SSブログ

マイナンバーカードの取得 [日録]

 マイナンバーカードというのを、ようやく入手しました。
 通知カードというのはずいぶん前に送られてきていたと思います。この通知カードと顔写真があればすぐに申請できたのに、まったく動かないまま何年も過ぎてしまいました。そのあいだ、マイナンバーカードの提示を求められる機会が無かったわけでもないのですが、
 「まだ取ってなければ通知カードでも結構です」
 というケースがほとんどで、どうしても取らなければというモティベーションをあまり感じなかったというのが正直なところです。
 しかし去年に至って、急に申請の案内が送られてくることが増えました。
 健康保険証として使えることにもなりましたし、マイナポイントというのも喧伝されはじめました。登録すると最大2万ポイントがゲットできるというのです。これはキャッシュレス決済に限るとはいえ2万円と同じことですから、やはりそろそろ申請したほうが良いのではないかと家で話し合い、あまり気に入った顔写真が無いからと二の足を踏んでいたマダムもようやくその気になりました。
 申請もweb上でできることになったので、去年の12月はじめごろに、ようやく重い腰を上げて申請してみたのでした。
 すでに入手しているかたはご存じでしょうが、申請してすぐに入手できるわけではありません。まず、申請が通ると、しばらくして「交付通知書」なるものが郵送されてきます。この交付通知書と身分証明になるものを持って、役所の窓口に行き、そこでようやくマイナンバーカードを手渡されることになります。つまり、web上で申請はできても、必ずいちどは役所に足を運ばなければならないわけです。
 そして、これはほかの自治体も同じかどうか知りませんが、私の住んでいる川口市では、交付通知書を提出するに際して、予約を求められました。web上で予約フォームに飛んでみると、年内はすべて×がついていて満員。次の週も、その次の週も全×でした。ようやく予約可能となっていたのが、1月の第4週、すなわち今週でした。ずいぶんと混み合っているものです。
 それはそうと、通知書と一緒に送られてきたマイナポイントの案内を見ると、2万ポイントが付加されるのは12月いっぱいと書いてありました。それではたとえすぐに申請したとしても、間に合わないのではないかと思いました。しかしこちらのほうは、付加される期間が延びたという、別口のニュースと接することができたので、問題は無さそうです。

 交付場所は市役所だけではなく、市内のいくつかの出張所でも交付できるようになっていました。これはありがたいことで、うちからだと川口駅ビル「キュポラ」の4階にある行政センターが近く、そこを予約しました。なるほど、あちこちで交付するのであれば、やはり予約をとらせて、それに基づいて現物を用意する必要があるわけです。予約は15分刻みで、かなり細かくなっていました。

 今朝の9時15分に予約していたので、マダムとふたりで行ってきました。行政センターの一角が、マイナンバーカード交付コーナーになっていました。期日前投票なんかがおこなわれるスペースです。
 1枠で何人予約できたのかはわかりません。狭い窓口がいくつも用意されていました。私が9時15分の枠を予約したところ、それまで予約フォームに○がついていたのが△に変わったので、あわててマダムの分も予約したのでしたが、それほどたくさん押し寄せているようにも見えませんでした。
 時間ほぼきっかりに呼ばれました。夫婦は一緒で良いと言われました。
 カードを渡されてひととおりの説明を受け、「署名用電子証明書暗証番号」と「共通パスワード」という、2種類のパスワードを決めるように指示されました。決めたパスワードを用紙にボールペンで書き、ひとつひとつの文字や数字にフリガナまでつけます。「O(オー)」と「0(ゼロ)」を間違えたりしないように、ということでしたが、ここまで来て妙にアナログなので笑ってしまいました。
 そのパスワードをカードに登録するのはまた別の窓口で、その準備のため一旦待合室に戻されました。すぐに呼ばれ、さっきのパスワードを係員に登録して貰います。なるほど、こういうやりかただから、わざわざフリガナをつけなければならなかったのですね。本人に端末を操作させると何をしでかすかわからないというわけでしょう。
 とはいえ、私の担当の係員は、最初「電子証明書暗証番号」に含まれていた数字を、そのまま「共通パスワード」のところに入力していたりしました。もちろん違う数字を指定していたのですが、ついやらかしてしまったのでしょう。私は気づいたから良いようなものですが、間違えていても流れで
 「はいOKです」
 とか答えてしまう人も居るのではないでしょうか。
 仕組みはデジタルのようでいて、手続きはアナログな交付作業はこれで終わりで、私たちはマイナンバーカードを入手できました。
 しかし、このままでは健康保険証として使ったり、2万ポイントを貰ったりすることはできません。健康保険証や決済カードに紐づけなければならないのです。
 この紐づけは、スマホアプリなどを使って自分でもできるようですが、行政センターでもやってくれるというのですぐ頼むことにしました。マイナンバーカード交付コーナーは独立した区切りになっていたので、一旦外へ出てから行政センターに入り直すことになりましたが、そのまた一角にマイナンバーカード登録コーナーが設置されていました。まあ良いのですが、なんとも非効率な構造になっているように思えてなりません。まあ、マイナンバーカードの交付と、マイナポイントの申し込みは、基本的には別々の事項だということなのでしょうが。
 そちらへ行くと、すぐ手続きをしてくれました。健康保険証との紐づけ、それから銀行口座との紐づけ、そして決済カードへの紐づけの3つが可能で、これを全部やると2万ポイントになるようでした。正確には、健康保険証としての利用を申し込むと7500ポイント、口座を登録するとやはり7500ポイント、そして決済カードを登録した上で2万円分のチャージもしくは決済をすると5000ポイント、合計で2万ポイントということでした。
 健康保険証として使うことにすると、月はじめの再初診料などが少し安くなる、とどこかで読んだ記憶があります。マダムはあちこちの病院に定期的に通っているので、それが事実だとするとけっこう助かりそうです。
 口座を登録するのは、「公金受取口座」を設定するためです。コロナ禍以来、何度か給付金を貰いましたが、貰うための申請書の提出などが省略できるということでしょう。まあ、コロナももうじき第5類感染症ということになるらしく、そうなるとコロナがらみで給付金が出ることも滅多に無くなりそうですが。
 決済カードの登録は、1種類を選ばなければならず、選んだあとでは変更できないというのでいくぶん思い切りが必要です。マダムはd払い、私はSUICAを選びました。マダムはd払いで2万円分決済すると、その25%のポイント付加ということで5000ポイント貰えるのだそうです。ほかの15000ポイント分も、そこに付加されることになるのでしょう。
 SUICAのほうは普通のものではできず、JREポイントカードとして事前登録している必要があります。私は「大人の休日倶楽部」のカードが、SUICAとJREポイントカードとびゅうカード(クレジット)を兼ねているので、問題なく登録出来ました。SUICAに2万円分チャージすると5000ポイント付加されるとのこと。
 マダムの決済も私のチャージも、いちどにやらなくても良く、今後利用が2万円に達するまで、その25%にあたるポイントが付加されてゆくということであるようです。結局、2万ポイントがいきなりついてくるわけではなく、少しずつ増えて行って最終的に2万ポイントに達するというほうが正しいようです。
 私らでも仕組みを理解するのに少々時間がかかったくらいですので、もっと上のお年寄りになると、説明されてもさっぱりわからないのではないかと心配になります。
 そのときはすぐに手続きできたのですが、マダムが銀行の口座番号がその時点でわからなかったので、一旦出直して、昼過ぎにもういちど行政センターを訪れました。すると、今度は1時間待ちと言われました。手続き自体も少々時間がかかるのですが、説明を理解できない人が多くて余計に滞っているのではないかと邪推しました。実際、待っていると中の様子が少し聞こえてくるのですが、パスワードの入力ができないとごねている爺さまが居たらしく、時々係員の、
 「何かあっても責任は持てないんですが、それでよろしければ」
 といった声が聞こえました。何度目かには、
 「もしポイントがまったくつけられていなかったとしても知りませんよ。それでもいいんですね」
 とかなりブチ切れ気味になっていました。爺さまのほうの声は聴きとりづらかったのですが、
 「わしにゃあわからんから、あんたがボタン押してくれよ」
 などと、繰り返し言い張っていたのでしょう。以前に確定申告相談のときに、
 「そんなこと言われても、わからんもんはわからん!」
 とわめいていた爺さまを思い出しました。
 窓口が朝よりひとつ増えていたようで、1時間は待ちませんでしたが、なかなか難儀なものです。もっと若い世代だとスマホアプリなどで自分でやってしまうのでしょうね。

 それにしても、ここまで来るのに何十年かかったのだろうかと思います。私が交付申請をサボっていたという話ではなくて、国民ひとりひとりに固有の番号を持たせるというプランは、ずいぶん昔からありました。最初は国民総背番号制と言っていたように記憶しています。いや、そう言っていたのは批判勢力の側だったかしら。それからグリーンカードという言いかたがされていたこともありました。これはたぶん、USA社会保障番号の謂いに倣ったのではないかと思います。
 いずれにしろ、話が持ち上がるたびに、主に野党側から猛反対があって潰されてきました。
 国民を監視するための制度だとか、国民に番号をつけるなどまるで刑務所だとか、国民の自由を奪う政策だとか、いろんな反対論が叫ばれたのでした。
 私も若いころ(高校生くらいまで)は少々左がかっていて、そういう反対論をもっともだと思い、国民総背番号制などということになったら息苦しくてかなわんなあ、などと考えていたものでした。しかし、その後世の中のことがわかってくるにつれ、ひとりひとりを固有の番号に紐づけられると困る勢力があるらしいということに気がつきました。たとえばひとりでいくつもの名前を使い分け、隠し預金などを貯め込んでいる、ある種の人々です。反対者は、そういう連中の利害を代弁しているに過ぎなかったようです。
 マイナンバーは、銀行口座と紐づけるにしてもせいぜい1行ですので、個人のお金の流れをすべて把握するといったような機能はついていなさそうですが、その気になればできないこともないのではないでしょうか。この「その気になればできないこともない」というだけで、不正に対するある程度の抑止力になるでしょうから、それなりに意味はある制度だと言えそうです。
 そのうち、運転免許証とか、もっといろいろなものが紐づけられてゆくかもしれません。持ち歩くべき書類が減るだけでも良いことです。身分証明書としても文句なく通用しますから、身分証がわりに運転免許証を持っているという人もだんだん減ってゆくと思われます。
 まだ入手したばかりで、マイナンバーカードのメリットデメリットについてはよくわかりませんが、とりあえずマイナポイント2万はありがたい話です。JREポイントとして使えるのだとすれば、ちょっとした旅行代くらいにはなりそうです。

nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。