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「#わたしをさがして」挑戦記 [日録]

 今日は特に予定が無く、天気は一日中曇りであまり暑くならなさそうですので、また謎解きイベントに参加してきました。前から参加を考えていたものではなく、昨日になって、何か面白い謎解きなどは無いかな、と思って探してみたら見つけたという次第です。去年の夏にやった東武東上線「幽霊列車であいにいこう」と同様の、思い立ったが吉日な衝動的行動でした。
 本日プレイしたのは「#わたしをさがして~消えた彼女と小さな旅の行方~」というイベントでした。「消えた彼女」というと、一昨年の房総謎解き「放課後の手紙と消えた彼女」を思い出しますが、今回のは青梅線が舞台です。なおかつ、「放課後の手紙」はタカラッシュ!社の制作でしたが、「#わたしをさがして」はナゾ×ナゾ劇団制作です。タイトルが似てしまったのは偶然でしょう。
 ナゾ×ナゾ劇団のイベントもけっこう回数を重ねました。最初は山手線の謎解き「6枚の写真に隠された秘密」で、次のシリーズにあたる「不思議な蝶の願いごと」もプレイしました。冒頭に挙げた「幽霊列車」もこの制作会社でしたし、日暮里の街歩き「猫と不思議なたからもの」というのもやりました。Scrapやタカラッシュ!とはまた違った味があります。
 制作会社もさることながら、「#わたしをさがして」は、青梅線沿線となる5つの市──立川市・昭島市・福生市・羽村市・青梅市──が全面的に協力しています。これがまた興味深いところでした。
 そして、各市の代表駅……つまり立川・昭島・福生・羽村・青梅の5駅で電車を降りて街歩きすることになっていました。その意味では、鉄道謎解き定番の、行くべき駅を割り出すというステップは無いわけです。
 それぞれの駅につき、だいたい3~4箇所のチェックポイントをまわることになります。謎はチェックポイントごとに設定されています。タカラッシュ!風の手がかりステッカーのこともあれば、すでにあるオブジェなどを利用した問題であることもあり、そのあたりもなかなか多彩でした。

 家を9時前に発ち、まず立川に向かいまいした。南浦和西国分寺で乗り換えてゆきましたが、武蔵野線も中央線も妙に接続が良く、9時45分くらいには立川に着いてしまいました。
 残念ながら早く着いても、たいして意味はありません。というのは、謎解きキットを貰わなければならないからです。山手線イベントのときのように、JR東日本の売店NEWDAYSで購入するわけではなく、タダで貰えるのですが、貰える場所は限られています。立川で言えば、みどりの窓口に併設された「駅たびコンシェルジュ」、駅ビルエキュート立川の3階にある「東京観光情報センター多摩」高島屋の2階にある「東京観光案内窓口」、そしてルミネの2階にある同じく「東京観光案内窓口」の4箇所が配布場所となっています。
 そして、この4箇所は、すべて10時開業なのでした。10時にならないとキットを手に入れることはできません。
 ほかの駅に行けば、もう少し早くから開いている窓口もあるのですが、今回は乗り降り自由のフリーパスがあるわけではなく、その都度SUICAで運賃を払わなければなりません。たとえば羽村市役所へ行けば、8時半から入手できるのですけれども、だからと言って先に羽村の謎解きを済ませて、立川に戻ってくるというような無駄な動きはしたくないのでした。
 やむなく、駅たびコンシェルジュの入り口のところに所在なく立って、開業を待ちました。10時を待っている客はあと数人居て、みんな私と同じ目的だろうかと邪推します。
 謎解きキットは数が決まっていて、無くなり次第打ち止めとなります。9月25日までやっているイベントですから、8月下旬のこんな時期に無くなってしまうとは考えづらいのですが、その辺は何が起こるかわかりません。私の前で打ち止めにならないとは断言できないのです。
 もうひとつ、ちょっと気になっていたことがありました。それは、このイベントの「主催」が、「青梅線エリア女子旅推進委員会」という組織になっていることです。単なる制作委員会のシャレの命名なのか、本当にこんな組織があるのか、判別がつきません。もしかして男が謎解きキットを求めようとしたら、断られないまでも失笑されるのではないでしょうか。
 「あ、じゃあこれをどうぞ……ぷっ」
 などと笑いを漏らされては、立つ瀬がない気がします。
 さて10時となって、駅たびコンシェルジュの入り口が解放されました。ほかに並んでいた人は、どうやら別の要件であったようです。私は3番目に入り、スマホでイベントのサイトを出しつつ、
 「これの謎解きキットというのは、まだありますか」
 と係員に訊ねました。
 「あ~はいはい、ございますよ」
 少し年配の女性係員は満面の笑顔で答えました。失笑なのか普通の笑いなのか、判断がつきませんでしたが、とりあえず無事に入手できました。キットと言っても、小冊子が1冊あるだけです。
 ストーリーは、インフルエンサーと呼んでも良さそうな有名なインスタグラマー(こんな言葉があるんだ……)の女性が、「#わたしをさがして」というハッシュタグをつけた投稿を残して消息を絶ったところがらはじまります。プレイヤーは彼女のフォロワーで、彼女の居場所を突き止めるべく謎に挑むという設定です。「あなた」という二人称で描写される探索者ですが、特に性別は明らかにされていないものの、なんとなくこの人も女性という印象でした。やはり「女子旅推進」なのかもしれません。
 各駅周辺で謎を解くと、それぞれに「証人」が浮かび上がる仕掛けになっています。その証人の証言をもとに、最終的にインスタグラマーの女性を見つけるのが目的となります。
 順序からして、まずは立川での謎解きからはじめました。謎は駅ごとに完結していて、どこからはじめても構わないそうです。もちろん全部クリアしたところで、そのクリア内容をもとにした最終問題が待っているわけですが、順番の選択肢が多いのは嬉しいですね。まあ、プレイヤー自身が青梅線沿線の住民でもない限り、たいていは端っこである立川か青梅からはじめそうですが。
 立川の謎は4題あり、従って4箇所を訪れなければなりません。冊子に地図は載っているのですが、これがなんとも心許ない地図なのでした。ひとつには謎解き地点を示す丸番号が地図の縮尺と較べて大きすぎ、近くまでは行けても正確な場所を探知するのが大変です。またもうひとつ、謎解き地点の丸番号以外のランドマークが、ほぼ駅と道路しか描かれておらず、はたして正しいルートを歩んでいるのかどうかが非常にわかりづらいのでした。ときどきスマホの地図と較べ合わせたりしましたが、そうすると道のつながり具合がまるで違うように見えたりして、かえって混乱しました。
 それで4箇所に足を運び、なんとか謎を解きましたが、それで立川駅に戻り、電車に乗ろうとすると、なんともう11時半になっています。立川だけで1時間45分、まあキットを貰ってからとしても1時間半かかってしまっていました。どの駅もこんな調子では、クリアするまでえらく時間がかかりそうです。特設サイトの説明には、約6時間を要する見込みということが書かれていました。謎解きタイムというより、移動時間がかかりそうで、だから所要時間をあまり縮めることもできないように思えます。
 駅間相互の移動時間はごく短いものでした。立川から昭島までは8分、昭島から福生までも8分(ただし途中の拝島で少し長いこと停車する場合もある)、福生から羽村は隣の駅なので2分、いちばん時間を要する羽村から青梅まででも10分というところです。また青梅線の青梅よりこちらは、本数もかなり多いほうです。待たされたとしても10分かそこらです。だから、電車に関してはあまり問題はありませんでした。
 立川と青梅以外は、いままで下車したことが無い駅でしたので、それぞれの趣きを愉しむことができました。駅間距離もさしたることはないのに、こんなにバラエティがあるとは意外でした。
 福生は国道16号線まで行くと、この前行った嘉手納みたいな、アメリカンな雰囲気になるのをはじめて知りました。もちろん基地の町だからでしょう。羽村は市制が敷かれたのが都内ではもっとも新しく、それだけにいまでもまだ微妙に田舎っぽさが残っているようです。
 結局、どの駅でも3~4キロは歩くようになっていました。いちばん遠い謎解き箇所はいずれも駅から1キロ内外離れており、そこまで往復するだけでもけっこう時間がかかります。ほかの箇所も、必ずしもそこまでの途上にあるわけでもなく、駅の北口と南口の両方にまたがっていたりして、全体としては3キロとか4キロとかいうことになってしまいます。
 帰ってから万歩計を見ると、なんと2万8千歩超え、距離としては20キロとなっていたので驚きました。もちろん、階段を上り下りしたときの歩数とかも入っているので、実距離はもうちょっと少ないでしょうが、そういうのや行き帰りの歩数などを除いても、このイベントで15、6キロくらいは歩いたことになりそうです。これほど歩いた謎解きイベントは少ないかもしれません。

 昼食も食べていないので、青梅に着いたら一旦大休憩をとろうかと思ったりもしましたが、結局最後まで休み無しに済ませました。青梅の最遠の謎を解き終えたころには15時40分くらいで、やはり6時間近くかかっていました。
 青梅駅に戻るのと、東青梅駅に出るのと、同じくらいの距離の按配でしたので、東青梅から帰ることにしました。それで街道に出ると、バス停があります。都内最長の梅70系統も通っています。青梅営業所と花小金井駅を結ぶ路線で、かつてはもっと長くて西武柳沢駅へ、さらに昔は阿佐ヶ谷駅にまで足を延ばしていました。
 つい数分前に通過してしまっていたようですが、この路線は案外と便数が多く、20分ほど待つと次のが来るようです。ただ待っているのも暇なので、東青梅駅の近くまでそのまま歩きました。途中でコンビニに寄り、バスに乗ってようやく昼食らしきものにありつきました。
 思わずバスに乗ってしまったものの、花小金井なんてところまで行っても帰りづらいようです。道半ばで、東大和市駅で下りました。
 西武新宿行きの急行が来れば、高田馬場まで乗ってゆくつもりでしたが、小平止まりの鈍行だったので、小川・東村山・所沢と1駅乗っては乗り換えということを繰り返し、そこから急行で池袋に出ました。急行電車に乗ってしまってから、さらに1駅乗り換えで、秋津で下りて武蔵野線に乗れば良かったかもしれない、と思い返しました。
 帰途は2時間半ほどかかったことになります。川口駅から家に帰る途上などは、かなりヨタヨタと歩いていた自覚があります。もしかすると、2日くらいに分けてプレイしたほうが良かったのかもしれません。

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