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サイトコンテンツの削除 [お知らせ]

 私がインターネットでの活動をはじめたのは1997年4月のことでした。それまで、パソコンは使っていましたが、いわゆるスタンドアローンで、ネットにつなげるということはしていなかったのです。作譜ソフトのFinaleもまだ使っておらず、パソコンの使い道といえば主にワープロ、それから若干のお絵描きやゲーム、またRPGツクールのようなソフトを使うくらいでした。
 ネットをはじめた当初は、いわゆるテレホーダイによるダイヤル回線線接続でした。いまもNTTがやっているのかどうか知りませんが、定められた時間帯のみ、定められた電話番号への接続が定額になるというサービスです。つまりプロバイダの電話番号を登録して、そこにたとえば零時~6時に接続すると、その時間帯に限ってはどれだけつなげていても料金が変わらない、というものでした。
 しかし、ひとたびネットをはじめてしまうと、とても決まった時間帯だけの接続などというわけにはゆかなくなります。特に私は勤め人ではないため、昼間も家に居ることが多くて、ついつい昼間もネットにつないでしまうのでした。テレホーダイの設定時間帯(テレホタイムと呼ばれていました)以外で接続していると、当然ながら普通に通話料金がかかることになります。たちまち料金が跳ね上がり、月々の電話料金の請求書を見て蒼くなるということが続きました。
 半年ほど、いろいろなサイトを訪ねて、ホームページの作りかたを勉強しました。もちろんいずれ自分でも作るつもりでしたが、どんな内容のものにするかは決めていませんでしたし、インターフェイスについても迷っていました。
 よく5ちゃんねるなどで、「初心者は半年ROMれ」などと言われます。コンピュータ用語としてのROMはリード・オンリー・メモリ(読み取り専用メモリ)ですが、ネット用語としてはリード・オンリー・メンバー、つまり「読むだけの参加者」のことで、半年くらいは書き込みをせずに読むだけにしておいて、いろんな約束事とか特殊な言葉遣いなどを憶えたほうが良い、という助言です。本来は親切なアドヴァイスなのですが、「トーシロは引っ込んでな」的な攻撃性の言辞に受け止めてしまう人も多いようです。
 それはともかく、ネットをはじめていきなりサイトを作らず、半年ほど様子を見ていたのは良かったと思います。そのあいだに、他のサイトの掲示板とかチャットルームなどにコメントしたりして、大体のネット作法のようなものを把握できました。

 1997年10月に、いよいよ自分のホームページを起ち上げました。それまでに、すでにいくつかのサイトでは掲示板の常連のようになっていたので、新しく立ち上げた自分のサイトにも、最初の段階からけっこう人が訪れてくれたのは嬉しい話でした。
 設置した掲示板「お客様の声」はわりと最初から大盛況でしたし、少し経ってから導入したチャットルーム「Cafe Blue Phantom」も賑わっていました。あまり専門色を強く出したサイトにせず、私の興味のあるいろんな分野をゆるい感じでまとめた形にしたのも良かったのかもしれません。
 ずいぶんたくさんの他サイトともリンクを張りました。オフ会なども何度か主催しました。世紀の変わり目あたりの5~6年くらいが、いちばん楽しかったように思います。接続方法も、ISDNADSLと変化し、いくらつなぎっ放しにしても料金が変わらなくなりました。
 ネットで知り合った友達の結婚式にまで呼ばれるようになりました。そのひとつの場で、自分の結婚相手も見つけました。私もいくつも目撃していた「ネット婚」ではありませんが、ネットをやっていなかったらマダムと知り合うことも無かったはずです。ちなみにネット婚をした友達は、koaさんとか魔獣ネコマタさんなどが居ます。私の従弟のひとりもネット婚(と言うよりもう少し前の「パソ通婚」かもしれません)でした。
 自分が結婚してしまうと、オフ会などはなかなか開催できなくなってしまいましたが、ちょうどそのくらいの時期(2005年頃)から、あんまり個人ホームページというものがはやらなくなってきたような気がします。自分でHTMLを勉強して苦労してサイトを構築するよりも、もっとお手軽なブログが主流になってきました。
 多少のカスタマイズはできるものの、基本的にはお仕着せのインターフェイスであるブログは、当初あんまりはやらないのではないかと私は思っていたのですが、やはり便利だったようで、たちまち数が増えました。従来のホームページをやめてブログに変えてしまった人も多かったようです。リンクの先が行方不明ということが多くなってきました。
 私も、営業日誌の更新がだんだん億劫になってきて、月1、2回しか書かないなんてこともあり、これはいかんと思い、2011年4月から、日誌をブログ化しました。ホームページを廃止してブログだけにするのは忍びなく、日誌の部分だけ埋め込む形ではじめました。確かに更新が楽です。かなりサボった月もありますが、多いときは月20回、控えめな月でも5、6回くらいは更新できるようになっています。
 ただ、日誌以外のコンテンツは、ほとんど新稿を追加しなくなっています。その結果、ほとんど忘れ去られたようなコーナーも多くなってきました。
 私がそんな具合になってしまったせいか、掲示板「お客様の声」にもほとんど新規投稿が無くなりました。その代わり、すさまじい数のロボット投稿によるスパムコメントが寄せられるようになりました。ときどきURLを変えるなどして対策していましたが、1か月ほどもするとまたスパムコメントの嵐です。投稿時刻を見ると、ひどいときには数秒にいちどくらいの割で投稿され、その数も1万件単位くらいになってしまっていました。こんな状態では、ときどきまともな投稿があっても、たちまち埋没してしまいます。
 そもそも、掲示板というもの自体が時代遅れになってしまったのかもしれません。ブログにはエントリーごとにコメントをつけられますし、ソーシャルネットワークサービス、すなわちSNSが普及して、自分の意見を世の中に向かって簡単に発言できるようになりました。個人サイトの掲示板などに書き込む必要は無くなったのです。
 それで、2016年「お客様の声」を閉鎖しました。何人か、惜しんでくれた人も居たようですが、もはや続けてゆく意義も感じられず、何よりもスパムコメントと戦うのに疲れたというのが正直なところです。

 そして最近は、もうブログというのも時代遅れになってしまった気配があります。何しろSNSが便利になりすぎました。ただ、SNSというのは、その代表であるツイッターの名前が示すとおり、基本的には「呟き」です。その場の気持ちの赴くままに呟くものであり、文章をしっかり組み立てて、ひとつのまとまった論旨を発表するというものではありません。その意味ではブログにもそれなりの存在意義はありそうです。
 論旨も何も無くただ思いついたことを呟くだけなので、ツイッターなどはしばしば言葉足らずや非論理や勇み足により「炎上」を起こし、「バカ発見器」などとも呼ばれています。また、先日のUSAの大統領選で、ツイッターやフェイスブックが、トランプ氏寄りの発言を恣意的に非表示にしたなどという話も出ていて、プラットフォームとしての信頼性がだいぶ損なわれているとも聞きます。人々の意見表示は、そろそろSNSからブログに戻るのではないかなどいうコメントも眼にしました。
 私はSNSは一切やっていません。去年『セーラ』を再演したあとのロビーで、何人かの未知のお客から

 ──フェイスブックとかはやってらっしゃらないんですか?

 と訊かれ、営業的にはやったほうが良いのかもしれないと思ったりもしたのでしたが、SNSをはじめると年柄年中そればかりになってしまって、他のことをやっている暇が無くなりやしないかと危惧しています。現に、マダムは暇さえあればLINEやフェイスブックのチェックばかりしていて、しばしば「歩きスマホ」になっていたりして、見ていて気が気ではありません。また用事を頼んでも、
 「いまLINEの返事書いてるから」
 と断られることがしばしばです。SNSはどうもはっきりと日常生活の妨げになっていて、なるべくなら足を踏み入れたくないと考えています。まあ昔、似たような短文チャットアプリでICQというのがあり、そのアプリのためにちょっとした人間関係のトラブルを生じたことがあって、それがトラウマになっているというところもあるのかもしれませんが。
 ともあれ、SNSは今後もあまり手を出す気はないのでした。将来どうしても必要になればはじめるかもしれませんが、いまのところ積極的にやりたいとは思いません。私は携帯電話を持ったのも遅く、いまだにスマホにしておらず、何事によらずはじめるのが遅い傾向がありますけれども、せいぜいそのあたりが自分のペースなのだろうと達観しています。

 さて、ホームページそのものはまだ保持しています。以前に書いた文章など捨てるには惜しい気がしますし、MIDIファイルなどもときどき自分で聴いたりしています。連狂歌も、句ができるペースは以前に較べて著しく落ちましたが、まだ投稿してくださる人が居るようです。
 ただ、トップページのサイドフレームに設置してあるアクセスカウンターの数字はなかなか伸びないようになりました。この前、やっと25万を突破しましたが、24万になってから実に5年半かかっています。開設以来1万アクセスをマークするまでには1年3ヶ月ほどでした。4万アクセスから5万アクセスまでなど、わずか3ヶ月です。2007年に20万を超えてからはペースが落ちはじめましたが、それでも23万から24万は2年半ほどで、そこからの1万を数えるのに5年半というのはいかにも遅いように見えます。
 ただブログへのアクセスを見ると、それなりにペースは保っているようですので、これは閲覧者が減ったわけではなく、トップページから入ってくれる人が少なくなったということなのだろうと思います。Googleなどで、直接それぞれの記事に飛んでくる人が多いのでしょう。営業日誌そのものにブックマークしている人も居ると思われます。
 「アクセスカウンター何万の人はお知らせください、と書いてありますが、アクセスカウンターというのはどこにあるのでしょうか?」
 というメールを貰ったこともあります。たぶんトップページから入られては居なかったのでしょう。

 いろんなことが、最初にホームページを作ったときとは違ってきているようです。それはそうで、考えてみればもう23年も続けているのです。これは、交換手がつないでいた電話が、自動化されてダイヤル式になり、さらにプッシュホン回線になったくらいの変化が起こったくらいの期間ですから、あれこれと変わってしまっても仕方のないことでしょう。
 そんな慨嘆もあって、このたびいくつかのコンテンツを削除いたしました。
 まず「プレイガイド」。私の関係するイベントだけでなく、お客様の宣伝したいイベントを掲示するコーナーでしたが、もう長いこと更新しておらず、イベント掲載希望も寄せられていませんでした。現状、このような形でイベント案内をする必然性も無くなったと思われ、まあ役目を終えたということで取り下げました。
 「ああ、勘違い♪」も、ネタが寄せられたのは最初の頃だけで、ネタそのものもいまとなっては大して面白くない気がします。見ている人も少ないと思いますので、これも削除しました。
 「ぶらぶらにっき」は私が結婚するときのレポートのつもりで書きはじめましたが、途中で中断してしまい、すでに15年も経ってしまっては完全に季節外れですので、外しました。
 「愛と友情の掲示板」は一時期はなかなか繁盛しており、いろいろと深刻な投稿が寄せられたりして、私も考えさせられ、また参考にもさせて貰いました。しかし、同じく掲示板である「お客様の声」に先んじて投稿がストップしてしまい、すでに15年以上凍結状態でしたので、これも思い切って削除しました。ただし過去ログ集である「愛と友情の遍歴」はもうしばらく残しておきます。
 チャットルーム「Cafe Blue Phantom」も閉鎖しました。私がネットをはじめたころは、チャットルーム全盛期だったのですが、いまや使う人もほとんど居ないでしょう。それこそLINEなどに取って代わられたものと思われます。なお、「Cafe Blue Phantom」の名前は、自分のサイトをはじめる前、上にも名前の出た魔獣ネコマタさんのサイトの掲示板で名乗っていた「青怪人MIC」というハンドルネームから取りました。魔獣ネコマタさんのサイトはゲーム「女神転生」の世界観で作られており、「青怪人」というのもゲームに登場するキャラクターなのでした。
 リンク集である「仕入れ先一覧」も削除です。もうほとんどの相手がリンク切れになっていると思われますし、いまどき個人サイトのリンク集からネットサーフィンをしている人も滅多に居ないでしょう。これも、役目を終えたという判断です。
 あまり動きの無いコーナーを取り除いただけですので、そんなに大きく内容が減ったという気もしませんが、それでも開設以来か、開設まもなくから続いていたコーナーを削除するにあたっては、いくぶんかの感傷も無いではありませんでした。
 いまのところリンクを切っただけで、コンテンツそのものはサーバーに残っており、Googleなどからアクセスすることは可能でしょうが、いずれそちらも取り下げると思います。ご諒承ください。

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