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京王と小田急の鉄道謎解きイベント [趣味]

 12月4日(金)6日(日)に、また鉄道謎解きイベントに参加してきました。「地下謎への挑戦状」などの隆盛をまのあたりにしてか、近年、JRを含めいろんな鉄道で謎解きイベントを開催しているようです。この前プレイした房総謎解きイベント「放課後の手紙と消えた彼女」ももちろんそのひとつですし、同時期に開催していた「ちばたん」も同様です。JR東日本ではその他にも、山手線を舞台にした謎解きイベントもやっていて、いずれプレイしてみようと思っています。
 本家本元と言うべき東京メトロ開催の「地下謎」は、今シーズンは「密」を避けるため見送られました。昨シーズンの実績で言えば30万人だかが参加したそうで、そのため開催期間が長くとも、場所によってはプレイヤーがとんでもなく密集してしまうところも出てきているので、これはやむを得ないでしょう。昨シーズンで言えば、日比谷駅から日比谷シャンテに向かう「手形の回廊」ガーデンテラス紀尾井町のイベントホール、数寄屋橋公園などが集中ポイントで、ごった返しているという形容が適用できるほどにプレイヤーが集まっていました。
 同じくらいシリーズを重ねている都営地下鉄京王電鉄「鉄道探偵」はどうでしょうか。これも休日などにプレイすると、行く先々で黄色いパンフレットを持った人々に行き会います。例年だと1月なかばからイベントがはじまり、春分の日あたりで終わるスケジュールですが、今シーズンはいまのところ告知も出ていないようです。やはり見送りでしょうか。

 プレイヤーが「密」になってしまうようなイベントは上記のふたつくらいかもしれません。「放課後の手紙……」は、プレイしたのが平日だったせいもありますが、プレイヤーらしき人は時々ちらほらと見かけた程度で、一箇所に大量に集まるということはありませんでした。他のものもさほどの密集は想定していないらしく、予定どおり開催されています。
 私は鉄道に乗るのが大好きで、またパズルも大好きな人間ですので、鉄道謎解きイベントとなればできる限り参加したいと思っています。暇だな~と思われるのは覚悟の上ですし、今年などは実際暇なことが多かったです。その暇を、競馬やパチンコで潰すよりはずっとましだろうと思っています。
 うちのマダムも鉄道謎解きが好きで、そもそも最初に「地下謎」を紹介してくれたのはマダムだったのですが、彼女は私ほど暇ではないようで、フランス語学校にフィットネスクラブにと忙しく飛び回っています。
 だから私ひとりでプレイに出かけても良いようなものですが、あいにくとこの種の鉄道謎解きイベントは、スマートフォン必携ということが多いのでした。私はいまだにガラケーなので、途中の答えを送信したり、手がかりを受け取ったりするためにはマダムのスマホがどうしても必要です。タブレットは持っていますが、フリーwi-fi環境でないとネットに接続できません。最近はフリーwi-fi環境が調った店舗なども増えてきましたが、謎解きの途中で送受信しなければならないときにそういう環境下にあることは稀です。
 そんなわけで、謎解きイベント参加はマダムを伴わざるを得ないのでした。
 マダムと一緒に参加するのも楽しいのですが、若干、山登りに慣れた人間が、あまり慣れていない人間と一緒に歩いているという感がなきにしもあらずで、パンフレットに載っていたりする目安の所要時間よりも1、2時間ほど多めにかかってしまうのが常です。ひとりだけでやってみたらどういうことになるのだろうか、と興味はありました。もっとも、「地下謎」ではスタートの後に向かうべき駅が何とおりか分かれており、そのとき選ばなかった駅に後日ひとりで行って「答えのわかった謎」を解いたりしているのですが、そのときの成績を見ると、自分ひとりだけであってもそれほど速いわけではなさそうなのですが。
 12月4日のは、京王が開催している「日曜劇場・危険なビーナス~手島伯朗もうひとつの解読記録~」、6日のは小田急電鉄開催の「小田急サスペンス劇場」でした。いずれも制作はおなじみタカラッシュ!社です。「危険なビーナス」はスマホどころかLINEアカウント必携で、もちろんマダムと一緒にプレイしました。一方「小田急サスペンス劇場」は、はじめて私がひとりでプレイした鉄道謎解きです。本当はスマホが必要ということになっていたのですが、結果的には無くても解けたのでした。エンディングだけは、帰宅してからパソコンで見ました。
 実は「危険なビーナス」は4日のうちには解き終わらず、6日に私が小田急の謎解きを終えたのち、あるところでマダムと落ち合って続きをプレイしたのでした。そんなわけで両方まとめて記しておきます。ただし、「危険なビーナス」は今日12月20日をもってイベントが終了したためネタバレOKとなりましたが、「小田急サスペンス劇場」のほうは2月28日までやっているので、謎解きを詳しく書くことはできません。どうかあしからず。

 「危険なビーナス」というのは本来東野圭吾のミステリー小説で、今シーズンのTBSの日曜劇場でドラマ化され毎週放映されているそうです。私は全然見ていないので、ドラマについてはまったく語れません。妻夫木聡演じる獣医が、失踪した弟を探すべく、弟の妻を名乗る美女(吉高由里子)と共に大富豪の遺産の謎に迫る……といったストーリーであるらしいのですが、鉄道謎解きのほうは、その本筋とはまったく関係の無い暗号の謎を、やはり主人公の獣医と美女とが追及するという体裁になっています。
 駅などで配布されているパンフレットには、4つの暗号と、ショートストーリーが示されています。ショートストーリーのほうは読み飛ばしてしまいがちですが、今回はけっこうじっくり読んでおかないと最後のほうで困ります。
 暗号は京王電鉄の駅名が答えになるパズルで、これはそんなに難しくありません。マダムが貰ってきたパンフレットを見て、その場ですぐ解けました。STEP 2にあたる各駅での問題は、ぼかした図像であらわされていましたが、もしかしてうまく読み取れば現地に行かなくとも解けるのか?……と思ったときもありました。
 駅名が判明したらLINEで報告するようにと書いてあったので、マダムにLINEアカウントの友達追加を頼んだのですが、なかなかやってくれませんでした。もうこのイベントは参加しないのかとなかば諦めかけたころに、ようやく「12月4日にやろう」と言ってきて、友達追加もしてくれました。それによると、やはり現地に出かけないとSTEP 2のパズルは解けないようです。
 4日の昼から出かけました。目安の所要時間は「4時間~」となっており、金曜の晩にはChorus STの練習がありますので、それまでには終わらせられるだろうという判断です。行くべき駅は全部わかっているわけですし。
 その行くべき駅は、神泉・永福町・つつじヶ丘・飛田給でした。詳細は省略しますが、まあ簡単なパズルです。
 順番からして神泉から回りました。LINEで「しんせん」と報告すると、下車してからどのように歩くかを教えられます。神泉の場合は、下り線側の出口を出て、踏切を渡って上り線側の階段を上がるというそれだけの移動でした。そして階段を上がった先に、これまたタカラッシュ!イベントおなじみのステッカーが貼ってあって、そこに書いてあるキーワードをもういちどLINEで報告すれば、STEP 2のパズルを解くカギが与えられるという仕掛けなのでした。
 永福町ではコンコースに展示されている彫刻がカギになっていましたし、飛田給ではコンコースに並んだ自動販売機の意匠がカギになっていました。とにかく頻繁にスマホを使うので、マダムが居なくてはとても解決不可能だったでしょう。
 4つの駅の暗号を解き終えると、そこから出てきた答えを並べて第5の暗号にあてはめます。そこで出てきた言葉を、またLINEに報告します。
 そうすると、ちょっと時間のかかる証言パートに突入します。腰を据える必要がありそうなので、最後に行った飛田給駅の駅前にあるマクドナルドに入りました。
 何人かの証人の証言を突き合わせて、事態の進行順を突き止め、怪しい人物を割り出すという作業なのですが、その証言がすべてスマホ上でしか見ることができず、ふたりで一緒に見るというのも無理そうでした。それで私が先に証言を見て、そのあいだにマダムは別の作業をおこなっていて、私が謎を解き終えたあとにマダムにスマホを返して、それからマダムが謎解きをするという迂遠な手順を踏まざるを得ませんでした。その結果、飛田給駅前のマックには1時間以上滞在してしまい、そろそろ陽も暮れてきました。すでに神泉でプレイを開始してから3時間以上経っています。私もスマホを持ってLINEをやっていれば、滞在時間も半分以下で済んだと思うのですが、ここは仕方がありません。
 パンフレットに記されているのはここまでで、あとはLINE上でのみ展開されるため、いよいよ効率が悪くなってきそうです。

 怪しい人物を割り出して報告すると、また謎が示され、それを解くと今度は京王多摩川駅に向かうことになりました。いままで鉄道探偵シリーズでは相模原線に入ることが無かったので、ほほう、と思いました。
 飛田給から各停電車に乗って、まず調布へ向かいましたが、西調布で何やら怒号が聞こえました。
 「下りろっつってんだろ、この野郎!」
 と言っているようです。どうやら客同士のケンカがあったようです。あるいは運転士に向かって叫んでいるのでしょうか。とにかく電車はしばらく停止し、そのうち駅員が走ってゆくのが見え、鉄道公安官か警察が呼ばれたのかもしれません。再び電車が動き出すまでにはかなりの時を要し、だいぶダイヤが乱れたようです。
 京王多摩川駅で謎ステッカーを発見し、またキーワードを報告して次の暗号を入手します。しかし、そろそろ終わらせないとChorus STの練習開始に間に合わなくなりそうです。
 京王多摩川から、都営新宿線直通の区間急行に乗って戻ることにしましたが、駅の待合室で暗号を解いてみると、なんと次に向かうべき駅として多摩センターの名前が出てきました。もっと奥に行くとは思わなかったので驚きました。しかし、この日は時間切れです。
 マダムは翌々日の6日、柿生で仕事の予定がありました。柿生は小田急の駅ですが、隣の新百合ヶ丘から多摩線に乗り換えれば、多摩センターに行くことができます。多摩センターは小田急と京王の共同駅ですので、そこから先を進めることができそうです。それで、私もその日、時間を合わせて多摩センターまで出向くことにしたのですが、それなら小田急の謎解きイベントもそれまでにプレイしてしまおうと考えた次第です。6日は、午前中には私も仕事を抱えていましたが、昼からはあいていました。たぶん、マダムと落ち合うまでに解けるだろうと思いました。

 6日の正午少し前に家を出て、起点となる新宿駅には12時半ごろに着きました。新宿駅西口地下改札の外にあるエレベーターホールに置かれているオブジェが最初の謎のカギとなっており、そこでまず答えを得てから小田急の電車に乗って現地踏査に向かうことになります。
 「小田急サスペンス劇場」は、「週刊TRUSH」という雑誌の新人ルポライターであるヒロインに成り代わって3つの事件の謎を解くという体裁になっていました。実在の写真週刊誌FLASHと、このイベントの企画会社であるタカラッシュ!(takarush!)にひっかけたのだと思いますが、trushというのは「ゴミ」のことですからかなりひどい誌名です。もともとゴミのような弱小誌だったのが、新しい編集長になってからなぜかめきめきと売り上げを伸ばしており、その編集長の命令でヒロインが事件に取り組むという設定でした。
 3つの事件はそれぞれ、小田急の別々の駅で取材することになっており、どの駅へ行けばよいかはあらかじめパズルを解いて割り出していました。
 それぞれの駅へ行くと、パブリックアートなどを利用した謎が用意されており、それを解くとまた別の駅名が浮かび上がる仕掛けになっています。つまりひとつの事件を解くために2駅を訪れなければなりませんので、合計6駅。さらに全部解いたあとにもうひとつの駅名が出てきます。けっこう長大な小田急の路線で、全部で7駅に立ち寄らなければならないわけですので、これはけっこう時間もかかりそうです。
 ちなみにパンフレットの表紙に副題のように記された
 「新人ルポライターが巻き込まれた 引き返せない急行列車と ファインダー越しの三つの事件」
 という文章もヒントになっています。これから解く人にはご参考までに。
 例によって、普通ならまず下りないような駅で下りることになって、愉しめました。
 本当は、それぞれの事件で出てくるキーワードを専用ページに送信して、それぞれの小エンディングを読むと同時に、「新人ルポライターとして大事なもの」という別のキーワードを得なければなりません。実は新宿駅でも、「大事なもの」のうちふたつを答えとして得ていました。「大事なもの」は全部で5つあり、残りの3つは小エンディングと共にwebで知らされることになっています。
 しかし、私はタブレットを持ってきていましたけれども、ネットが使える環境にはなかなかなりませんでした。駅構内のカフェなどでフリーwi-fiが使える店もあるようでしたが、そんなところにいちいち入ってはいられません。
 ところで、「大事なもの」5つを揃えたのち、それらの言葉をスケルトンというパズルにあてはめ、その中の指定されたマスを順番に読むことで、7番目の駅がわかるという仕掛けになっていたのでした。
 なんと、ちょっと考えてみたら、新宿駅で得たふたつの「大事なもの」をそのスケルトンにはめるだけで、私は駅がわかってしまいました。3つめの事件でふたつめに下りた駅の位置、それから副題に込められたヒントを勘案すれば、もはや間違いようもなかったのです。
 そうやって割り出した最後の駅に着いたのは16時ちょっと前で、まあ3時間半弱でそこまで行けたわけです。このイベントには目安の所要時間は記されていませんでしたが、けっこう速かったのではないかと思います。謎解きにちょっと苦戦したのは、2問めの2駅めだけでした。なおこの駅で苦戦した人はわりに多かったようで、数組のプレイヤーが頭をひねっているのを見かけました。
 マダムとの待ち合わせまでには時間がありますので、私は最後の駅で下りて、フリーwi-fiが入っている喫茶店に入り、はじめてひと休みしました。マダムが一緒だったら、途中のどこかでカフェなどに入りたがっていたろうな、と内心苦笑しました。
 ところが、なんとしたことか、タブレットを取り出し、専用サイトを呼び出したまでは良かったのですが、第一の事件のキーワードを送信しようとすると、全然らちがあかないのでした。入力フィールドに言葉を入れようとして、文字入力をおこない決定しても、フィールドに文字が入らないばかりか、送信ボタンも消えています。いろいろ試しましたがダメでした。
 どうやら、タブレットが古いもので、ブラウザが専用サイトに対応していなかったようです。そんなことがあるのかと唖然としました。しかしそういえば、房総謎解きのときも、最後のアンケートが送信できなかったような記憶があります。
 結局、事件ごとの小エンディングも読めないし、最後の謎の手がかりのあるオブジェまでの道筋もわからないままでした。この手がかりを得ないと、最後の謎である迷路パズルのカギが手に入りません。
 この謎解きも中途半端で切り上げることになるのかと、がっかりしながらパンフレットに記された迷路パズルを眺めていました。すると、どうもカギが無くとも解けそうな気がしてきました。パズルは、6種類のシンボルそれぞれをスタートとし、ある法則で何度か曲がりながら、A~Fの文字をゴールとして通り抜け、その進路の途中にある文字を拾えという趣向でした。そうすると6つの言葉が出てくるわけですが、それをパズル面の隣にある文章の空欄に当てはめると、行動の指示が出てくることになっています。
 ゴールになるA~Fの文字のほうから逆行して進路を求められないかと思って少しやってみると、案外うまく行きそうです。また、文章の空欄に入るべき文字も、なんとなく想像がつきました。
 結局カギ無しでパズルを全部解いてしまいました。それによる行動指示は、タカラッシュ!おなじみのアレでした。最後の答えもわかりましたが、とにかく送信ができないので、あとは帰宅してからのお楽しみということで、陽が暮れかけた街をあとにしました。

 多摩センターで、柿生での仕事を終えたマダムと落ち合い、「危険なビーナス」の続きをプレイします。
 多摩センターが最終目的地かと思ってのんびりしていたら、さらに京王よみうりランドまで行かされたので驚きました。この日、私は小田急の一日乗車券を購入していて、さすがに営業距離の長い路線だけあって京王などよりだいぶ高額だったため、多摩センターからは小田急で帰ろうと思っていたのですが、それは無理だったのでした。
 多摩センターとよみうりランドでの謎解きは、丁寧にパンフレットのショートストーリーを読み込まないと答えが出てこないたぐいのものでした。よみうりランドが終着点でしたが、最後の謎の答えに気づくまでには、何本か電車を見送るはめになりました。
 しかし京王よみうりランド駅のイルミネーションはとても美しく、最後の答えに辿り着いた私たちを祝福しているかのようでもありました。

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