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「地下謎2019」挑戦記 [日録]

 わが家の恒例行事となった、東京メトロ主催の「地下謎への招待状」に、今年も挑戦してきました。まあ「今年も」と言っても、実際には去年は挑戦していません。「地下謎2018」は、2018年のうちに、イベント期間が開始されて間もなくプレイしたのです。イベント期間は大体10月ころから翌年1月か2月くらいです。「地下謎2019」も去年の10月からはじまっていたのですが、今シーズンは年内に遊ぶ機会が無く、年が明けてしまったというわけです。それで、2019年にはプレイしていないということになります。
 毎シーズンやっているということであれば、そのとおりであって、今回で4度めになります。
 休日にプレイすると、どうも同じプレイヤーの姿がどこへ行っても見受けられて、微妙に照れくさかったりするのですが、それはまあお互い様というところでしょう。私のような自由業の人間は、本当はこういうイベントは平日におこないたいと思うのですけれども、マダムが案外と一般の勤め人に準ずるようなスケジュールで、なかなか平日が空けられません。といって土曜日は私が仕事日ですし、日曜日はこれからしばらくいろいろと忙しい……というわけで、祝日もしくは振替休日などが狙い目になります。それで今日、成人の日にプレイすることにしたのでした。
 毎回書いていますが、「地下謎」は「謎解きキット」というものを購入しなければなりません。ゲームの進行一切が記されている小冊子、メトロの24時間パス、最初の時点では何に使うのかよくわからないアイテム類などが、専用のバッグに収められています。このバッグはあとで切り離してクリアフォルダーとして使うこともできます。同様に恒例行事となっている京王&都営「鉄道探偵」シリーズ、夏休み企画のミュージアムミステリーラリーは、参加自体は無料で、冊子も無料配布されていますが、地下謎のはいろいろと手が込んでいて、それゆえ購入費用もけっこうお高くなっています。しかも、最初の2回は確か2160円だったのが、2018では2200円になり、今回はさらに2400円になっていました。消費増税があったから仕方がないとはいえ、やや便乗値上げっぽさも感じます。

 例によって、イベント期間が終わるまではネタバレ禁止のため、限られた情報しか書くことができません。奥歯に物のはさまったような記述になることはご容赦願います。
 謎解きキットは、発売場所が限られています。朝10時近くに、最寄りの発売場所である王子に行きました。前は5箇所くらいでしたが、今回は8箇所となり、その代わりいくつかは土休日限定であったり、発売期間が短くなっていたりします。王子は期間が短いところで、イベントは2月中旬までやっているのに、ここと新橋駅は1月末で発売を終了してしまいます。いままでの売れ行き傾向などから決めたことでしょうが、プレイヤーからするとなんとなく釈然としません。
 もちろん、今日はまだ終了になっていませんから、楽々と入手できました。
 いつものバッグは、バッグ自体に切れ込みが入っていて、そこが持ち手になっていましたが、今回は持ち手が別についています。いままでの形だと、腕に通したりできないので扱いづらいという意見が多かったのかもしれません。もちろん、持ち手そのものもアイテムのひとつになっています……というとネタバレ気味ですが、このくらいの情報は構わないでしょう。地下謎では、すべてのアイテムを必ず使用するのがコツでもあり面白みでもあります。回数を重ねると、「これはどこで使うんだろう」と楽しみになってきます。
 王子駅の改札を通ると、その先に最初の問題が掲示されています。休日だけあって、プレイヤーたちがだいぶ群らがっています。ただ、私らが微妙にぐずぐずしているあいだに、人口密度は見る見る下がりました。私たちと同じく、10時開始をメドにしていたプレイヤーが多かったものと見えます。
 最初の問題は、立ち寄るべき駅を割り出すためのものです。全部で6駅が割り出されますが、全部行く必要はありません。「3駅のうちのひとつ」というのが2セットあって、2駅に訪れれば先に進めます。駅に行って謎を解き、その結果出てくる答えは、セットごとに決まっているわけです。つまりA駅B駅C駅からひとつ、D駅E駅F駅からひとつという具合になっていて、例えばA駅とE駅を選んでも、C駅とD駅を選んでも、出てくる答えは同じになっているということです。
 とはいえ、謎の解き味はそれぞれ別なので、私は毎回、日を改めて、当日訪れなかった駅にも足を運んでいます。答えを出すことが重要なのではなく、街中のなんということもないオブジェ──というと「作品」めきますので、英語で「オブジェクト」と呼んだほうが良いかもしれません──を、どのように利用してパズルを作成しているかということを確認するのが愉しいのでした。難易度もさまざまで、答えを知っているからなんとか解けたものの、もし白紙状態からだったら相当な時間がかかったろうと思われるような問題もありました。
 今回も、一箇所、むちゃくちゃ高難易度と思われる駅がありましたが、そこは王子からだと少々行きづらいこともあって選ばず、なるべく短時間で行けそうな2駅を選びました。それでも、王子から南北線の電車に乗るときに考えていた駅を、途中で思い直して差し替えたりしたものです。

 2駅に立ち寄り、そこで設定された謎を解いてキーワードを導き出すと、そのキーワードから次の指示が現れます。最初は封印されていたアイテムを、ここで開封する指示でした。開封したアイテムには次の謎が書かれており、それを解くと、次に向かうべき駅名が判明します。
 たいてい、2駅立ち寄ったあたりでマダムが空腹を訴えて昼食にするのですが、今回は比較的早めに開始できたのと、1駅めで下車して街を歩いているときにオヤツ代わりに中華まんを食べていたのとで、3つめの駅に到着してそこの謎を解きはじめたあたりで昼食になりました。
 この3つめの駅からは、すべてのプレイヤーが立ち寄るようになります。そのため、またしても人口密度が高くなってきます。この駅の謎は、比較的狭い通路に飾られている一種のレリーフを題材にしているので、特に密集して見えました。わざわざ何人も警備員が出て、
 「地下謎参加者の皆さんは、通路に立ち止まらないでくださ~い。(レリーフの)写真を撮って、広いところにすぐ移動してくださ~い」
 と声を張り上げています。地下謎シリーズは年を追うごとに参加者が増えており、「2018」のテレビコマーシャルでは確か「19万人が挑戦した」と言っていたのが、「2019」では「30万人」になっていました。会期は4ヶ月間ですので、単純平均でも毎日2500人くらいがプレイしているわけです。実際には平日は少なく、土休日はその何倍もの人が押しかけます。そろそろゲームの外の世界にも、それなりの迷惑がかかりはじめる段階になりつつあるのでしょう。
 警備員は、このあとの4駅めでも出ていました。ここは先ほどのレリーフと違い、さらに狭い範囲に人が集まらざるを得ない出題形式になっているので、一般通行者を分離するための綱まで張られていました。この分だと、来シーズンくらいから、出題方式がガラッと変わる可能性もあります。現場から苦情が寄せられることが多いでしょうし。

 駅やその周辺を訪ねるだけでなく、電車に乗りながら解いてゆく謎もあります。これはリアルタイムで状況が動いてゆくので、不注意だとカギを見逃してしまったりします。まあ、時間が許せば、もとの駅に戻ってやり直しということもできるわけですが。
 この車内謎解きのほうは、まわりじゅう地下謎の小冊子を携えている人たちということもあれば、意外なほどに周囲に見当たらないということもありました。さすがに電車は長いので、乗る場所が分散したのでしょう。乗車駅の階段の近くなどは密度が高くなるようです。
 地下鉄では、乗り換えるためにかなり長い距離を歩かされることがあります。また、駅から謎の設置場所まで少し距離があるということもあります。その場合、同じ方向に歩いてゆく他のプレイヤーがたくさん居るわけですが、私らはたいてい最後尾になっていました。年末からのマダムの腰痛が治っていないため、あまり早く歩けないということもあります。エスカレーターなどでもほとんど立ち止まって運ばれています。そう急いで先へ進むこともないという考えもあるらしく、うしろからどんどん追い抜かされても、さして気にする様子はありません。いたってゆっくりとした移動に終始しました。
 それでも、すっかり陽が落ちる前にファイナルミッションをクリアしました。これは4回やってきて、いちばん早い運びであったと思います。いままで3回は、いずれも陽がとっぷりと暮れたのちにようやくクリアしました。
 ただし、ファイナルミッションのあとに、最終問題があります。これはファイナルミッションの「答え」を専用サイトに送信することであらたにリリースされる問題で、帰宅してから解いても構いません。
 しかし私たちは、最後の駅のそばにあるカフェに入り、そこで最終問題を解きました。実は本流のミッションの他に「ボーナスチャレンジ」というのがあり、そこの成績によって、最後の駅の近くのいろいろな飲食店のクーポンが入手できます。入ったカフェはそのひとつであったわけです。少し割引になるという特典でした。
 最終問題は、解いたと思うと次の問題が起ち上がるという、かなり複雑な謎で、それなりに時間がかかりましたが、私たちがよく行くセルフサービスの廉価なカフェとは違って、長居しても白い眼で見られない、伝統的な意味での喫茶店でしたので、腰を据えて考えることができました。割引クーポンでも無いと、普通はなかなか入らないような店です。
 その最終問題を別とすれば、一体に謎の難易度はこれまでより低いように感じました。わりに早々とミッションクリアしてしまったのも、全体にあまり難しくなくて進行が早かったからと思われます。まあ、地下謎をプロデュースしているscrap社の出題傾向に、当方が馴れてきたせいかもしれません。今回、アイテムの使いかたに迷うということは、最終問題を除いてほとんどありませんでした。
 その一方、警備員が「撮影して移動してくださ~い」と叫んでいたのでもわかるとおり、もはやスマートフォン携行が前提となっている点、私のようなガラケーユーザーには少々敷居が高くなっています。最終問題をカフェで解くことができたのは、その店に無料wi-fiが通っていて、私の持っているwi-fiタブレットでもネットにつなげることができたおかげです。wi-fi環境の無い店だったら、マダムのスマホを見せて貰うしかなく、最終問題はそれでは少々心許ないものがありました。鉄道探偵シリーズもスマホ携行が必須になっており、ガラケーユーザーの肩身はだんだん狭くなりつつあります。

 さて、最終問題を解いてサイトに送り、無事エンディングを見て、カフェを出たときにはまだ19時くらいでした。前回までのミッションクリアがそのくらいの時刻で、それから最終問題に取りかかるくらいのタイミングでした。つまり、まだ少し時間があるという感覚です。
 それで、ここで具体的な駅名を突然出しますが、六本木へと向かいました。
 地下謎とはまったく無関係なのですが、いま六本木ヒルズ森タワーの上で、「特別展・天空ノ鉄道物語」なる催しをやっており、どんな展示かわからないものの、マダムが興味を抱いているようでした。年明けにマダムの実家で彼女の叔父さんに会ったときにその話になったせいもあるでしょう。
 この催しに関連して、スタンプラリーがおこなわれています。メトロ3駅、都営地下鉄3駅でスタンプを集めると粗品が貰えるというのでした。さらに上の特別展の会場で7つめのスタンプを捺せば、さらに別の粗品が当たるようで、無料景品好きのマダムが食いついたのでした。
 ただしこの粗品は先着順らしく、2000名様あての7つ捺印景品はもとより、15000名様あての地下鉄駅だけの景品もまだ残っているかどうか心許ないものがあります。それでもまあ、とりあえずスタンプだけ集めるかと訊くと、マダムは賛成しました。
 地下謎プレイ中、余裕があったらスタンプラリーの駅に立ち寄って捺してこようと思って台紙を入手しておいたのですが、さすがに謎解き中はそんな余裕はありませんでした。終わってみて意外と早い時間だったので、そこから寄ろうと思い立ったまでのことです。
 スタンプ設置駅は別にクイズ・パズル仕立てにはなっていません。メトロでは六本木駅、麹町駅、麻布十番駅、都営では同じく麻布十番駅、汐留駅、新橋駅ともとから明かされています。
 それで、せっかくメトロの24時間パスがあるのだから、メトロの3駅のスタンプを捺しに行こうということになったのでした。
 しかし、路線図を見ながら首をひねったものの、麹町にどうも寄りづらいのでした。それぞれの駅のある日比谷線・有楽町線・南北線というのは、相互にあんまり接続する駅がありません。南北線など他のほとんどの地下鉄と接続しているのに、日比谷線とは接点が無いのでした。交差はしているのに駅がありません。
 従って六本木と麻布十番も、メトロでは移動しづらいのですが、実はこの2駅、都営大江戸線を使えばわけなく移動できます。なんと隣駅です。
 それで、不本意ではありますが、ここだけ大江戸線を利用することにしました。幸い、麻布十番は大江戸線のほうにもスタンプが設置されています。麹町の代わりに、都営側の麻布十番を捺せます。また、麻布十番から南北線に乗れば、一気に王子まで帰ってこられて、帰宅が楽です。
 大江戸線の改札から南北線の改札まではわりと離れていますが、マダムは麻布十番の街が好きで、地上を移動しました。彼女がよく寄っている塩屋や、フランス渡りのスーパーであるビオセボンなど、お気に入りの店も多いのでした。
 地下謎とは関係ありませんが麻布十番に立ち寄ることになり、マダムはいたくご満悦の様子でした。ご満悦のあまり、えらくたくさん買い物をしてしまい、急激に荷物が増えての帰宅となりました。
 そうでなくとも、今日は書けませんけれども、地下謎の途中で立ち寄った街々も、マダムのお気に入りスポットが多くて、マダム的には非常に充実した休日であったようでした。何よりであったと思います。
 さて、「特別展・天空ノ鉄道物語」には、粗品を貰うつもりであれば(貰えないかもしれませんが)2月あたままでにはスタンプをコンプリートして行かなければなりません。そして、すでに会期がはじまっている鉄道探偵シリーズも近いうちにプレイしてきたいところです。ここしばらく、なかなか忙しそうです。

【後記】解決篇2月17日(月)にアップしました。

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