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「7つの奇妙な足跡」解決篇(2) [趣味]

 昨年11月28日にプレイした鉄道謎解きイベントFUN!TOKYO! 山手線謎めぐり2022 7つの奇妙な足跡」の解決篇、続きです。
 原宿・飯田橋・日暮里・新橋で謎解きを進め、次は大崎駅着14時03分。実は新橋でそろそろ空腹だったのですが、そのまま突き進みます。
 謎Mは改札内の問題です。実はこれも、大まかな部分は事前に解けます。大崎に乗り入れている「山手線」「湘南新宿ライン」「相鉄線」「埼京線」のラインコードをリストから選び、それぞれ割り振られている言葉をつなげて読むというのでした。ラインコードはそれぞれ「JY」「JS」「SO」「JA」です。埼京線のラインコードがJAなのは、赤羽線を母体としているからでしょう。いや、現在でも正式路線名は池袋赤羽を結ぶ赤羽線なのであって、大崎~池袋は山手線の別線、赤羽~大宮東北本線の別線、大宮~川越川越線です。埼京線というのはいわばニックネームで、京浜東北線と同様なのでした。
 さて、それらのラインコードに添えられた言葉を読むと、「くすりSTATIONにある救急箱のアイコンを作れ」となります。くすりSTATIONというのはすぐにわかりました。で、救急箱のアイコンは、小冊子のそのページの下端に「持ち手」の絵がいくつか並んでおり、クリアファイルには緑十字の絵があるので、重ねてみると救急箱の絵になります。ただ、どの持ち手が正しいのかは行ってみないとわからないわけですが、実は正しい持ち手のところに重ねると、右側に「スベリダイ」という文字が現れます。正しくない持ち手だと、意味のある文字は現れません。だから事前に解けるわけです。私なら、ほかの持ち手のところに重ねても意味のある文字が出てくるようにしておいて、正解は現地に赴かないとわからないようにしたいところです。

 次の謎Nは、駅南口に続くデッキの途中から分かれる緑道の先の看板がネタでした。大崎駅がこれほど立派になっていたとは驚きでした。看板は附近の地図みたいなものですが、その中で「有効空地」を表す網掛けと、「標示板」を表す二重丸がカギです。解読盤には5×3のマス目があり、それぞれのマスにひらがな1文字とさまざまなマークが書かれていました。この中で網掛けのマスと二重丸が入っているマスの文字を読むと「ほしをよめ」。その指示に従って星印のあるマスを読むと「きって」となり、これが答えとなります。
 さらに道順に従って歩くと、謎Oの設置されたひふみ公園となります。なんということもない児童公園なのですが、なぜか子供たちとそのママさんたちでえらくごった返していました。特設サイトにも、公園で謎解きプレイヤーが子供たちの邪魔になっていると苦情が寄せられているので、注意してください、という意味のことが記されていました。
 ひふみ公園の看板のひとつに、注意事項などを記した看板がありましたが、それが謎のネタで、看板に書いてある絵がふたつ、小冊子に模写されていました。寝ている子供から出ている鼻提灯の中に「1」とあり、棄てられるジュース缶の表面に「2」とあります。看板を確認すると、子供の鼻提灯には「Z」、ジュース缶には顔が描かれていて、「2」の場所は×の形になった眼になっていました。
 この1と2を、横にずらずらと並んだマスに入れ、さらにその並びの中から文字を抽出して5文字の言葉を作るのが謎Oの問題です。
 いちばん左に、「1」が横になったものがあります。これはたぶん「Z」を横倒しにした「N」でしょう。そこから13番めのマスに、こんどは正しく記された「1」が入り、そのふたつ前に「2」が入ります。2は「X」でしょう。マスは、アルファベットを順番に並べたものに対応しているわけです。「Z」のあとに少し隙間があり、その先に「A」と記されていますので、もはや確定でしょう。
 番号のついた文字を抽出すると、「BROWN」となりました。
 ここからがまとめ謎です。「すべり台」の近くで「切手」が書かれた用紙を開けよう、とあります。すべり台は謎Mの、切手は謎Nの答えです。
 すべり台は公園のすべり台ということで良さそうです。子供たちが代わる代わる滑っています。切手が書かれた用紙というのは、謎解きキットの中でいままで使っていなかった、ふたつ折りになった厚紙のことです。開けてみると、13×13のマス目に、漢字やかながぎっしりと書かれている文字盤がありました。
 問題文はさらに、「太陽を2つ作ったら、周辺の風景から、[BROWN]に対応するマスの文字を読み、指示に従おう」と続きます。「太陽を2つ」は、厚紙に半分の太陽が4つ描かれていたので、それをふたつずつ組み合わせるように紙を折るということでしょう。折ってみると、文字盤の左右の1マス分が隠れ、11×13のマス目となりました。「周辺の風景」というのが少々わかりづらかったのですが、実はこの公園で、この日最後の同好プレイヤーに遭遇しました。彼は私よりちょっと先行していたようで、すべり台を背にして厚紙に何やら書いています。それを目撃してしまうと、私もついうしろを振り返ってしまいます。そして納得したのでした。
 道路をはさんだ建物(あとでダイワロイネットホテルだと判明)が、白い壁にところどころ茶色の幾何学模様が入ったデザインになっていたのです。そして、窓の数を数えてみると、まさに11×13。壁が茶色になっているところの窓に相当する文字盤のマス目を拾えば良いようでした。
 最初、横の窓を数え間違えていて、少々手間取りましたが、「青い電車が走るページに電球が十個できる様にシールを貼って矢印の先を上から読もう」という文章が拾えました。
 小冊子のところどころに、電車のイラストが描かれていて、青い電車は日暮里のまとめ謎であるスケルトンパズルのページにありました。外周に太陽のイラストが10個描かれていたのですが、シールを貼ってこれを電球にしてしまえば良いわけです。シールのほうには電球の下半分がたくさんあって、それを太陽の下半分に重ねれば電球になります。大きい電球の絵と小さい電球の絵があるのでそれが手がかりになります。
 5枚のシールを貼りつけると、全部の電球が完成しました。そのシールに薄緑色の矢印があり、さきほどスケルトンに埋めた文字のいくつかを指しています。順番に読んでみると、「とれいん」となりました。
 実は小冊子のこの先のページは袋とじになっています。従って、次にどこに行くかは、まだわかっていません。大崎のキーワード「トレイン」をサイトに送信すると、次の目的駅は横浜であること、ストーリータイトル「はじまりのひ」、主人公「アカリ」の名が明かされました。アカリには特に好物は設定されていなかったようです。そして、袋とじページを開けてそれを空欄に記入するように指示されました。

 いやいやちょっと待て。これは「山手線謎めぐり」ではなかったのか。なぜ横浜に行かされる?
 鉄道150周年ということで、当初の起点である新橋と、終点である横浜の両方を扱いたかったということでしょうが、それなら「山手線謎めぐり」と称したのは「看板に偽りあり」でしょう。しかも「FUN!TOKYO!」のイベントなのに、横浜となると東京ですらありません。なお、開業時の新橋駅は先ほど謎Kで立ち寄った汐留シティセンターのあたり、同じく横浜駅は現在の桜木町駅のあたりでした。
 まあタイトル詐欺は眼をつぶるとしても、横浜までは「都区内パス」が使えないのが困りました。大崎から横浜へ移動するには、湘南新宿ラインを使うか、品川へ行って京浜東北線か横須賀線か東海道線に乗り継ぐかということになりますが、湘南新宿ライン・横須賀線だと西大井まで、京浜東北線だと蒲田までしか都区内パスは使えません。東海道線に至っては、品川の次が川崎ですので、乗ることさえできなくなります。
 いずれにしろ、次に電車に乗るときは、都区内パスは使えず、SUICAで改札を通らなければなりません。
 それにしてもなんとなく業腹でしたので、ぎりぎりまで都区内パスを活用したいと思いました。私は湘南新宿ラインを使うことにしましたが、西大井で一旦下りることにしました。幸い時間的にはまだ余裕があります。西大井に停まる湘南新宿ラインは1時間に2便しかありませんが、横須賀線も通っているので乗り継ぎに困ることはないでしょう。大崎から乗るよりは安くなると思いますが、それにしても都区内パスですべてを賄えなかったのは残念です。
 もうひとつ、袋とじページを開けた感じでは、横浜が最後の駅になるようです。そのあとには「どこでも解ける」謎になっていました。とすると、いままで、原宿・飯田橋・日暮里・新橋・大崎で下車してきましたが、それに横浜を加えると6駅。「7つの奇妙な足跡」というタイトルはどうなっているのでしょう?
 いろいろ不審を覚えながら、大崎駅に戻りました。
 次の湘南新宿ラインは、14時57分であるようです。ただ、途中で止まっていたようで、12分くらい遅れているとのことでした。そうなると、品川へ行ったほうが早く着けそうですが、そう急ぐことでもなし、それに西大井という未知の駅で下りることに興味を覚えていたので、待つことにしました。余裕があるのでNEWDAYSでサンドイッチを買い、プラットフォームのペンチに坐って食べました。
 電車は途中でだいぶ頑張ったらしく、9分遅れくらいになって到着しました。15時06分に発車です。大崎の滞在は63分に及びましたが、うち20分くらいは待ち時間ですので、謎解きに要した時間は40分強というところでしょうか。
 なお、「飯田橋も山手線の駅じゃないじゃないか」と言われそうですが、中央線の、山手線の内側になる御茶ノ水千駄ヶ谷間は、「山手線内の駅」として扱われる営業規則になっています。東京駅から100~200キロ圏内の、近郊区間外の駅までの切符──たとえば静岡まで──を買うと、もし渋谷で買ったとしても「東京山手線内→静岡」と書かれた券面になり、運賃は東京駅から計算されることになるのですが、この場合も御茶ノ水~千駄ヶ谷は同じ扱いとなります。駅名板にも、「山手線内の駅」を示す「山」マークがついています。そのため、この区間を「『山手線の駅』ではなくとも『山手線内の駅』である」と見なすことには抵抗がありません。そもそも山手線ということを厳密に考えると品川~田端間ということになってしまいます。そんなわけで横浜とはわけが違うのでした。

 湘南新宿ラインの電車は、さらに頑張ったようで、西大井には15時09分に到着しました。普通5分かかるところを3分で走ったわけです。まあ、3分50秒くらいだったのかもしれませんが、それでも立派なものです。
 改札口へのエスカレーターを下りかけると、引き続き電車が入ってくるアナウンスがありました。15時06分発である横須賀線電車が、湘南新宿ラインの遅れのあおりをくって少し遅れて到着するようです。
 急ぐことはないとはいえ、改札を都区内パスで出て、自動券売機でSUICAにチャージしたところ、なんとか間に合いそうだったので、あわてて再入場しました。私の西大井駅初下車は、わずか数十秒で終わりを告げました。まあ、さして面白味のある駅前というわけでもなかったようです。
 横須賀線電車は5分遅れで、15時11分に西大井を発車しました。この遅れは取り戻せず、横浜に着いたのも5分遅れの15時29分でした。もともとけっこうスピードを出す区間なので、遅れを縮めることができなかったようです。
 横浜駅では謎P謎Q謎Rが用意されていましたが、すべて駅ビルデパートのニュウマン横浜の中で解ける問題でした。また、すべて小冊子のページ下部にある文字拾い迷路に関連していました。
 謎Pはニュウマン横浜の各階に掲げられたシンボルマークをネタにしています。最初、エレベーターホールにいちいち行っていましたが、エスカレーターの昇り口にも同じマークがあることがわかってからは簡単でした。階数とそのシンボルマークを線で結び、その線が通過しなかったひらがなを読めというわけで、「つきあたりまでまがらない」という文が現れました。これは迷路の中の進みかたを示しています。与えられたスタートとゴール(黄色の丸と緑の丸)を、「突き当りまで曲がらない」ようにしてつなぎ、通過したカタカナだけを読むと、「カギ」となりました。
 謎Qは屋上へ行き、そこにある大きな文字を探せというのでしたが、エレベーターを下りた瞬間に「YOKOHAMA」の大きな文字オブジェが眼に入りました。これを問題文に当てはめると、「AOのHAKO全て通りYAMAからKAWAまで進み、カタカナだけ読もう」となりました。迷路の中の山の絵から川の絵まで、青い箱の絵をすべて通るように通り抜けたあとのカタカナを読むと、「カップノシタミギカラ」となり、迷路にあるカップの絵の下の文字を拾ってゆくと「キップ」と出てきました。
 謎Rはニュウマン横浜のロゴを見て解く問題で、これは1階に戻らないとならないか、と思いましたが、屋上階のエレベーターホールの案内板にロゴがありました。ロゴではNEWoManという綴りになっています。スタート(赤丸)からゴール(青丸)までカタカナを拾うのですが、分かれ道があったらこのロゴの大文字になっている文字のほうへ進め、というのでした。指示どおりに読むと「アカイメノアイダ」となり、迷路にあるふたつの「赤い眼」の絵のあいだにある文字は「リボン」です。
 まとめ謎はふたつあり、まず謎P~謎Rの答え「カギ」「キップ」「リボン」をふたつずつ作るように指示されます。シールシートを見ると、いくつか窓のあいているシールが3枚残っており、迷路の中の絵と組み合わせると鍵や切符やリボンを作れそうでした。魚の尾びれがリボンの一部になったのには苦笑を禁じ得ませんでしたが。
 シールを貼ってみると、窓から「カ」「イ」「ソ」「ク」の4文字が見えました。これをサイトに送信すると、2問めの問題の空欄に入る言葉が明かされました。「[Jの謎]を[Rのルール]」で解こう、というのでした。
 Jの謎というのは、新橋の章で使ったイエス・ノー占いみたいな問題です。通り抜けた設問からすると、ずいぶん無駄が多いような気がしていましたが、ここで再利用です。Rのルールというのは、赤丸から青丸までカタカナを拾ってゆくというヤツですね。そして分岐があれば「N」「E」「W」「M」のいずれかが表示されているほうへ進むというわけです。
 ルートはすぐに判明しました。謎Jでは、設問自体が色のついた丸の中に書かれていたのです。通過する設問では、いずれも不自然なカタカナが含まれていました。「おんセイを聞こう」「西口のカイさつにいる生き物にハさまれた方向」などなど。それらを拾ってゆくと、「セイカイハカイメイ」……つまり正解、すなわち横浜のキーワードは「カイメイ」でした。

 ここから先は、どこででも解くことができるらしいので、とりあえず横浜をあとにします。どうせ都区内パスは使えないので、帰りは品川まで京急で帰ることにしました。西大井途中下車のルートよりも、わずかに運賃が高くなりますが、山手線謎解きと称しておきながら横浜まで出向かせたJR東日本へのちょっとした意趣返しというつもりもありました。
 さすがに京急の快特は速く、陽も暮れてきたこともあいまって、途中駅の駅名板などほとんど読み取れないまま、20分ばかりで品川に到着しました。なお横浜の滞在時間は43分ほどでした。
 品川からはもちろんまた都区内パスを活用します。上野東京ラインで赤羽に出て、京浜東北線に乗り換えて川口に着き、駅前のハンバーガーショップで残りの謎を片付けることにしました。まあ「最後の謎」1番は車中ですでに解いてありましたが。

 ──赤い旗から青い旗まで、赤いマスの言葉が示すものを選んで進もう 途中で通過する果物を順に読み、指示にしたがおう

 そんな問題でした。
 赤い旗、青い旗というのは、小冊子の各駅の章題(ストーリータイトルではなく、「○○駅」と書かれているところ)に添えられた小さな旗の絵のことです。赤い旗は原宿駅、青い旗は横浜駅でした。各ページの外周に、線路と言うか地図の鉄道線と言うか、そういうものが引かれていて、ところどころ「通行止」という標識で塞がれていたりします。それ自体が大がかりな、かつ単純な迷路になっており、うまく赤い旗から青い旗までたどりつけ、ということです。
 次に「赤いマス」というのは、横浜のキーワード「カイメイ」をサイトに送信したときに得られたカギでした。各駅のキーワードを記入するマス目があり、その一部が赤いマスになっていたのです。キーワードを並べてみると、

 原宿……ちょうせん
 飯田橋……かいぬ
 日暮里……シュウマ
 新橋……ご
 大崎……とれい
 横浜……

 赤いところを見ると、動物の名前になっています。「れい」だけは意味不明ですが。幽霊でも居るのか?
 迷路の途中に動物や果物の絵が置かれています。動物の絵を、この順番で通れ、という指示であるわけです。そうすると必然的に通ることになる果物があり、その果物ごとに語句が設定されていました。桃なら「逆に」、柿なら「青の」、という具合です。その語句を並べるとある指示になるので、その指示に従え、というのがこの謎だったのでした。
 通行止標識にぶつからないように、「蝶」「犬」「馬」「豚」の絵をたどります。「れい」は何かと思ったら、そのページだけ分岐路に「0」「1」と数字が書かれていました。「零」だったのですね。さらに「亀」を通ってゴールの青い旗に到着します。
 このあいだに通った果物の絵は、リンゴ、ブドウ、バナナ、ミカン、キウイ、レモンでした。それぞれの果物に宛てられた言葉は、「赤と」「黄色の」「電車を」「連結させ」「言葉を」「入力しろ」でした。
 赤と黄色の電車というのは、大崎の章で参照した「青い電車」と同じく、小冊子に描かれているイラストです。探してみると赤も黄色も、飯田橋のストーリーページにありました。連結させるというのは、ページを折って2輌の電車をくっつくように配置するということでしょう。やってみると、電車の上にあった「停止」と「客車」の標識(飯田橋のキーワードだった「飼い主」もこの標識のひとつでした)が組み合わさって、「停車」という言葉になりました。まずはこれを送信します。
 引き続いて、「最後の謎」2番に必要なワードが明かされます。

 ──[目黒]の[切符]を作り、現れた指示にしたがい 答えにたどりつき入力しよう

 このカッコ内の言葉が、サイトから明かされたワードです。
 「目黒の切符」はすぐわかりました。「はじまりの謎」のページにいろんな切符の絵が散らばっており、その中に「目白」の切符があったのです。で、次のページの隅の方に「黒」と書かれた切符の切れ端のようなものがあったので、「目黒」となるようにページを折ります。
 すると、最初に記入した「この冊子を入手した駅の名前」……私の場合は「池袋」から出ている線路が、先ほど動物と果物迷路で使った線路につながり、「メロン」「キウイ」「レモン」が並びました。メロンは「の下にある」という語句に相当していましたので、これで「池袋」「の下にある」「言葉を」「入力しろ」という指示になります。
 さて、ここからがいささか手間取りました。「池袋の下」とは何か? 池袋と記入した空欄の下を見ても、「か」「はじ」というような意味の通らない文字が並んでいるばかりです。そもそも私こそ池袋と書きましたが、これは人によってそれぞれ全然違う駅名を書き込んでいるはずで、統一された答えなど出ようがないのではないでしょうか。
 あれこれと頭をひねり、ついにヒントに頼ってしまいました。やや負けた気分です。
 そのヒントも、「目黒」を作るためのヒントばかり続いていて、うんざりしましたが、そのうちようやく
 「今まで見てきたものの中で、たくさん文字が書いた用紙はなかっただろうか」
 という示唆が出てきました。若干日本語がおかしい気もしますが、言いたいことはわかりました。
 大崎で使った、13×13マスの文字盤を取り出しました。眼がちらちらするのをこらえてじっくり探してみると、なるほど「池」と「袋」の文字が含まれています。その下を見ると、「葉」「桜」となっていました。「葉桜」と入力すると、OKが出ました。
 しかし、ふと気になって、「新宿」で探してみました。その2文字も文字盤の中にあり、下を読むと「気球」です。サイトのページを戻して「気球」と入力しても、同じ結果です。
 よく見ると、謎解きキットを販売していたNEWDAYSの所在駅すべてが文字盤に含まれているのでした。ぼんやり見ていただけではほとんど気づけません。いちおうそれぞれの駅名に対する解答を書き出しておきます。

 赤羽=上品 秋葉原=目的地 飯田橋=読解力 上野=音楽 恵比寿=奥の手 大崎=流星 蒲田=理解 亀有=日本 高円寺=福引き 品川=花火 新橋=気力 田端=解明 東京=電池 日暮里=知恵袋 浜松町=印象派 原宿=地球 有楽町=本格的 新松戸=気象学 大船=流通 川崎=火星 桜木町=正統的 鶴見=里親 東神奈川=電光石火 武蔵小杉=春夏秋冬 横浜=封印

 どれを入力しても、「人によって言葉は変わる。どの言葉もかけがえのない、その人だけの大切なもの」と容認されるのでした。ところで謎解きキットはオンラインでも買えるらしいのですが、その場合はどう入力すれば良いのでしょうか。私にはそこまでは検証できません。もしオンラインで謎解きキットを買ってこのイベントをクリアした人が居たら、こっそり教えてください。

 それにしても、ここに至ってようやく、「7つの」奇妙な足跡、というタイトルの意味がわかりました。訪れた駅は6つ、そして7つめというか最初のというか、その駅は私が書き込んだ「池袋」だったのでした。もちろん新宿の人も居るでしょうし、上野の人も居たことでしょう。それを含めて「7つ」であったのでした。もっとも、訪れた6つの駅ではすべて謎解きキットを売っており、もしその駅で買っていたら駅名がダブるわけで、いささか納得できないものが残りそうです。

 さて、いよいよラスト謎です。

 ──あなたが書いた「とくべつなひ」の下にあるものを順に作り 最後に線路で折り返せ。たどった色が最後のキーワードを表す

 web上でそういう指示が与えられました。
 「とくべつなひ」についてはすぐにわかりました。駅ごとに書き込んだストーリータイトルの1文字ずつを拾えば良いのです。

  原宿……もだちの記念日
  飯田橋……かれんぼと黒猫
  日暮里……しらものの行方
  新橋……たいせにする友
  大崎……ぶきよう新人
  横浜……はじまりの

 ストーリータイトルをわざわざプレイヤーに記入させたのはこの問題のためでした。不自然なかな書きの言葉も同様です。
 さて、それぞれのストーリータイトルには、赤い星印とか、黄色い月印とか、青いクラブマークとかが、それぞれの記入欄の下に必ずつけられていました。それで「とくべつなひ」の下を見てみると、「赤の星」「緑のダイヤ」「青のクラブ」「黄色の月」「紫のスペード」「桃色のハート」がついています。これらを「作る」というのは、例の文字盤の書かれた厚紙にそれぞれのマークが半分ずつ散らばっており、それを合わせるように紙を折ってゆくということでした。赤の星、緑のダイヤ、青のクラブ、黄色の月までは順調に作れましたが、スペードとハートは片割れしか印刷されていません。
 小冊子の表紙にその相棒が印刷されていました。スペードとハートができるように表紙と厚紙を合わせ、厚紙に印刷されている線路マークで谷折りにすると、「TOKYO MYSTERIOUS TRAVEL」と書かれていた部分が、「TODAY MEMORIAL BOOK」と変わります。字詰めなどが少々不自然でしたが、ともあれ「東京・謎の旅」は「今日の想い出の記録」に姿を変えたのでした。
 最後の「たどった色」というのが少々難解でした。私はいま作ったマークの色のことかと思ってしばらくあがきましたが、そうではありませんでした。小冊子をよく見ると、駅ごとに違った背景色を使っており、そのことだったのです。原宿は黄色、飯田橋は紫、日暮里はオレンジ、新橋は緑、大崎は青、横浜は水色でした。「TODAY MEMORIAL BOOK」のタイトルの色付き文字をこの順に読んでみると、「OMOIDE」……「おもいで」が最終キーワードだったのでした。
 山手線謎解きと称しながら横浜まで行かされるタイトル詐欺など、いくつか思うところもありましたが、なかなか楽しい謎解きイベントでした。よだかのレコード社には、また頑張って貰いたいと思います。
 しかし原宿や飯田橋ではほかのプレイヤーをだいぶ見かけたのに、日暮里ではだいぶ減り、新橋では皆無、大崎でひとりだけ、横浜でも全然見かけなくなりました。皆さんクリアできたのだろうか。ちょっと気になりますね。


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