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「7つの奇妙な足跡」解決篇(1) [趣味]

 去年の11月28日プレイした謎解きイベント「FUN!TOKYO! 山手線謎めぐり2022 7つの奇妙な足跡」のイベント期間が、この1月15日で終了しましたので、解決篇を書いておこうと思います。
 「6枚の写真に隠された秘密」「不思議な蝶の願いごと」と続いた山手線謎解きイベントの第3弾ですが、それまでのNAZO×NAZO劇団ではなく、よだかのレコードという会社が制作していました。あまり耳馴れないところで、これまでに見られない趣向があるのではないかとワクワクしました。
 確かにあれこれと新趣向があり、中には「えーっ」と言いたくなる点もあったりしました。しかしまあ、最初から記していくことにしましょう。
 私はプレイ日のかなり前に、謎解きキットを入手していました。池袋に行ったときに、西口のNEWDAYSで購入したのです。実はこの店舗、最初の「6枚の写真」のときにさんざん探し回ったところでした。池袋駅のNEWDAYSで売っているのがそこの店舗だけだったのですが、容易に見つからなかったのです。東武の乗り場よりも外側にあったというのが盲点でした。今回はほかの駅のNEWDAYSでも良かったのですが、その因縁があったので、あえてその店舗で買ったのでした。
 ビニール袋に入っているキットを確認します。A5判の小冊子、これは「TOKYO MYSTERIOUS TRAVEL」と題されたガイドブックという体裁をとっていますが、要するにゲームブックです。謎解きはこの小冊子に従って進めることになります。
 謎のふたつ折りの紙。指示があるまで開けないでください、と書かれています。
 シールが用意されたシート。小冊子に貼ることになるのでしょう。
 それらを収納するA5判のクリアファイル。これにもあれこれ意匠があり、謎解きに使うのだろうな、と見当がつきます。
 あとはカバーストーリーやエクストラステージの案内が書かれたふたつ折りの紙、これは謎解きには無関係です。それからペグシルが1本。小冊子に記入するのに使いますが、実は謎解きのアイテムとして使う場所もありました。
 以上で1650円、少々高めな気もしますが、クリアファイルなどを含めるとまあこんなものかな、とも思えます。
 早速小冊子を開けて中を覗いてみます。

 いくつかの駅を訪ねて、その駅周辺に設置された謎を解いてゆくという基本的なデザインは、いままでと変わりません。ただ、訪ねるべき駅が、特に謎を解かなくとも一目瞭然だったので驚きました。
 各駅に、「駅周辺マップ」と「この駅周辺のオススメ観光スポット」というコーナーが設けられています。マップにはさすがに駅名は出ていませんが、「オススメ観光スポット」のほうを見ると、「猿田彦珈琲 The Bridge JR原宿駅 表参道改札外2階」とか、「五輪橋 JR原宿駅 徒歩すぐ」とか書いてあるのです。これでは訪ねるべき駅が原宿であることはどう考えても明らかでしょう。
 次の駅も、「GODIVA café Iidabashi」だの「小石川後楽園」などが載っていて、飯田橋であることがはっきりしています。全部そんな感じで、日暮里・新橋・大崎を訪ねることになることが最初からわかってしまいました。ただしそのあとはページが袋とじになっています。
 近い駅から順に解いても良さそうな感じですが、いちおう順番に訪れることにしました。「6枚の写真」のとき、勝手に順番を変えてだいぶ苦労をしたのです。
 また、設問の中には、その場に行かなくとも解けるような謎がいくつか含まれていました。そういうのは出かける前にあらかじめ解いてしまいましたが、この解決篇の中では、その都度説明することにします。
 さて、出かける前に解くべき「はじまりの謎」というのがあります。
 まず、冊子を最初に手にした駅の名前を記入します。私の場合は「池袋」です。そうすると、「池袋 から始まる物語」と、タイトルのようなものが完成しました。この駅名記入、一見無意味にも見えますが、あとで謎解きにからんできます。
 「はじまりの謎」は簡単なパズルが3つ。「謎I」「謎II」を解き、その答えを使って「まとめ謎」を解く形式になっています。各駅の謎もおおむね同じ形式です。
 謎Iは「JY02」「JY11」「JY18」という駅コードから文字を導き出す問題で、神田・巣鴨・代々木をローマ字書きにすれば良いことはすぐにわかります。ご丁寧に、「O」になるところは二重丸にしてくれています。ローマ字を抽出すると、「SKY」となりました。
 謎IIは、「TOKYO MYSTERIOUS TRAVEL」のロゴの、一部の文字が欠けているものが示されています。これを完全なものにせよという問題で、クリアファイルにその文字が印刷されていました。完全なロゴになるよう重ねてみると、ロゴの右隣にあみだくじのようなものが出てきて、しかもロゴの下に「火と木をたどれ」という文字が現れました。クリアファイルに「□と□を□れ」と書かれた部分があり、そこは不透明になっているのですが、□のところが窓になっています。その窓に、小冊子に書かれている文字がぴったりとはまって「火と木をたどれ」になったわけです。あみだくじの上部に月・火・水・木が並んでおり、下部にはローマ字が2文字ずつ並んでいます。火からたどると「LO」に行きつき、木からたどると「VE」となりました。
 謎Iの答え「SKY」と、謎IIの答え「LOVE」には1文字ごと番号がついており、まとめ謎の空白のマスの番号つきのところに記入すると、なんのことはない「TOKYO MYSTERIOUS TRAVEL」という文字列が再び登場します。その文字列から矢印で示された文字を読むというのがまとめ謎の答えになります。読んでみると「START」となり、この「START」が「はじまりの謎」のキーワードです。
 これをイベントのWebサイトに入力すると、訪ねるべき駅と、その駅にまつわるストーリーの空欄を埋める言葉が示されます。空欄は、そのストーリーのそれぞれのタイトル、主人公の名前と、その好物ということであるようです。
 訪ねるべき駅「原宿」は、上に書いたとおりすでにわかっていましたが、ストーリーに埋めるべきタイトル「ともだちの記念日」、主人公の名前「イシダハナコ」とその好物「クレープ」を小冊子に記入し、ようやく準備が整いました。ここから出発です。

 11月28日の11時11分に原宿駅に着きました。山手線謎解きということで、途中下車して赤羽駅で「都区内パス」を入手しています。東京都区内であれば何度でも電車を乗り降りできるフリーパスで、これまで2回のシリーズでも大いに役立ちました。
 まずは謎Aです。「新宿方の橋上デッキ最奥」の案内板を探す必要がありましたので、新宿側、つまり北側に向かってプラットフォームを歩きました。
 しかし、北側の出入り口は下り階段になっていて、橋上デッキなどはありません。橋上デッキがあるのは渋谷側です。その上り階段を上がってみると、目当ての案内板がありました。「橋上デッキの新宿方最奥」と記すべきではなかったかと思います。
 案内板というのはコインロッカーの場所を示す看板でした。小冊子のイラストには、両側に「?」とありますが、実際の案内板には、そこに鍵のマークとカバンのマークがしるされています。小冊子にはマークを文字に変換する法則が書かれており、鍵は「雨」、カバンは「十」とのことでした。これだけでは解けませんが、案内板のカバンのマークは、ロッカーを示すらしき四角形で囲まれていました。「十」を四角形で囲めば「田」です。鍵とカバンはタテに並べられているので、「雨」と「田」をタテに並べると「雷」という字になります。謎Aの答えは「かみなり」でした。
 謎Bは、改札を出て西口に下ります。神宮橋のたもとに黒い石碑があり、それを手がかりに答えるようにということでした。小冊子にはいくつかの空白のマスが並んでいます。「□□□神宮」「□□□□□九年」「□□□□五十七年」と、ここまでは赤いマスで、さらに黒いマスとなって4文字、3文字分の空欄となっていました。大体見当がつくようでもありますが、いちおう石碑を眺めてみます。石碑の文章の中で、「神宮」「九年」「五十七年」に連なる文字を探すわけですが、案の定「めいじ神宮」「たいしょう九年」「しょうわ五十七年」でした。そうなると黒いマスのほうは「へいせい」「れいわ」に違いありません。
 そうやって埋めた文字を矢印に従って読めば良いので、答えは「しへい」となりました。
 この石碑の前には、イベントのプレイヤーらしき人がかなり見受けられました。平日の午前中ですが、学生みたいな人も居ましたしカップルなども居たようです。
 原宿駅を出発したのは11時21分、この駅の謎はわずか10分で解いたことになります。ただし、謎Cは原宿に来る前に解いてあり、各謎の答えを用いて解く「まとめ謎」はまだ解いていません。
 謎Cは、カナ文字や、漢字の部首が並んだリストから、「原宿」という文字を形作るパーツを取り除いてあとに残ったものが答えというわけで、原宿駅に居なくても解ける問題だったのでした。答えは「トリい」です。
 「かみなり」「しへい」「とりい」を「まとめ謎」の問題文の空欄に記入すると、まとめ謎の主要部分である文字拾い迷路の通りかたが示されます。
 「『雷』から、全ての『紙幣』を通らず『鳥居』まで進み、通った文字に従おう!」
 という問題文になりました。迷路にはあちこちにイラストが描かれていて、紙幣の絵が多いようです。
 雷の絵から鳥居の絵まで、紙幣の絵にぶつからないように通ると、
 「えきをこのじだいにもどしてやりなおそう」
 という文字が拾えました。
 「この時代」というのがわかりづらいようですが、このイベントは鉄道150周年記念ということで、各駅で異なる時代を舞台にしたストーリーが設定されていたのです。原宿に設定された時代は、1980年代ごろ、おそらく竹の子族などが隆盛していたころと思われます。その時代の原宿駅は、神社めいた古めかしい駅舎を持っていました。
 迷路には、現在の原宿駅の駅舎のイラストがありましたが、「その時代」の駅舎の絵は、シールのほうにありました。プラットフォームに立ったままでは作業がしにくいので、電車に乗ってからシールシートを取り出します。ふたつの駅舎が重なるようにシールを貼ると、迷路の壁が組み変わり、同じように紙幣を避けながら雷から鳥居へ進むと、こんどは「ちょうせん」という文字が拾えました。これが原宿駅のキーワードであり、サイトに送信すると、ストーリーの後半部分が語られ、次に向かうべき飯田橋の駅名と、ストーリータイトル「かくれんぼと黒猫」、主人公の名前「サクラカナエ」、その好物「だんご」を伝えられました。こんどは大正時代くらいの設定であるようです。

 代々木総武緩行線に乗り換え、飯田橋着11時32分。小冊子の指示に従って西口に出て、そこの案内板を読みます。案内板の前にはプレイヤーが何組も居たので、写真を撮って少し離れた場所で作業しました。
 謎Dでは、案内板の文章の一部を切り取った形のカギがあり、そのカギの空欄に入る文字を見つけなければなりません。文章がかなり長かったのでやや苦労しました。
 たとえば、

  が○○
  舎など、

 とあり、この配置で文字が並んでいるところを探すわけです。この例だと、下の行は「衆議院議員宿舎など、」という文章の一部でした。その上の行は「東西に約八百メートルの長さがあり」で、○○のところは「あり」となります。
 同じようなカギが4個あり、ほかは「とり」「くま」「たこ」でした。そしてその下に大きな長方形があり、さまざまな形の小区画に分けられて、それぞれの小区画にいろんな動物のシルエットがひとつずつ描かれていました。その中で、カギから出てきた「鳥」「熊」「蛸」「蟻」の区画を塗りつぶすように指示があります。
 少々手間取りましたが、塗りつぶすことで現れたものは単純明快で、「右←→?」という文字列でした。そして「?がこの謎の答えになる」と親切に書かれていましたので、謎Dの答えは「左」です。
 謎Eの設置された場所はそこから少し離れています。道順を示した文章の中に空欄があり、そこに謎Dの答え「左」を入れると、目的地はどうやら東京大神宮の境内にあるようでした。私と、もうひと組のカップルが、ほぼ同時に謎Dを解き終わったようで、一緒に歩き出しましたが、私はひとり歩きの強みで、カップルをぐんぐんと引き離しました。
 さて境内のどこに謎が設置されているのかと見まわしました。「口から水を出している生き物」がカギらしいので、水盤のところを見ると、思ったとおり竜の口から水が噴き出しています。
 この「生き物(?)」を、2文字と4文字で書き表せ、と言います。そして2文字の空欄のあとには、青い矢印と「蛇」のシルエット、4文字の空欄のあとには、赤い矢印とロープウェイのようなシルエットが描かれていました。
 「りゅう」では3文字ですから既定に合いません。蛇が後ろに描かれていたことでまず見当がつきました。「たつ」と読んで、青い矢印は十二支順になるのでしょう。そうすると4文字のほうは「ドラゴン」となりそうです。シルエットはロープウェイではなくこの場合「ゴンドラ」であるようです。とすると、赤い矢印はアナグラム、あるいは前半と後半を入れ替えるという操作だと思われます。
 さて、その下に、ネズミのシルエットが描かれ、青い矢印の先に「ゴ□□ン」とあり、さらに赤い矢印が引かれて「?」となっていました。
 青い矢印は十二支順ですから、空欄には「うし」が入ります。「ごうしん」という言葉は無さそうですが、赤い矢印によって前後を入れ替えると「しんごう」となりました。これまた、次の目的地への道順の中にある空欄に記入します。
 私が神社から出ると、さっき引き離したカップルがようやく到着するところでした。私はさらに急ぎ足に、道順に従って歩を進めます。
 するとホテルメトロポリタンの正面に行き当たりました。飯田橋のまとめ謎の設置場所は、このホテルの裏手にあるようです。
 裏手には何軒かの建物がありましたが、そのひとつの外部階段を昇った先に、「θ」のような形のオブジェが置かれていました。正確には真ん中の横棒が上向きに湾曲していて、「6」の字の上を閉じたような形です。これは、どうやら昔の0キロポストを模したものであったようです。あとで調べたら、ホテルメトロポリタンのあたりは、かつての甲武鉄道飯田町駅の跡地であったそうで、0キロポストのオブジェはそれにちなんだものなのでしょう。甲武鉄道(現在の中央線)の東京側ターミナルであった飯田町駅は、飯田橋駅の前身ではありますが、場所は少し違っていたのでした。
 そのオブジェと同じ形を探して、その裏に書かれた文字を読め、というのが問題でした。「同じ形」というのがどこを探せば良いのか迷いましたが、なんのことはなく、小冊子のそのページの背景に描かれた幾何学模様の中に、同じ形が見つかりました。ページの裏側の該当箇所を見ると、「飼い主」と書かれていました。これが飯田橋駅のキーワードでした。
 送信すると、次に訪れるのは日暮里駅であること、タイトルは「しらべものの行方」で主人公名は「タカヤマケイタ」、その息子の好物が「ソフトクリーム」であることが明かされます。
 私がオブジェの側を離れようとしたとき、別のプレイヤーが近づいてきました。さっきのカップルではなく、こんどは若い男子ふたり組です。カップルはどこへ行ったのか、けっこう抜きつ抜かれつの攻防戦が繰り広げられているのかもしれません。
 スマホでグーグルマップを見ると、この場所はむしろ水道橋駅のほうに近いようでしたので、そちらに向かいました。水道橋発12時10分。飯田橋に着いてから38分経っています。原宿駅よりはだいぶ手が込んでいたようです。

 秋葉原で山手線電車に乗り換え、日暮里着12時24分。
 最初の問題謎Fは、駅西口に掲げられている駅名看板の間違い探しでした。この看板は「暮」の字の草カンムリが猫耳になっていたり、「駅」の字の点々が猫の足跡になっていたり、ともかく何やら猫にこだわった字体になっています。小冊子に掲載された文字と違うところがある区画を探せというわけですが、すべて猫がらみでした。区画ごとに小さく文字が書かれており、間違いのある区画の文字を読むと「野良猫」となります。
 日暮里駅西口となると、そう、あそこへ行かなければなりません。谷中銀座
 実は今年、すでに谷中銀座には3回来ています。うち1回は知人の納骨堂参りのついでに訪れたのでしたが、あと2回は謎解きがらみでした。正月にプレイした「猫と不思議なたからもの」と、8月にプレイした「異世界回想鉄道記」です。「猫と不思議なたからもの」の制作はNAZO×NAZO劇団、「異世界回想鉄道記」はタカラッシュ!でしたから、今回のよだかのレコードと並べて、3つの謎制作会社が、よりにもよって同じ年に谷中銀座へ足を運ばせるイベントを作ったわけです。私は小冊子を見て、日暮里駅が3番めの舞台となっているのを知った瞬間から、また谷中銀座に行くんではないかと思ったのでした。
 谷中銀座は日暮里駅から近いのですが至近というわけではありませんし、何より「夕やけだんだん」という長い階段を下りることになります。往路は良いのですが、復路にはこの階段を昇らなければならないわけで、今年4度めにもなるとさすがにうんざりしました。
 謎Gは、その谷中銀座の入り口にあるアーチに書かれた文字を使った問題です。「ひぐらしの里 谷中銀座」と書いてあるのですが、その「里」の字がキーでした。7を分母にした分数みたいのがいくつも並んでいますが、これは「里」の字の書き順のうち何番めか……ということはすぐにわかりました。ただしその何画めがどういう位置に来るのかということは、少し頭をひねらないと判然としませんでした。実際に書いてみればすぐわかったのでしょうが、頭の中だけでやろうとするとそういうことになります。
 ともあれ、「3・4・5」画めをピックアップすれば「キ」の字となり、「2・4」だとコの字、「1・5」はリの字となります。謎Gの答えは「キコリ」でした。
 謎Hは、谷中銀座の中の店の看板を見て解く問題でしたが、実際には事前に解くことができました。明らかに「表」と「裏」の上半分とわかるパーツ、その下に「?」がついています。どう見ても「?」は「衣」です。ただし「表」のほうは横棒が一本余計ですが。
 そしてそれぞれの読みかたを問われます。「表」は「おもて」、「裏」は「うら」、「表裏」は「ひょうり」でしょう。この読みがなのいくつかに番号がつけられており、その番号の順に読んだ「てりょうり」が答えです。なお、この問題には、丸い枠の中にエビが描かれたものが添えられていましたが、示された店に行ってみると、丸い看板に、コロモをつけたエビの絵が描かれていました。「イラストに足りないものを?に入れて謎を解こう」というわけだったのですが、それには及ばなかったのです。
 日暮里には、さらにもう1問、謎Iがありました。谷中銀座の突き当りを横切っている道をよみせ通りと言いますが、このよみせ通りの枝道にすずらん通りというのがあります。「○○か〇も〇まで○○」という問題文があって、この〇に「すずらん通り」という文字を埋めるように指示されていました。「すずからもんまで通り」となり、その前に「しりとりで」、あとに「三角の中 上から読もう」とありました。
 イラストとひらがなが散らばっている解読盤があり、イラストのところに黒丸があるので、これは点つなぎゲームになっていると思われます。中に鈴の絵と門の絵がありましたので、これをしりとりで結んでゆけば良さそうです。
 「鈴」「頭痛」「ウニ」「肉」「雲」「門」とつながりました。それぞれを線で結ぶと、不完全な星形のようになり、三角形が4つできあがりました。その中に囲まれたひらがなを上から読むと「かいさつ」となります。
 まとめ謎は三段謎になっており、なかなか手が込んでいます。まず最初に、謎F~謎Iの答えを用いた問題で、どこへ行って何を見るべきかが示されます。「のにらしぐねちこ」「きみっつこのまりるい」「てでりんょうしりゃ」「しかょういめさんつ」という意味の分からない文字列がありますが、ここからそれぞれ謎Fの答え「のらねこ」謎Gの答え「きこり」謎Hの答え「てりょうり」謎Iの答え「かいさつ」を取り除くと「にしぐち」「みっつのまるい」「でんしゃ」「しょうめん」という言葉になり、次の行動の指示の一部となります。
 すずらん通りのところからだと、もう西日暮里駅に出てしまったほうが近いのではないかと思われ、飯田橋から水道橋へ歩いたように、西日暮里へ歩いてしまうかと思っていたのですが、まとめ謎を解くためには日暮里駅西口に戻らなければならないようです。いささかがっかりしました。
 いろいろまわりくどい説明をまとめると、日暮里駅北側の陸橋「下御隠殿橋」のなかほどに立って西向きに見ると、建物に電車の絵がたくさん描かれているのが見えます。うち6本は正面を向き、2本は横向きになっているのですが、正面向きの6つと「同じ形で並ぶように手許で作ろう」というのが問題でした。
 小冊子をめくってみると、さっきの謎Iの点つなぎゲームに、国電車(何系だかよくわかりませんが)と新幹線車の絵がありました。クリアファイルを見ると4つの車輛の前面が印刷されており、点つなぎゲームのページとクリアファイルを重ねると、建物に描かれた絵と同じ並びとなります。すると、「はじまりの謎」IIで使った「□と□を□れ」という窓あき文のところに、こんどは別の文字が入り「〇と×をぬれ」という指示文になりました。
 まとめ謎の2ページめに、7×10のマス目があり、いくつかのマスには薄色でいろいろなマークが印刷されています。そのうち〇と×を黒く塗り、残りのマスを使ってスケルトンパズルをおこなうのがここのメイン謎でした。馴れていないとかなり苦労するかもしれませんが、私は「パズル通信ニコリ」で鍛えていますから、たちまちのうちに解いてしまいました。
 スケルトンが埋まると、指定された薄色のマークのマスを順に読みます。それを含めて、「いしだ、さくら、たかやまのすきなものを同時につくり、星の間を読もう」という指示文が現れました。
 「いしだ」は原宿の章の主人公イシダハナコのことで、好物はクレープ。「さくら」は飯田橋の章の主人公サクラカナエのことで、好物は団子。「たかやま」は日暮里の章の主人公タカヤマケイタですが、息子の好物がソフトクリームです。ただ、息子ですから同じ苗字でしょう。「たかやまのすきなもの」はソフトクリームでOKです。なるほど、ここまでは順番に解いてこないとわからなくなります。
 これも小冊子とクリアファイルを組み合わせることで3種のスイーツの絵ができあがります。そして同時に、星と星を結ぶラインが現れるのでした。ラインの途中の文字を読んでみると「シュウマツ」。これが日暮里のキーワードです。
 サイトに送信すると、次の駅が新橋であること、ストーリーのタイトル「たいせつにする友」、主人公「ソガユウイチロウ」、好物「コーヒー」が明かされます。
 日暮里出発は12時57分。34分を要しました。

 さて、謎Jは、日暮里から電車に乗り、新橋に着くまでのまわりの様子を見て解くようになっています。ただし、山手線をよく知る者が見ると、乗らなくとも解ける問題でした。

 体裁はイエス・ノー占いみたいな感じです。スタート問題は、「御徒町駅までで乗り換えられない線のマークはどっち?」で、「JJ」と「JB」の選択肢がありましたが、これは電車に乗るまでもなく、総武緩行線、ラインコードJBです。なおJJは常磐線のラインコードですので、日暮里と上野で乗り換えられます。
 次は「秋葉原駅から5駅進んで2駅戻ると?」で、これも山手線常用者ならすぐわかるし、そうでなくとも路線図さえ見れば電車に乗らなくとも答えられます。向きだけが問題ですが、日暮里から新橋に向かっている建前なのですから外回り、従って有楽町が答えです。
 それから東京駅でどっちの扉が開いたかという問いで、これも考えるまでもなく、田端田町間では山手線は必ず左側のドアが開くことになっています。
 さらに、新橋駅で着いたのは何番線かと問われます。これだけは「どうだっけ?」と考えそうになりますが、選択肢が4と5なので考えるまでもありません。新橋駅は西側から、京浜東北線北行、山手線内回り、山手線外回り、京浜東北線南行、東海道線上り、東海道線下りと6線が並んでいます。このほか横須賀線の地下プラットフォームがありますが、それは考えなくとも良いでしょう。西側から番号が振られていたのか、東側から振られていたのか、咄嗟には思い出せなかったりするのですけれども、乗っているのが山手線外回りなのですから、3番線か4番線ということはあっても、5番線はあり得ません。4番線が答えです。13時12分に到着すると、確かに番号は東側から振られていて、着いたのは4番線でした。
 ここまで、私は実際に乗る前に解いてしまっていました。正解ルートの横に居る動物が周辺マップにマークされており、この場合は地図上の魚と猫のマークのところへ行けという指示が得られました。魚は汐留シティセンター内の鉄道歴史展示室の前、猫は銀座郵便局のかたわらを示しているようでした。
 最初の新橋駅であり、長らく貨物列車の汐留ターミナルであった跡地に建てられたのが汐留シティセンターで、その一角に鉄道歴史展示室があります。いちど立ち寄ってみたいと思いますが、この日は月曜日で休館でした。
 案内板にあるロゴのようなものが謎Kの素材になっています。「鉄道歴史展示室」と書かれている上にあるイラストが「1」、下にある文字列の5文字めが「2」で、「1」と「2」の間にあるものが答え、と言うのでした。イラストはこの建物(新橋駅の旧駅舎を模している)のシルエット、文字列は「旧新橋停車場」で5文字めは「車」です。駅舎と車のあいだ、ということで若干迷いましたが、さっきのイエス・ノー占いみたいなページにちりばめられたイラストの中に、駅舎のシルエットとクルマのシルエットがありました。そのあいだにあるものは、ちょっと判別しづらいですが、どうも謎解きキットに入っているペグシルであるようです。
 次に郵便局へ行きます。新橋の章では、歩く距離がけっこう長いようです。
 郵便局のかたわらに、古い踏切信号機が据えられていました。「銀座に残された唯一の鉄道踏切信号機」と立札が立っています。謎Lでは、この立札が切り刻まれて小冊子に載せられており、よく見ると余計な文字が付け加わっているのがわかります。その余計な文字が答えで、「ウラを読もう」となっていました。
 まとめ謎はちょっと面倒でしたが、スマホで「FUN!TOKYO!」のツイッター公式アカウントの固定ツイートの画像を見なければなりません。そして空欄を含む指示文に「ペグシル」と「ウラを読もう」を代入すると、「ペグシルが指し示すウラを読もう」となりました。ツイッターの画像は、謎解きキットの中身を並べた写真となっており、その中でペグシルは小冊子の表紙に差されていました。表紙側にはフックがあり、芯などは向こう側のようです。芯の先が指している言葉を見つければ良さそうです。
 最初、「表紙の裏」を見てしまいましたが、そこにはなんにも書かれていません。「ウラ」とは「裏表紙」のことだったのでした。背景の部分に細かい活字でいろんな言葉が書かれています。その中で、ペグシルを写真のとおりに差した場合に芯の先が示していたのは、「ごぶさた」という言葉でした。
 サイトに送ると、次に行くべきは大崎駅であること、タイトル「ぶきような新人」、主人公「ナリタマサオ」、好物「オレンジジュース」が明かされます。
 銀座郵便局はほとんど築地に近く、朝日新聞社の案内看板が近くにありました。新橋駅まで戻るのもひと苦労です。ようやく山手線電車に乗ったのは13時52分。新橋の滞在は40分に及びました。
 この稿、続きます。


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