリンターなど置くこともないのでは……と思ったのでした。

 その後、キンコーズだけでなく、近くのコンビニなどでも、コピー機でのデータ印刷をちょくちょくやるようになりました。
 その都度データをPDF化し、USBメモリに移し、外出してコンビニに行ってくる、というのが、微妙に面倒くさく感じられないでもないのですが、ともあれコンビニのコピー機でも複数ページ印刷などもできるようなので、お手軽といえばお手軽です。しかもキンコーズの機械には、最近プレビュー機能がつかないものが増えましたが、コンビニのコピー機はプレビューができるので、仕上がりに不安もありません。
 ただ、1回だけ大失敗をしました。
 ピアノ教室で、3ヶ月に一遍、レッスンの予定表を配るのですが、これは赤や緑で色分けしています。いつものレッスン日である土曜日を休みにする場合は赤字で、他の曜日に振り替えなどをする場合は緑字で記しているのです。この予定表をコンビニで刷ったところ、カラーコピーは1枚50円かかるということを失念しており、予想外の出費となってしまったのでした。
 結論として、カラープリンターはやはり必要、しかしいままでのようにA3判がどうしても刷れなければならないというわけではないようだ、という気になりました。
 そして、最近はレーザープリンターがずいぶん安くなっているようです。
 以前、しばらくうちにあったコピー機についにガタが来て、メーカー(リコー)に引き取ってもらったところ、後継機としてレーザープリンターを薦められたのでしたが、そのときは確か30万円くらいしたのではなかったかと思います。まあファックスやスキャナーとしても使える複合機だったのだと思いますが。
 その後もしばらく、レーザープリンターというのはインクジェットとは桁違いに高いものだという認識で居たのですけれども、最近通販サイトなどをチェックしてみると、カラーレーザーでもインクジェットプリンターと同じくらいの値段にまで下がってきているらしいことがわかりました。
 ただし、レーザープリンター用のトナーはインクカートリッジよりもさらに高額であるわけですが、ものが粉ですので、液体であるインクよりも持ちは良いのではないかと思われます。最初に本体を買ったときに入っていた分だけでも半年以上使えた、というようなレビューもありました。
 近いうちに、カラーレーザープリンターを購入しようかと考えています。A4判まで刷れればOKと思います。A3判が必要なものは外のコピー機で刷れば良いし、テストプリントなどだったら複数ページをまとめなくとも構いません。例えば校正刷りなどを、最近は出版社からもデータで送ってくるようになっています。こんなのは1ページ1枚で構いません。
 カラーが必要なのは上記のレッスン予定表、それからときどき刷っている演奏家協会のコンサートのための招待状、そして年賀状です。

 今年も年賀状を作ろうと考えたわけですが、うちのプリンターは、しばらく使っていないうちに、完全にオシャカになってしまいました。
 何が起こったかというと、まるっきり印刷できなくなってしまったのでした。しばらく前、久しぶりに電源を入れて、モノはなんだったか忘れましたが印刷をしようとしたとき、例のB400エラーは出なかったのでほっとしたのもつかの間、送り出されてきた用紙には、なんにも刷られていなかったのです。まったく白紙のままで吐き出されてきました。
 しばらく使っていなかったので、インクが乾いてしまったかと思いました。幸い、未使用のカートリッジがワンセットあったので、すぐに取り換えてみました。それでもういちど稼働してみたのですが、やはり白紙が出てくるばかりです。何度クリーニングしても同じでした。そもそも印刷がかすれているという次元ではなく、なんのインクの痕跡もまったくついていないのです。
 要するにプリンタヘッドがダメになってしまったのでしょう。うちのプリンターは、購入半年ほどで不調が出るようになり、1年でまったく使い物にならなくなったわけです。中古品というのは、やはりそういう羽目になる宿命であるのかもしれません。前のプリンターは確か8年くらいもったし、その前のも6年半くらい使ったはずですので、その差は歴然です。
 ともあれ、年賀状は刷れなくなってしまいました。
 「年賀状印刷」で検索してみると、けっこういろんな業者が請け負っています。ただし、こちらからデータを持ち込んで(送信して)印刷して貰うというところは案外と少なく、業者側で用意したデザインに、住所名前などを入れ込んでカスタマイズするという方式が大半であるようでした。
 その中で、コンビニのコピー機の「はがき印刷」機能で刷ってみたら案外良かった、という報告に接しました。カラーの場合、コピー用紙に印刷するよりも高い、1枚60円という額になりますが、これは業者に頼むのとどっこいどっこいという感じであるようです。少なくとも、現時点でカラープリンターを購入するよりは安くつくので、今回限りであればそれで良いかもしれない、と思いました。
 それで、いつものようにペイントショップでデータを作りました。いまの干支の周回になってから、自筆イラストを入れないことにしているので、データは簡単に作成できます。イラストを描く手間もさることながら、それをレイヤーとして取り込むのに案外手間がかかっていたのでした。背景に今年作った曲の楽譜を薄色で入れ──これはかつてプリントゴッコ時代から使い続けている様式です──、そこに必要な文字稿を重ね、写真を載せればできあがりです。写真はマダムとふたりで写っているのがあればそれを使いますが、今年はそれが無かったので、それぞれが「駅ピアノ」を弾いている写真を、向かい合わせるように配置しました。
 ペイントショップ作業用のデータはものすごく容量が大きいので、いつもJPEGに落とし込んで印刷しています。今年はUSBメモリに移すので、PDFにもしてみましたが、意外なことにJPEGのほうがサイズが小さいのでした。いつも文書や楽譜ではPDFのサイズがとても小さくなるので驚きましたが、画像の場合は様子が違うようです。いずれにしろ、コンビニのコピー機ではJPEGのままで印刷できたので、問題はありません。
 少し注意しなければならないのは、インクジェット用年賀はがきはNGだということです。どういう不具合が生じるのかわかりませんが、普通紙のはがきでないといけないのでした。
 コピー機にはもともとはがきがセットされていますが、年賀はがきは持ち込みということになります。持ち込みはがきの扱いについても、親切に全部ガイドしてくれるので、ほとんど迷うことはありません。ただ、コピー機のベンダーにコインしか入れられないのは盲点でした。100枚以上刷りますので、6千円7千円という額になりますが、紙幣が使えないので、あわててレジへ行って両替して貰いました。
 「500円玉が混じっても良いですか」
 「いやむしろ、500円玉でお願いします」
 最近コンビニのレジはセルフ式になっていて、両替するには店員が出てきて機会を操作しなければなりません。何円玉を何枚、というのをいちいちパネルから入力する必要があるようです。面倒なことになりました。
 店員は500円玉で出てくるように入力してくれましたが、「11」まで数字を増やしたところで動かなくなりました。
 「あれれ? どうなってんのかしら」
 「え~と、500円玉が11枚しか入っていないのでは?」
 「あっ、なるほど」
 あとは100円玉で貰いました。この大量の硬貨を、いちいちベンダーの投入口に入れるのも、面倒な作業でした。
 しかし、印刷そのものはごく簡単でした。一旦出てくると、あとは1枚につき数秒程度の所要時間です。インクジェットプリンターよりは断然速いのでした。
 ただし、フチ無し印刷はできず、外周に白い枠ができてしまいます。この程度は我慢しなくてはならないでしょう。レーザープリンターでも、フチ無し印刷ができる機種は限られているような話を聞いたこともありますが、どうなのでしょうか。

 そんなわけで年賀状印刷は、思った以上にあっさり済んでしまったわけですが、やはり1枚につき60円という、ベンダーに表示されている数字がどんどん減ってゆくさまは、微妙に心臓に悪い気もします。今年は特別ケースとして、やはり手元にプリンターがあったほうが安心できるというものですね。

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コメント 2

☆〇

お疲れ様です。
コンビニのコピー機でインクジェット用の葉書が使えない理由は多分コピー機は基本的にレーザービームプリンターであることです。
何故レーザービームプリンターではインクジェット用の葉書が使えないかというと, 郵便局の十枚入りの葉書の袋に書いてある説明によると次の通りです。

トナーやインクリボンが定着する時の熱と圧力により, コーティング剤が溶け出して本体内部に付着することで故障の原因となります。

我が家もプリンターは殆ど年賀葉書用ですが, 何とか故障せずに済んでいます。
ではまた。
by ☆〇 (2021-12-29 11:55) 

コンビニ作曲家MIC

#☆○様
コメントありがとうございます。
そうですね、コピー機はレーザープリンターと同じ方式なのだろうと思います。
郵便局の袋に説明書きがあるとは気がつきませんでした。
なるほど、コーティング剤が溶けてしまうのですね。
二十数年ぶりに、インクジェット用でない年賀はがきを買いました。
by コンビニ作曲家MIC (2021-12-31 23:32) 

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