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「地下謎2014REVIVAL」解決篇 [趣味]

 3月8日(水)10日(金)にプレイした、「地下謎への招待状2014REVIVAL」の解決篇です。19日にイベントが終了したので書くことにしました。
 もっとも、それぞれの謎の答えは、すでに特設サイトのヒントページに明かされていました。謎に対するヒントが何段階かに分けて記されていたのですが、どうしても解けない人向けに、最後には答えまで明示されていたのです。従って、クリアできなかったという人はほとんど居ないと思われます。私も、答えを提示するというよりは、当日の行動をリプレイしてみるというほうが重点になるでしょう。
 8日にプレイするにあたって、10時半ごろから出かけようと思っていたのが、結局12時近くなってしまったということは前に書きました。どこかに「クリアするまでは4時間ほどはかかる」と書かれていたのをマダムに言ったところ、早く出かけるモティベーションを失ってしまったのかもしれません。マダムは18時までに、お茶の水にあるフランス語の学校へ行かなければならなかったのですが、所要時間4時間と聞いて、どこかでお茶でも飲んだとしても昼からで充分という気分になってしまったのでしょう。
 しかし、4時間というのはよっぽど条件の良い状態でのクリア時間で、なかなかそうもゆかず、結局8日のうちには解ききれずに、翌々日の10日に続きをしなければならなかったということも、すでに書きました。
 その様子を、順を追って書きたいと思います。

 あらかじめ予約購入しておいた謎解きキットを、王子駅で受け取りました。わが家からはいちばん行きやすい東京メトロの駅です。近いということを言えば赤羽岩淵のほうが近いのですが、赤羽駅から遠いので行きにくいのでした。
 謎解きキットには例によってさまざまなアイテムが封入されていました。取っ手のところを切り離すとクリアファイルになるバッグに、スタートガイドペグシル、謎の書かれたカードa~e、その答えがわかったら開けるべき封印カード6つ、答えを記すアンサーシートが2枚、LAST QUESTIONと書かれた封印カード、わりと大判の地下鉄路線図オリジナル24時間パスが1枚、それに「指示があるまで開かないこと」と書かれた封印カードが1枚。
 最後のものは、「Congratulations!!」と書かれたいわばクリア証なので、謎解きには関係ありません。エンディングを見たあとで開けるように指示されます。
 スタートガイドは冊子状ですが、これまで「地下謎」で使ってきた冊子に較べると情報量は少なく、文字どおり探索の進めかたの要領を記したガイドに過ぎませんでした。まあ、謎解きで使うことはあったのですが。
 まずはカードa~eを見て、書かれた謎を解かなければなりません。これにより、向かうべき駅が示されます。
 本当はテーブルなどがある場所で解きたいところでしたが、私たちは王子駅のプラットフォームのベンチに坐って解きはじめました。


 a駅のカードには、「ひみつをすべてあばきだせ」と記され、「この言葉を順番に結んだとき、線で囲まれた文字を読め」と指示されていました。
 順番に結ぶということは、これらの文字が散らばっているアイテムがあるはずです。路線図の裏面を見るとたくさんの図形やひらがなが散らばっていて、どうやら右上のほうにこれらの文字が見えています。
 線で結ぶのは、きちんと直線を書かないとよろしくないようで、ベンチに坐った状態で作業するのはやや難渋しました。定規なども持っていなかったのです。しかも私は線を結びつつ、文言を「ひみつをすべてときあかせ」と勘違いしていて、余計な時間を食ってしまいました。ともあれ線で囲まれた文字は「はんぞうもん」と読めます。a駅は半蔵門だったのです。ここで、「aの答えがわかったら、この紙を開けろ」と記された封印カードを開けることができるわけで、いわばすぐに答え合わせができる状態でした。封印カードには、半蔵門駅に行ってからの行動と、解くべき謎が記されていましたが、これはそのときになってから書くことにします。
 b駅のカードは、「浅草→東京」「H10→後楽園」「皇居→?」と記されていました。浅草が東京であり、H10が後楽園であるとき、皇居は何? という問題ですが、これは論理問題ではないので、考えても答えは出ません。「浅草」「H10」「皇居」の文字のまわりに、赤い小さな三角形が配置されています。「浅草」では特に「草」の字のところにあり、「H10」と「皇居」では左側にありました。
 この赤い小さな三角形の意味がわかれば、答えは導き出せます。同じ形の三角形がオリジナル24時間パスの端っこに印刷されていて、それを路線図の浅草の「草」の字の下に当てると、やはりパスの端っこに印刷された矢印が、東京駅を指すのでした。同様にH10、つまり東銀座駅の左端に三角形を当てると、矢印は後楽園駅を示します。駅ではありませんが路線図には皇居も示されており、その文字の左端に三角形を当ててみると、矢印は池袋駅を指しました。b駅は池袋です。
 c駅を割り出すのはちょっと厄介でした。いろんなマークが示され、同じマークを結ぶ線で山折りしろという題意は明確であり、そのマークが路線図の表裏にあるのもすぐにわかったのですが、つまり路線図を使った折り紙をしなければならないわけで、ベンチの上では非常に作業がしにくかったのです。実際折ってみると、折り目が傾きを持っていたりして、だいぶ難儀しました。最終的には大きな矢印ができます。その矢印の先を透かして見ると、路線図の表参道駅を指していることがわかりました。c駅は表参道です。
 d駅はそれに較べると簡単でした。黄色と赤の信号機の図を作れという問題なのですが、信号機の眼にあたる黄色と赤の丸は路線図にすぐ見つかりました。信号機の枠にあたる黒い図は、しばらく眺めているとペグシルの末端部であることがわかります。信号機に見えるように路線図にペグシルを差してみると、ペグシルの芯が示したのは六本木一丁目でした。
 e駅も簡単で、カードを眼の高さにして眺めると、白い四角形がいくつか並んでいるカード面が、「T09」と読めたのでした。駅コードT09は大手町です。
 以上、「半蔵門」「池袋」「表参道」「六本木一丁目」「大手町」の5駅が判明しました。
 ここまでで45分くらいかかってしまっています。謎が難しかったというよりも、aやcに指示された作業がやりづらかったというのが正直なところです。またマダムはe駅の「T09」の文字が容易に読み取れなかったようで、説明しても
 「え、なに、全然わかんない」
 と言い続けました。
 実はもうひとつ、f駅というのが存在するようです。しかし、fの謎カードはキットの中に入っていません。スタートガイドの内容確認欄を見ても、fのカードというのはそもそも存在していないようでした。ところが、「fの答えがわかったら、この紙を開けろ」と書かれた封印カードはあるのでした。なんらかの方法でf駅を突き止めなければなりません。しかしまあ、とりあえずいままでに判明した5つの駅を訪ねてみることにしました。


 最初に向かったのはd駅=六本木一丁目です。王子から南北線で1本で行けるので都合が良いと思ったのですが、11駅も離れていて24分くらいかかるので、ベストな選択であったかどうかはわかりません。
 しかも、六本木一丁目の問題は、随一と言って良いほどに難しかったようです。地下謎シリーズキャラの黒い車掌も、ヒントを見ることを推奨しているほどでした。
 封印カードも、基本的にはA6判サイズなのですが、f駅とこのd駅のものだけはA5判サイズと倍の大きさです。しかもd駅の封印カードを開いてみると、中に「迷路の紙」なるものが封入されていました。迷路にはスタート(S)とゴール(G)のほか、文字や矢印などが散らばっています。こんな仕掛けはd駅だけだったのです。
 指示は、泉ガーデンの外付けエスカレーターがネタになっていました。1階から3階まで、エスカレーターの側には人の顔をモティーフにしたらしき赤いオブジェが据えられていて、迷路の紙を折ることで、そのオブジェと同じ形を作れというのが基本の指示です。折ることによって、迷路の盤面が変化します。迷路の紙の裏にルールが書かれていて、SからGへ進むこと、同じ道は2度通れないこと、オブジェに書かれている矢印のマスはすべて通れないこと、5画の漢字の次に通るかな文字を読むこと、が示されていました。
 1階のオブジェの形は、紙を1回折るだけで作ることができます。この状態で迷路を辿ると、盤面にある「古ち左く折く付わ謎い」という文字を拾ってスタートからゴールまで進めます。通路はほかにもあるのですが、途中にオブジェに書かれている上向き矢印があるので通れません。拾った文字のうち、5画の漢字の次を読むと、「ちくわ」となりました。
 3階のほうが2階より難易度が低いので、先に挑戦してみます。こんどは2回折ってオブジェの形を作ります。これで上のルールどおりに進もうとすると、「に」の1文字しか拾えません。解答欄を見ると3文字の言葉になるようなので、これでは全然ダメです。
 しばらく考えましたが、うまい方法が浮かびません。マダムは早速ヒントサイトを見ていました。
 いささか業腹ながら、マダムに様子を訊いてみると、ルールがそのままではない、ということを伝えられました。あわてて裏面を見てみると、紙が折られたことによって、オブジェに書かれている矢印のマスは「すべて通れ」となっていました。「ない」の文字が隠されていたのです。
 新たなルールでやってみると、「はあく」という言葉が導かれました。
 このコツがわかれば、難易度最高である2階の問題もそんなに面倒ではありません。紙を4回折ってオブジェの形を3つ作れというややこしい指示でしたが、折り紙自体はそう大変でもありませんでした。ルールはこんどは、オブジェに書かれていない漢字の次に通る文字を読め、と書き換わりました。それに従って迷路を辿ると、「きかい」という言葉が出てきました。
 さて、この3つの答えが揃ったら、次の指示文の空欄を埋めることができます。解答欄にアルファベットが振ってあり、それに従って空欄に文字を入れれば良いわけです。「『はち』回折って、『あかいわく』の中にあるものを作れ。『き』の位置にある文字を上から読むと答えがわかる」となりました。
 8回も紙を折るのはうんざりしそうですが、これまで折った折れ線がだいたいそのまま使えました。赤い枠の中にあるものというのは、封印カードに描かれていたエスカレーターの模式図のことで、迷路の紙を屏風のように折って横倒しにすればそれらしきものができあがります。模式図には実際には存在しない樹木の絵がいくつか記されており、この「樹」の位置にある文字を拾うと、「こたえはまんと」となりました。「まんと」が「答えi」ということになるようです。アンサーシートに記しておきます。なおアンサーシートは、割り出した駅を記す「1」と、駅の謎を解いて答えを記す「2」がありました。
 いきなり難問で手間取り、時刻はすでに14時です。


 溜池山王まで1駅戻り、銀座線に乗り換えてc駅=表参道へ。マダムが乗換案内を調べると、永田町まで行って半蔵門線に乗り換えたほうが早いと出たようでしたが、溜池山王と永田町の構造と乗り換えやすさを考えると、どう見ても溜池山王のほうが早そうです。実際動いてみると、乗換案内の想定よりも1本早い銀座線電車に乗れたようで、やはりこちらのほうが早かったのでした。
 表参道駅のA3出口を出ると、秋葉神社があります。問題はこの秋葉神社を題材にしていました。鳥居に記された神社名にひらがなは何文字あるか、狛犬は何体居るか、社殿の提灯に記された漢字は何文字か、という質問にまず答えます。鳥居には「秋葉神社」と書かれているだけなのでひらがなは0文字、狛犬は当然2体、提灯にも「秋葉神社」と書かれているので漢字は4文字。この0、2、4の数字を、封印カードに記されたパズル面に転記してパズルを解きます。
 6×7のマス目のあちこちにひらがなが散らばっており、また数字を記入するマスもいくつかあります。そのマス目を通ってSからGまで線でつなぐわけですが、数字は、そのマスの上下左右のうちルートとなる線が入るマスの数です。0のマスの上下左右には線は通らず、4のマスは上下左右すべてに線が通るという意味です。
 形は異なりますが、解き味は「パズル通信ニコリ」に掲載されていたスリザーリンクというパズルに近いものがありました。私の好きなパズルのひとつであり、そう気づいてみるとこの盤面のパズルなどは初級もいいところです。ほとんど一瞬で解くことができました。線が通ったひらがなを拾うと「ひので」。これが「答えg」だそうです。


 マダムはそろそろ昼食をとりたがっていましたが、せめて3つめを解いてからにしようと説得し、次にa駅=半蔵門に向かいました。表参道からなら半蔵門線で1本です。
 指示どおりに歩いてゆくと、千鳥ヶ淵公園に着きました。ここの遊歩道を歩いて、指定されたオブジェなどをチェックしてゆくのが半蔵門駅での問題でした。遊歩道を歩く道順は決められており、その途上で見ることのできるいくつかのオブジェの写真を、その順番どおりに線でつないでゆきます。そうすると、盤面に散らばった文字が線で区画され、まずはその線で囲われていない文字を読めというのでした。
 オブジェを見逃してしまうと線がうまくつながらず、最初からやり直しになるという危険がある問題なので、いささか緊張を強いられましたが、幸い7つのオブジェを順序よく発見することができました。囲われていない文字を読んでみると、


 ──つないだ6つめにあるまいひめを示す記号の中よめ


 となります。6つめのオブジェは説明版で、それを読みに行ってみると、「まいひめ」というのは桜の銘柄だそうで、この千鳥ヶ淵にも植えられています。ほかにもいろんな銘柄の桜が植わっていて、どこにどんな桜があるのかが記号で記されています。まいひめの記号は三角形でした。
 つないだ線で三角形が作られているところがあったので、その中を読むと「くろーばー」となっていました。これが「答えk」でした。


 半蔵門駅の構内にいろいろ食堂があるはずだとマダムが言うので駅に戻りましたが、そんな気配はありません。不審な顔をしたマダムがスマホで調べてみると、永田町駅と勘違いしていたことが判明。確かに、マダムが半蔵門駅でそんなに乗り降りする機会があるとも思えません。結局、ここでは食事にありつけず、次の駅に向かうことにしました。次はe駅=大手町です。大手町駅なら確実に飲食店がありますが、いささかお高そうなのが微妙なところ。
 半蔵門線でそのまま大手町に向かいます。指定されたB1a出口までは、だいぶ歩かされました。
 何年か前の地下謎でも訪れたような気がする、iiyo!!丸ノ内テラスに挟まれた道路。ここの歩道には、何十メートルかおきにパブリックアートが展示されています。その中のひとつ、女性の姿を象ったアート(ティモ・ソリス「日光浴をする女」)が題材でした。パズル面は、大きな正方形があり、その中がいろいろな形に区画され、区画の中にそのアートについての説明文が記されています。ただし説明には本当のこととウソが混じっており、本当のことが書かれた区画だけ塗りつぶせ、という指示でした。区画の数も「5つ」と指定されているので、そんなには苦労しません。しかし、塗ったあとで、


 ──だから何?


 と言いたくなるのでした。
 塗ってみると、ややいびつな形の8分音符と、右下を向いた矢印が出てきたのですが、4文字と指定されている答えには結びつきそうにありません。
 とにかくこの時点で、食事をとりに、iiyo!!の中の店に入りました。もう16時を過ぎていて、昼食というよりも早夕と言うべき頃合いです。表参道ではあまり時間を食いませんでしたが、半蔵門では千鳥ヶ淵までそこそこ距離があったし、遊歩道を歩く必要もあったので、けっこう時間がかかりました。なんのかんの言って、移動時間を含めると1箇所に1時間くらい要してしまっているようです。この分だと、この日のうちのクリアは難しかろうと思いました。
 いずれにしても、一旦腰を下ろして、状況を整理する機会が得られたのは良かったと言えましょう。まずは大手町の謎の解明です。例によってすぐさまヒントサイトを参照していたマダムが、
 「ほかのアイテムは使わないらしいよ」
 と言いました。つまり、e駅の封印カードだけで解けるということです。
 そう聞けば、区画を塗りつぶして出てきた8分音符と同じ形のちょっといびつな音符が、黒い車掌のセリフの中にあるのに気がつきます。そして、その右下にあるセリフの中の文字を拾うと、「レっしゃ」と読めました。そういえばそこらあたりのセリフの改行の様子が不自然で、充分にヒントになっていたとわかりました。「れっしゃ」が「答えh」なのでした。


 ここまでで、g=「ひので」、h=「れっしゃ」、i=「まんと」、k=「くろーばー」という4つの言葉が出てきました。それらをアンサーシートに転記します。解答欄には番号が振られていて、その番号に従って下にあるマスに文字を埋めると、次なる指示文が現れるという仕掛けなのでした。この時点では


 ──〇くとしん〇ろのひ〇やまーくつくれ


 となっており、残りの〇は「答えj」がわかれば埋められます。ただ、どうやら「副都心色の日比谷マークつくれ」ということになりそうな気はしました。作るために必要な断片も、路線図に見えています。
 ただ、「答えj」がわからないのはやはり消化不良です。いままでの謎解きに、「答えj」が導けそうな要素はありませんでした。まだ訪れていないb駅=池袋の問題でも、見る限り「答えj」には関係しないようです。
 というより、まだf駅の正体が不明です。まあ、解明方法はここまでで大体見当はついていました。テーブルなどが無かったので検証できなかったのです。ここでそれを試してみましょう。
 a~eカードを裏返すと、黄色い地の色に、白で何やら意味のありそうな図形や文字が記されています。5枚をうまくつながるように配置すると、田の字になった枠線、その中央にある丸印、その丸印を指す矢印、そして矢印の尻のほうに「=f」と書かれていました。やはりこれがf駅を割り出すカギです。
 枠線の左には「い」「う」の文字、上には「4」「5」の数字が並びます。
 路線図には格子がかかっていて、左側にはひらがな、上には数字が振られています。その中で、「い」と「う」の境目の線と、「4」と「5」の境目の線の交点を見ると、茗荷谷駅がありました。f駅は茗荷谷だったのです。
 f駅がわかったら開けろ、という封印カードを開けてみると、確かに茗荷谷で正解でしたが、「答えj」には結びつかないようでした。アンサーシートの空欄を埋めて、副都心色の日比谷マークを作ることで、情報Iが入手できるようです。そして茗荷谷駅では情報IIが、池袋駅で情報IIIが手に入り、この3つの情報を得たところで「LAST QUESTION」を開けることになっています。
 とはいえ、f駅を割り出したことで、「答えj」の求めかたも見当がつきました。ここでは検証せず、b駅=池袋に向かいます。


 大手町から池袋へは丸ノ内線で直行できます。茗荷谷もその途上にあるので、先に立ち寄っても良いのですが、マダムの意見で池袋を先にまわることにしました。
 b駅の問題は、ほかの駅のように封印カードになっておらず、青色の半透明のカードに記されていました。まず、Esolaの1階でフロアガイドのパンフレットを入手することを求められます。地下街Echikaと同様、東京メトロの経営するショッピングセンターです。
 カードには星座のような、丸印を線で結んだ白い図形が描かれています。もともと半透明のカードですので、そこはちょうど透かしになっています。その図形の下に、女子トイレと授乳室のアイコンがあります。フロアガイドのアイコンと同じもので、女子トイレと授乳室のアイコンが並んでいるのは3階だけでした。ほかの階にはアイコンが無かったり、もっとほかのアイコンが並んでいたりしています。
 それで、フロアガイドのアイコンとカードのアイコンが重なるようにしてみると、星座のような図形の丸印のところに、フロアガイドに印刷されている字が見えました。線に従って読んでみると、「6ツアルまドヌレ」……実は「ヌ」のところにはフロアガイドの「ー」の文字があって、もともとカードのほうに「メ」と印刷されていました。それが重なって「ヌ」と見えるようになっていたのです。
 6つある窓とはなんのことかと思ったら、スタートガイドの表紙に電車のイラストが描いてあり、その窓がちょうど6つあるのでした。ペグシルで薄く塗ってみると、「トウザイセン」という文字が浮かび上がってきました。指先で触ってみても凹凸は感じられないし、これはよく隠したものだと感心します。


 そのまま茗荷谷の謎を解こうかとも思ったのですが、封印カードを開いてみると、どうも屋外の公園のようなところを題材にしているようで、暗くなるとわかりづらそうだと思われました。すでに18時が近く、春分前とあってかなり薄暗くなってきています。マダムに訊いてみると、ここで中断したいということだったので、茗荷谷は後日にまわし、御茶ノ水まで行ってマダムと別れました。私は24時間パスを有効活用すべく、そのまま四ツ谷まで行って南北線に乗り換え、王子に戻ってきました。
 帰宅してから、封印カードを裏返しにして並べてみました。思ったとおり、「j=エビフライ」という文字列が作れました。空欄を埋めて作られる指示文は、やはり「ふくとしんいろでひびやまーくつくれ」です。路線図の裏に、副都心線のラインカラーである茶色の丸の中に、日比谷線のラインコードであるHが書かれたマークを4分割したものが4箇所に散らばっています。またもや路線図で折り紙をしてそれをマークとしてまとめてみると、そのマークの隣にハートマークができ、ふたつのマークを結ぶように面取りした四角形の囲いができました。左右に点線が添えられています。ハートマークの中には「I」の文字があり、つまりここに情報Iが入るわけです。そして、アンサーシートの仕様によって、情報Iは駅名であることがわかっています。
 ハートマークに駅名が書き込まれたもの……と考えると、スタートガイドの中ページにある「オススメ謎解きスポット」がありました。いろんな駅の近くのカフェなどを紹介しているページですが、池袋駅や後楽園駅はマンガのフキダシのようなマークで示され、赤坂駅は楕円をふたつ並べたようなマークで示されています。そして、ハートマークで示されているのは銀座でした。それぞれの紹介文は面取りした四角形で囲われており、ほかの駅のは左右に実線が添えられているのに対し、銀座だけは点線が添えられていました。間違いは無いでしょう。
 あとは茗荷谷の謎を解けば、3つの情報が出そろいます。


 2日後の3月10日、マダムと茗荷谷駅で14時に待ち合わせました。行くべき公園はすぐにわかりました。魚・ユニコーン・アンモナイト・かたつむりを象ったオブジェが特徴的です。
 茗荷谷の謎というのは、これらのオブジェがひとりごとを言っているというていの情報が16個並んでおり、そのうち正しいのが8個、ウソなのが8個あるというのです。そして「正→誤→正→誤→……」というように迷路を進んでスタートからゴールに抜けるという問題でした。確かに、暗いとわかりづらいと思われます。迷路もそれなりに歯ごたえがありました。
 迷路を解いたのち、通らなかった通路にある文字を拾え、というのが最終的な指示でした。拾ってみると、


 ──うさぎのいるところ


 で、これが情報IIなのでした。
 マダムが迷路に手こずっている様子なのと、まだf駅や「答えj」の割り出しができていないようでしたので、駅前のマクドナルドに入ってそれらをクリアして貰いました。そのあとで、銀座に向かいます。


 「LAST QUESTION」の紙を開封すると、銀座駅という正解は書かれていませんでしたが、I駅の「出口B8」に向かえという指示がありました。B8なんて出口がある駅は限られており、銀座であることは間違いありません。そして、その近くにあるステンドグラスを見るようにとのことです。
 それから「白と黒の星を順に作り II(うさぎのいるところ)にあるIII(とうざいせん)の裏読め」とありました。
 ステンドグラスはわりに目立つところにありました。どうやら地下謎プレイヤーと思われる人たちが何組かその前に立っています。
 ステンドグラスには、確かにウサギが2羽描かれています。あとはそのウサギの居るところにある「東西線」の意味です。
 白と黒の星は、やはり路線図を折り紙することで作ることができました。路線図は最初から最後まで折りまくられ、もうかなりボロボロです。
 星を作って路線図を表に返すと、格子のうちヨコ8列、タテ3行が見える状態になっていました。そしてこのヨコ8列・タテ3行は、ステンドグラスの区画に一致していました。ステンドグラスの直上の天井が鏡になっているので、私は最初4行あるように見えて首を傾げたのですが、上の1行は鏡に映っているのだとわかって脱力しそうになりました。
 ステンドグラスのウサギの居る区画に相当する格子には、東西線中野駅と落合駅、早稲田駅と神楽坂駅がありました。そして裏から透かして見ると、東西線の青いライン上に、「か」「ら」「ふ」「る」という文字が並んでいたのでした。
 この「カラフル」を特設サイトに送信すると、エンディングとなります。コロナ禍でモノクロと化した日常に、旅をすることで彩りを……という意味合いのラストアンサーであったようです。
 10日は約2時間かかっており、なんだかんだでひとつの駅につき平均1時間くらいはかかっていたようです。まあ、飲食店に入ったりしていた時間もコミではありますが。思ったよりはヘビーな謎解きでした。もともとの2014はどんな感じであったろうかと思います。


 なお、10日もメトロの24時間パスを購入しましたが、丸ノ内線の上をうろうろしているだけで、あんまり活用した気がしないので、そのあとマダムと一緒に後楽園へ行ってお茶を飲んだり、飯田橋に行ってJRのイベントにちょっと手を出したり、池袋に行って買い物をしたりしたのち、Chorus STの練習場所の最寄り駅である新大塚に向かいました。さらに練習からの帰りも、普通は大塚から山手線に乗るのですが、この日はまた新大塚から、後楽園乗り換えで王子まで地下鉄に乗って帰りました。なんとか元は取ったものと思われます。
 ただ、後楽園で寄った喫茶店は、地下謎のオリジナル24時間パスを見せると一割引きになる店であったことがのちに判明しました。オリジナルパスの有効時間内でないと割引にならないので、もともと10日では無効だったのですが、ちょっと惜しいことをした気がしてしまいました。


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