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「鉄道探偵と56年前の犯人」挑戦記 [日録]

 京王電鉄都営地下鉄のコラボ謎解きイベント「鉄道探偵と56年前の犯人」をプレイしてきました。一部は先週、「天空ノ鉄道物語」のスタンプラリーに引っかけて解いていましたが、残りの部分を今日やってきたわけです。
 なんだか私らは最近遊んでばかりのようですが、マダムが今日予定していた仕事が無くなり、一日オフになったのです。そういうことがしょっちゅうあるわけでもなく、また私もこのあと非常に忙しくなる公算が大きいので、さっさと済ませてこようということになったのでした。
 ただ今日は、午前中に荷物が届く予定になっており、それが届くまでは出かけられません。待っていた荷物は10時ちょっと前に届きましたが、そのあともなんだかのんびりしてしまって、家を出たのは11時過ぎになってしまいました。
 今回の謎解きは、京王・過去編が4時間以上、都営・現代編が4時間以上というのが標準タイムとなっています。両方合わせると8時間以上かかることになります。さらに途中で食事時間などをとると、もっと伸びてしまいます。11時過ぎに出かけて、起点となる駅に到着してプレイ開始となったのは、ほぼ正午近くなっていて、そこから8時間9時間というのは少々しんどいものがあったわけですが、都営編の序盤の1時間半ばかりをすでにプレイ済みであったので、そう遅くならずにクリアすることができました。先週少しだけやっておいたのはまことに正しい判断であったと思います。

 さて、例によってネタバレになることは書けません。キャンペーンの終わる3月22日以降にまた詳しい解決篇を書くつもりですが、今日の時点では、具体的な駅名とか通ったルートとかにはまったく触れられないので、非常にあいまいな書きっぷりになることをお許しください。
 ただ、都営と京王の結節点である新宿が軸になっていることくらいは書いておいても構わないでしょう。都営編も、京王編も、新宿あたりからはじまって、いろいろな駅をまわって、最終的にはまた新宿近くまで戻ってくるという構成になっています。まあ、「新宿あたり」とか「新宿近く」と言っているのが微妙なわけですけれども。京王と都営だけでも、新宿がらみでは、新宿新線新宿新宿西口新宿三丁目東新宿西新宿五丁目という駅があります。新宿という名前はついていませんが都庁前もこのグループの一員でしょう。それらのいずれが起点や終点になっているかは、いまのところは秘密です。
 そもそも「鉄道探偵」の事務所自体が新宿の裏通りにある設定になっているので、新宿が軸になっていることは隠しても仕方が無いとも言えます。
 私らが鉄道探偵シリーズをプレイしたのは4回目で、その最初の「八人の容疑者」のとき、探偵の助手であった主人公が、鉄道探偵を襲名することになっていました。イベント自体はそれが第3回であったようです。第1回と第2回は先代の鉄道探偵が活躍していたのか、それともやっぱり助手が主人公(=プレイヤー)であったのかは知りません。
 この新米探偵、今回で襲名して4年目という発言がありますので、ちゃんとシリーズとしての辻褄が合っています。そして、彼は実は三代目鉄道探偵だったようです。「八人の容疑者」のときに事務所のボスであった先代が二代目で、今回の「京王・過去編」で活躍するのが初代なのでした。56年前の事件での失敗談という設定です。
 56年前つまり1964年と、今年2020年が対比されつつ進んでゆくわけですが、このふたつの年に共通するものはと言えば、もちろんオリンピックです。ストーリーの中では「トレイン大運動会」なるイベントが開催されることになっていました。吊り輪ならぬ吊り革、砲丸投げならぬ車輪投げ、瓦割りならぬ時刻表割り、トランポリンならぬパンタグランポリン等々、珍妙な競技がおこなわれるようです。そして、56年前と今年と、競技の選手の娘が誘拐されるという同じ趣向の事件が起こるのでした。
 1964年の初代鉄道探偵は、自信満々な様子で捜査を進めますが、誘拐犯を突き止めることは失敗したようです。イベントの副題は「これは、鉄道探偵が初めて失敗した事件。」なのでした。一方2020年の三代目鉄道探偵は、どうにも頼りなく、どちらかというと依頼人に常にリードされている雰囲気になっています。さてその三代目が、初代の失敗した事件の真相を突き止められるのか……というのが今回の眼目になっています。
 なお、一昨年の「消えた一億の謎」では、襲名2年目の三代目が、早くも助手をふたり(男の子と女の子)も使っているので、けっこうしっかりやっているのかと思えるのですが、昨年の「1/3の奇妙な手紙」ではほとんど空気みたいな存在感で、やっぱりまだまだという感じなのでした。いずれにしても、東京メトロ「地下謎」シリーズに較べ、ストーリー性が強く、キャラクターもいろいろ立っていてわりと感情移入しやすいのが「鉄道探偵」シリーズの特徴と言えます。

 キャラクターと言えば、毎回の登場人物の名前も愉しめます。たいてい、都営や京王の駅名をもじったものになっています。「消えた一億の謎」の水上さくら桜上水の逆読み、といったかなりヒネったものもありますが、たいていは一目瞭然です。今回も、56年前の依頼人は中井アスカ(大江戸線)、現在の依頼人は布田ゲンダイ(京王線)、それに中河原(京王線)、神楽坂(大江戸線)、戸越(浅草線)、菊川(新宿線)といった苗字が使われています。あと姓名ごと駅名になっている横山バクロ馬喰横山(新宿線)。この人物、「消えた一億の謎」でも怪しい目出し帽の男として登場していますが、キャラはだいぶ変わっています。
 また「中河原鉄也」というのは「1/3の奇妙な手紙」に出てきた故人の大富豪、「神楽坂光」というのは「消えた一億の謎」に出てきた神楽坂明の父親か祖父でしょう。このようにシリーズの中でちょっとずつ関連し合っているのも、小声でフフッとなるところです。

 今日は、まず京王・過去編をひととおり解いたのち、都営・現代編の再開をしました。謎解きはそう難しくはなかったのですが、行くべき駅の数が前回よりふたつくらい多いようで、所要時間目安が長くなっているのはそのためでしょう。
 この種のパズルは、マダムもだいぶ馴れてきていると思われるのに、彼女は大半の問題でヒントを見ていました。スマホで専用サイトのヒントページにアクセスすれば見られます。私はヒントを見てしまうとなんだか負けたような気がするので、滅多に見ないのですが、マダムはその辺あんまり気にしないようです。それでも、ヒントを見てなお苦労する問題もあり、落ち着いて解くために、昼食をとったばかりだったのにカフェに入って食後のコーヒーを注文せざるを得ない箇所もありました。
 そんなこんなで、過去編を解き終わると、もう17時近くなっています。4時間に、昼食時間とカフェ滞在時間を加えるとだいたいそんなもので、いちおう標準時間でクリアできた感じではありました。
 京王線内をうろうろしているあいだは、平日の昼間とあって、他のプレイヤーの姿もちらほらというところでしたが、後半になって、私らよりもう少し年配に見える夫婦が、私らのすぐあとを追うようにプレイしているのに気づきました。マダムが追いつかれることを妙に気にしています。彼女としては、若い連中に先を越されるのはもう諦めているものの、自分より年配のプレイヤーに追い抜かれるのは悔しいらしいのでした。
 その夫婦は、結局京王の最終問題のところまで、ときどき姿が見えなくなりはしましたが、わりにすぐあとに追尾してきていたようです。
 しかし、そのあとは見ていません。京王編だけでやめたか、都営編を先に済ませていたか。もし引き続き都営編をプレイするとしても、私らは序盤をスキップして途中から再開したので、もう出遭うことも無かったのです。
 都営編も、謎解きはさほど難しくなかったのですけれども、同じ問題を繰り返し折り返して何度も使うというタカラッシュ!社の得意な重層的パズルは、いつもながら感心します。前回の「1/3の奇妙な手紙」でも、同じチャートを3回にわたって別の駅と路線で用いるという離れ業を見せてくれましたが、今回は、詳細は今日は遠慮しますが、さらに凝った使いかたをしていました。よくうまく謎を設定できたと思います。これが成立することがわかったとき、制作者は思わずガッツポーズでもしたのではありますまいか。

 19時50分頃に都営編をクリアしました。先週の中断点から約2時間半ほどで、中断点までを合計するとほぼ4時間、やはりだいたい標準的な目安時間でクリアできたようです。マダムが冊子を取り出したりしまったりするのがいちいち妙に大変そうだったり、まだ腰痛があって速く歩けなかったり、エスカレーターに乗ってもまったく歩行せずにじっとしていたりしたわりには良いペースでした。
 上記のとおり、ゴール地点は「新宿あたり」です。新宿駅のバスターミナルから王子行きのバスに乗って帰りました。せっかく都営の一日券(都営まるごとパス)を購入しているので、なるべく都営交通を使って帰りたかったのです。他の方法もあったのですが、長い路線のバスに乗るのをマダムが好んだので新宿~王子を乗りとおすことにしたのでした。約1時間かかります。私は何度か乗ったことがありますが、終点の王子駅に着いたら乗客が私らしか居なくなっていたのでびっくりしました。
 そして、帰宅してから「解決編」に挑戦します。「過去編」「現代編」両方をクリアし、クリアキーワードを入手して専用サイトに送信すると解決編がはじまり、このあとは実際に電車に乗る必要は無いので帰宅してからできます。
 例年、ここがなかなか難しいのですが、かなり馴れてきたと言うべきか、それほどは苦労せずに解けました。毎年のことですが、ここではちょっとした「折り紙」をする必要が出てきます。いや、他の問題でも「折り紙」は必要なのですが、解決編の折り紙は相当に手が込んでいるのが通例です。今回も一筋縄ではいきませんでした。
 ともあれ、頼りなげな三代目鉄道探偵は、誘拐犯人の告白を発見し、みごと事件を解決するのでした。
 来年も続くのでしょうか。京王と都営だけでは、ネタにも限りがありそうですが、またプレイしてみたいと思います。

【後記】この日の解決篇を投稿しました。(2020.3.23.)

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