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「山手線謎めぐり2023」解決篇(2) [趣味]

昨年11月23日にプレイした謎解きイベント「FUN! TOKYO! 山手線謎めぐり2023・都市伝説を追いかけて。」の解決篇続きです。
 東京駅・上野駅周辺の謎解きを終え、第3の駅である池袋へやってきましたが、ここでひとまず時間切れ。同行のマダムが、仕事の関係で、13時半から15時にかけてある生配信動画を視聴しなければならず、池袋に着いて早々、カフェ・ド・クリエの一席に陣取ってしまったのでした。本当は池袋での謎解きを終えてから中断したかったのですが、出足が予定よりも1時間以上遅れてしまい、そのほかにもいろいろと余分な時間を費やす要素があって、2駅分しか終えられませんでした。

 とはいえ、私も便々と待っているだけではなく、マダムが動画視聴中に、池袋の謎をほぼ解き終わっていました。指定された場所に行かなければわからないこともありましたが、このよだかのレコード社の謎解きは、いくつかの地点を訪ねて謎を解き、その答えを踏まえて最後に「まとめ謎」というのを解く方式になっています。つまり、「まとめ謎」から逆算してそれぞれの答えを予測することも、いつもではありませんが可能な場合があるのでした。
 そのようにして、私は今回のイベント中最大のボリュームを持つ池袋篇を、待ち時間のあいだにクリアしてしまいました。マダムの謎解きがまだだし、それぞれの謎の答えの導き出しかたはまだわからないので、現地に行く必要はありますが、私にとっては検証に過ぎません。マダムの謎解きにも助言できるので、時間は削減できるでしょう。何しろこの季節は、17時にもなるとすっかり暗くなるので、少し急ぎたくなります。東京の丸ノ内オアゾでの問題のように、足元のマンホールをチェックするなんてことになると、暗くなればなかなか骨が折れるのではないかと思われます。

●池袋駅(検証篇)●
 15時になって動画配信が終わったので、私たちは店を出ました。池袋で訪ねるべきは「中池袋公園」「東池袋中央公園」「イケ・サンパーク」「大塚天祖神社」の4箇所ですが、このうち中池袋公園の謎は、行かなくとも「ペンギン」という答えが導けており、マダムもそれで納得してくれたので、実際に足を運ぶのは割愛します。
 東池袋中央公園は、近くに東池袋公園というのもあってややこしく、私も間違えてしまいました。東池袋公園のほうはひらけた感じの児童公園でしたが、東池袋中央公園は鬱蒼とした樹々に覆われています。一角に、公園内に生えている草花などを一覧にしたらしきパネルがあり、そこに「謎めぐり」プレイヤーが群がっていました。謎解きキットの中の「ノート」「手帳」に、ここに示されている植物のシルエットが記されているのです。シルエットとパネルの絵を照合するのはなかなか大変そうでしたが、私はすでに、4文字名の植物の2文字めがラ、3文字めがカと知っていたので、アラカシという名称をすぐに見つけることができました。またツバキはパネルを見なくともわかります。あと2種類見つけなければなりませんでしたが、問題の出しかたから、5文字と6文字の植物であることがはっきりしていたため、マテバシイシナヒイラギという名称もわりとすぐにわかりました。
 問題は、ぶっちゃけて言えば、アラカシの1文字め・アラカシの3文字め・マテバシイの5文字め・アラカシの3文字め・シナヒイラギの6文字めを読めということなので、「アカイカギ」。「手帳」のフクロウの描かれたページで「赤い鍵」を作ろうとすると、ページを折り紙する必要がありますが、やってみると先ほど私がやった、植物シルエットの上下を合わせるのと同じ折りかたです。言い換えれば、赤い鍵を作るように折り紙すると、植物シルエットがふたつできて、ツバキの2文字め・アラカシの2文字めを読むように指示されるわけです。つまり、答えはやはり「バラ」なのでした。
 それにしてもここのパネル、陽が暮れてしまったらチェックするのにだいぶ苦労しそうです。

 イケ・サンパークは広々とした運動場のような公園でした。公園名のロゴの入った看板を見て答えることになります。円形のシンボルマークと、「ノート」に描かれた図形を見較べて、「間違っている部分の文字を左から読もう」とあります。
 シンボルマークは、円形の枠の中に、赤い長方形、赤い二等辺三角形、赤い小さな四角形がふたつ配置されているだけのシンプルなデザインですが、「ノート」のほうの図形はごちゃごちゃしています。つまりほとんどは「間違い」です。
 余計なパーツに書かれている文字を読むと、

 ──3カくノカたカナをよメ

 3かくのカタカナを読め、とあります。この場合、「3角」と解してしまうと「さ」の1文字しかありません。答えは3文字になるので、これではダメです。「3かく」と言われた場合もうひとつの意味があることに気づけば、「3画」のカタカナである「キ」「ッ」「テ」が拾えて、答えが「キッテ」であることがわかります。

 大塚天祖神社では、地図のまわりに絵馬型の周辺案内が配置された看板が材料になっています。地図はよく駅にあるもののように、タテ線ヨコ線で区切られていますが、A-2とかC-4とかいうのでなく、ヨコ軸は壱・弐・参……、縦軸はい・ろ・は……になっています。
 それになぞらえた表が「ノート」に載っており、区切りごとに何文字かの字が入っています。「い-弐」、「は-参」、「ろ-壱」のように読む順番が指示されており、それに従って読んでいくと、

 ──大吉の ページ 開き コマ イヌ の間 読め

 「手帳」の「大吉」が描かれているページを開くと、いくつかのイラストとカタカナが散らばっています。「コマ イヌ」はつい「狛犬」と解してしまいますが、この場合は「コマとイヌ」のことで、コマの絵と犬の絵を結んであいだにある文字を読むと「ニジ」
 かくて検証は終わりました。すべて私の予想どおりで、あとは前回の後半に記した手順でクリアキーワードを導くことができます。
 天祖神社からほどなく、大塚駅に着きました。駅前のコミュニティ広場のベンチに坐って、マダムの謎解きを待ちます。広場では何やらお祭りのようなことがおこなわれていて、屋台がいくつも出ていますし、豊島区長の高際みゆき氏がちょうど立ち寄ったところで、挨拶をしていました。マダムと同じ名前なので少し親近感を持った模様です。
 私が時おり口をはさんだおかげもあってか、さほど苦労せずにマダムも池袋篇をクリアしました。大塚駅から電車に乗ったのは16時33分、池袋に到着してから3時間半が過ぎていました。まあそのうち2時間近く、動画視聴のため中断していたわけですが、それを差し引いても1時間半以上、東京や上野よりも時間がかかっています。やはりボリュームがあったようです。

●千駄ヶ谷駅●
 新宿で下り、向かい側のプラットフォームに停まっていた総武線電車に乗り換えて千駄ヶ谷へ。ここで立ち寄るのは「東京体育館」「国立競技場前広場」「日本オリンピックミュージアム」の3箇所です。このあたり、湾岸あたりの新開発地と同じく、ひとつひとつの建物が大きくて、距離感がつかめない感じです。謎解きそのものにそんなに苦労した気はしないのに、やはり1時間半ほどの時間を要しました。
 もっとも、題意がつかみづらかった謎が多かったのは事実で、マダムはほとんど毎回ヒントに頼っていました。タカラッシュ!のイベントのように、ヒントを見ると取得ポイントが減ってしまうなどということも無いので、もう堂々たるものです。まあ、マダムはタカラッシュ!のポイントを貯めていないので、もとから堂々たるものではありましたが。
 しかしときには、ヒントを見てもわからない、ということもあったようです。
 まず東京体育館の敷地にあるオブジェが題材になっています。立方体を斜め置きしたようなオブジェで、各面が3×3に区切られているので、昔はやったルービック・キューブみたいです。
 この形を模写しよう、と言うのですが、斜めになった3×3のマス、という以上のことはないようです。

 ──模写したら、「こはうたきけえゅい」を │/│/↓で入れて読もう

 とあり、ここがちょっとわかりづらいところでした。各マスに左の行からタテ書きに文字を入れ、ヨコ読みすれば良いだけなのですが、矢印の指示にかえって惑わされる人が多かったようです。矢印も傾けなければならなかったのでした。
 斜めの図形を普通のマス目に戻せば、


  こ た え
  は き ゅ
  う け い

 となり、ヨコ読みすれば「こたえはきゅうけい」でした。「ゅ」がつくのは「き」しかないので、マスに書き込まなくとも、そこから推測するのも可能でした。

 次に国立競技場の入口前広場に行きます。もうすっかり陽が暮れてしまいました。
 ここの問題はきわめてシンプルで、またそれだけにひらめかないとドツボにはまるタイプの謎でもありました。題材になっているのが、建物の前にある「国立競技場」のモニュメントであることはすぐにわかりましたが、問題にはまず「立」とあり、その下に「答えは」とあって、「?」マークの付いたがふたつ並んでいます。右側のはなぜかの外側に白い枠がついており、また「?」マークの右下に謎の白い切れ込みが入っています。
 私も考え込んでしまいましたが、マダムは早速ヒントを見ていました。しかし、ヒントにはモニュメントの場所の指示しか無かったそうです。
 このイベント、どうしてもわからない場合は謎の答えも見ることができるのですが、マダムはついにそちらを見たそうです。ところが、
 「答えはわかったんだけど、なんでそうなるのか全然わかんない」
 と言っていました。
 どうも答えは「国王」だったらしいのですが、さすがにそこまで聞けば私にもわかります。は「国」という字を表しており、従ってふたつ並んだ左側はそのまま「国」、白い枠と白い切れ込みは、その部分を消すということでしょう。白い枠で「くにがまえ」を消し、白い切れ込みで点を消し、残るのは「王」の文字です。

 オリンピックミュージアムまではけっこう歩いた気がします。ここは、題材が地面に描かれた文字なので、暗くなると少々厄介です。プレイヤーもだいぶ滞留していました。
 もっとも、文字そのものは私はすぐに見つけました。そんなにわかりにくい場所ではなくて幸いです。

  ○○P
  ○○○P
  ○○○P

 とある問題で、それぞれの行の左端には足跡のようなマークがついていましたので、実は現物を見なくとも「HOP、STEP、JUMP」だろうと見当はつくのですが、ちゃんと見つかって安心しました。この文字列に、折れ曲がった矢印が重なっており、その矢印のとおりに文字を拾うと「SHOP」となります。

 3箇所で得られた「きゅうけい」「こくおう」そしてSHOPをカナにした「しょっぷ」を、「ノート」に描かれたスケルトンパズルの指定箇所に記入します。スケルトンにはまだまだ空欄がありますが、それらはそのページに描かれたイラストから補って埋めることになります。なんのイラストなのか判別しづらいものもありましたが、「ちゅーりっぷ」や「ゆり」「いんこ」「すなば」など。そして、数字が書かれているマスに入った文字を、別の空欄に写します。
 「うす」「きく」「きし」「しか」「くち」「ゆみ」の6つの単語が出てきます。それらはやはりそのページのイラストの中にあるもので、イラストにはそれぞれ違った形のマークがつけられています。同じマーク同士を線で結べ、と指示がありますが、どのマークも上下にきれいに並んでいて、6本のタテ線を引くことになりました。
 そのタテ線が、文字の断片らしきものに交わって、文字らしきものに変化します。


 ──中を1つ上げもう1回

 と読めるようでしたが、「中を1つ上げ」の意味がわかりません。
 と、マダムから助け船が入りました。私が「中」と読んでいたのが間違いだったのでした。よく見ると、「中」のタテ線を作るマークだけ、ほかのものより幅が狭くなっています。「中」という文字ではなく、横に並んだマス目だったのでした。「うす」「きく」などと入れたあのマス目です。

 ──□□を1つ上げもう1回

 ということであれば、それぞれの文字を50音順にひとつずらして、「いし」「かき」「かさ」「さお」「きた」「やま」とすれば、ちゃんと意味の通る単語が出てきました。
 「もう1回」ですので、これらの単語が表すイラストを探し、そこに添えられたマークを結ぶという作業を繰り返さなければなりません。あちこち探してみると、「手帳」の表紙に、「石」「柿」「傘」「山」などの絵が描かれていました。「さお」は釣り竿、「きた」はNと書かれた方位磁石の絵です。それぞれのマークを結んでみると、カタカナで「イノチ」と読める線が現れました。これが千駄ヶ谷篇のクリアキーワードです。

●新宿駅●
 最後の駅は新宿です。千駄ヶ谷駅からはわずか4分ほどで到着します。
 ここの探索スポットは、駅構内と呼んで差し支えないような場所ばかりで、歩くのにそんなに時間はかからなさそうです。行くべき場所はすべて新南口から出た駅南方の、いわゆるミライナタワーエリアに含まれています。また、それぞれの謎もシンプルで、各場所にあるものの「色」を調べるだけでした。事実上、頭をひねる必要はまったく無いのが新宿の謎だったのです。
 まず、小田急ホテルセンチュリーサザンタワーのほうに折れる通路のところにある案内板の、「SHAKE SNACK」という看板にあるハンバーガーの電光サインの色。これはです。
 次に、高島屋タイムズスクエアのビル看板の色。です。実はこれは、あまりビルに近づきすぎるとわからないかもしれません。
 最後に、ペンギン広場にあるSUICAペンギン像の足元の銘板にある文字の色。ぴかぴかひかる金色の銘板なので、夜だとわかりづらいようでしたが、これは
 まとめ謎を解くために、近くのベーカリーカフェに入りました。混雑していましたが、謎解きプレイヤーも何組も陣取っていたようです。

 まとめ謎は、欄内の意味のつかみづらい長文の上に、指定された色──これが新宿駅の謎で得られた「緑」「青」「黒」の各色──のシールを貼るという作業からはじまります。シールを貼ることで長文の中の文字が置き換わります。置き換わっても文章の内容はあいかわらずよくわからないのですが、文章の内容が問題なのではなく、その文章の下にある赤い枠の中に書かれた指示がミソです。なお、この指示文もシールを貼ることで書き換わっています。

 ──かげの下があらわすものを手帳で作ったとき、赤い枠の指示にしたがい、最後に三角形を読もう

 文章の中に、確かに「影」という文字があり、その下にある文字をタテ読みすると、「黄の額の中で使った形」と出てきました。これを「手帳」で作ればよいわけです。
 では、「黄の額の中で使った形」とはなんでしょうか。池袋篇で、猫を「赤い額」に入れたりしたことを思い出すと、「額」と言っても単なる「枠」と考えて良さそうです。それで、謎解きキットの中で黄色の枠があるものを探してみると、たった今さんざん使ったばかりの「シール用紙」にそれがありました。
 シールをはがした跡が、「テンシ」というカタカナのように読めるのです。
 そこで、「手帳」で「天使」を作ることを考えます。平綴じした真ん中のページに、ふんわりした衣をまとった女性のような絵が描かれています。その両側のページの端を折ると、その女性に羽根を生やすことができて、天使の姿になります。この状態で絵の下を見ると、ふたたび赤い枠があって、

 ──ひらかずにこのままこううんのアイテムをふたつつくりさんかくのさきをよもう

 という指示文が書かれているのがわかります。
 赤い枠の両側に、何やら緑色のイラストがあるのですが、よく見るとそれぞれの上半分が、四葉のクローバーの一部のように見えます。それで、ページの下のほうを折り曲げてみると、四葉のクローバーの下半分が現れました。上半分と接するようにすると、4つの三角形が現れ、それらが「シンジツ」というカタカナを指し示しているのが見て取れます。
 これが新宿篇のクリアキーワードでした。これを送信すると、終章というべきものがはじまります。これはどこででもできるので、去年なども私は川口に帰ってからやったのですが、新宿篇がわりに簡単に終わってしまったため、せっかく入ったベーカリーカフェの滞在時間が短くてもったいないようでもあります。それで、そのまま終章に突入することにしました。

●終章●
 ストーリーの上では、登場人物が「山手線都市伝説」サイトの制作者から「手紙」を受け取るということになっていて、いままで開封しなかった「封筒」を開けるよう指示されます。製作者はその登場人物の父親という設定で、「手紙」は娘に宛てたものとなっていました。
 手紙にはのっけからQRコードが載せられていて、それをスマホで読むと、サイトのトップページなるものに行くことができます。「手帳」の表紙と同じイラストがありますが、そこに添えられている赤い鍵を3回タップせよ、と指示されます。
 すると、

 ──東京のページで駅のハンコを作り、りんごの下を読もう

 という問題が現れます。
 「ノート」の東京駅のページには駅舎のイラストがあるので、これをどうにかするのかと思うとさにあらず。6ページある東京篇の最後のページに、赤い丸枠に入った漢字の「駅」の右半分があります。それから「手帳」を繰ってみると、左半分が見つかりますので、これを合わせてみます。「ノート」の同じページにあるリンゴの絵の下に、「手帳」に書かれた文字が並びます。「ポスト」

 送信すると、「正解!」の文字と共に、「次のページの上野駅にある13時を示している時計を3回タップしよう」と指示されます。
 「次のページ」というのは「山手線都市伝説」のトップページから次に飛ぶページのことで、各駅の紹介が書かれています。上野駅のところに、確かに13時を指している時計の絵があるので、これをタップします。すると、

 ──上野のページで帽子から鳩を出したとき 赤丸の中を左から読もう

 という問題が出てきます。
 上野篇の、イラスト付き文字拾い迷路に鳩の絵があるので、さっきタヌキにかぶせた「トレーシングペーパー」の帽子の絵を、その鳩の下に縁を上にして重ねてみると、その近くにあった赤丸に、文字拾い迷路の上の文字がいくつか入りました。「かんがるー」

 ふたたび送信すると、また「正解!」の文字が現れ、その下に「都市伝説について解釈を記したページにあるライトを3回タップしよう」と指示されます。サイトの各駅紹介の次に、都市伝説の解釈を記し、かつ電球の絵があるページがありました。
 電球をタップすると、大塚天祖神社での問題と似たような、「い-壱」「は-弐」「は-参」といった文字列が現れました。大塚天祖神社のページを開いて、同じように解いてみると、

 ──シャベルと ハシゴの ページ 開き 青枠の 謎 解け

 という文章になりました。シャベルとハシゴのページというのは、「手帳」で、さっき天使の絵を作った元の女性像の描かれたページです。緑枠がふたつ、青枠がふたつあって、それぞれ問題になっているようでしたが、青枠の謎というのは、空欄埋め問題です。問題の枠と、カギの枠がありました。カギには「ひだり」「さむい」の2語が記され、「ひだり」は緑の細い破線、「さむい」は赤の太い破線で囲まれています。また、赤の両矢印が示され「反対の言葉」、青の線が記され「同じ文字」と書いてありました。
 これをカギとして問題を見ると、緑の細い破線で囲まれた3文字分の空欄と、赤の太い破線で囲まれた3文字分の空欄がありますので、そこに「ひだり」「さむい」と記入します。「ひだり」には赤の両矢印がくっついていて、その先に2文字の空欄があるので、「みぎ」と入れます。また、「ひ」の字に青線がくっついて、3文字の空欄の1文字めにつながっています。ここには「ひ○○」という言葉が入ることになります。
 「さむい」にも両矢印がついて、3文字空欄につながっているので、「あつい」と入れます。また、3文字めから青線が出ていますが、これは「あつい」の3文字めを通過し、また別の3文字空欄の3文字めにつながり、さらにそこから両矢印でつながった「ひ○○」の3文字めまで到達していました。つまりこれらの3文字めはすべて「い」だということなので、「ひ○○」は「ひ○い」となり、これは「ひろい」でしょう。反対の言葉は「せまい」でしょう。
 空欄のいくつかに数字が添えられていたので、その数字の順に読むと「ひみつ」となります。

 「正解!」の文字と共に記されたのは、こんどは「東京駅都市伝説のホームページの謎の見本の中にあるラムネを3回タップしよう」という指示でした。だんだん「ホームページ」をたどるのが大変になってきますが、さっきの電球の絵のあるページから「挑戦する」というボタンをタップすると、それぞれの駅に飛べる目次のようなページに移動します。そこから「東京駅」を選ぶと、「ノート」の内容とほぼ同じものが載っていました。実は設定としては、このページをプリントアウトしてテープで貼りつけたのが謎解きキットの「ノート」だということになっていたのでした。
 ラムネは、東京篇の最初の謎(点結び)のところに描かれていました。スマホで見るとえらく小さいので、スワイプ拡大してタップしてみます。
 こんどの問題はごくシンプルで、

 ──キシとシカの間を読もう

 とのこと。
 「キシ」だの「シカ」だのが出てきたのは千駄ヶ谷篇です。騎士の絵と鹿の絵のあいだには、ホタテ貝みたいな絵と、どうやら金塊みたいな絵がはさまれていました。この辺の絵はすべて2文字で言えるようになっていたはずですので、「カイ」と「キン」ということになるでしょう。そして「カイキン」と送ると、確かに「正解!」となるのでした。

 こんどは「上野駅都市伝説のホームページを出力した時にだけあらわれる『パン』がある場所を3回タップしよう」と指示されます。目次ページに戻って、「上野駅」を選ぶと、やはり同じように「ノート」の内容が載っていました。
 さて、パンの絵があるのは、つい先ほども使ったイラスト入り文字拾い迷路なのですが、「ホームページ」のほうには、なぜかこのパンの絵が表示されていません。
 ここはいささか苦労しました。「ノート」の迷路でパンがあるはずの空白のところをいくらタップしても変化がないのです。マダムのカンニング待ちということになってしまいました。
 キモは「出力した時にだけ」というところで、よく見ると「ホームページ」にはプリントアウト用のボタンがついていたのでした。もちろんゲーム用のフェイクで、本当にプリントアウトできるわけではありません。
 そのボタンをタップすると、それで「出力」したことになったようで、迷路上にパンの絵が出現しました。そこを3回タップすると、

 ──手帳のカカシのページを開き 天使の残りを貼り 矢印の先を読もう

 という問題が出てきました。
 「手帳」には確かにカカシの描かれたページがありました。そこに、かなり太い線で書かれた「j」とか「T」とかに見える図形があります。「天使の残り」というのは、さっき使ったシールの残りのことで、使ったシールをはがしたあとが「テンシ」となっていることから話が進んだのに関連しています。まだ使っていないシールがあったので、それをカカシのページの図形に重ねて貼ります。
 するとページに描かれた矢印の先に1行の文ができます。

 ──カラスの視線の先に答えがある。

 カラスのシルエットはそのページにあり、その左側にシールの1枚が貼られています。そして、カラスの視線に合った行を読むと、「といえりく」とありますが、「視線の先」というからにはカラスに近いほうから、つまり右から読むのが正しいわけです。「くりえいと」が答えです。

 また「正解!」と出ますが、こんどは「最後の謎」と題された問題が出されます。ようやく最後か、という想いです。

 ──手紙の中にあるヘッドホンとスマホをつなげ 同時に『JR』を出現させて あらわれる指示を実行しよう。
  最後の指示を実行したとき 中央にあらわれる4文字の言葉がラストワードになる。

 「手紙」の下のほうに、確かにヘッドホンの絵とスマホの絵があります。折り紙すればこのふたつをつなげることができます。折り紙がしやすいように、「手紙」にはタテに線が入っていました。このあたりは親切設計です。
 「手紙」を折ると、上のほうに「JR」という文字もできあがりました。そして本文は、このように読み取れます。

 ──絵馬のページの同じ形の木をつなぎたにおりしよう。

 「手帳」の絵馬のページは、すごろくのようなつながった丸マスが散らばっています。ただ、どこがスタートでどう通るのか、そのままではわかりません。
 指示されたように、木の絵(ふた組あります)をつないだ線で谷折りすると、両脇のページの端が折り返され、すごろくの道がひとつながりとなります。スタートはどうやら東京駅舎のイラストのあるマスで、ゴールは封筒のマスのようです。謎解きの最初と最後という趣きでしょうか。
 すごろくをするわけではなく、この道の途中に5つのクイズがあります。そのクイズの答えがすべて含まれているものを探し、「それぞれの下の文字を順に読め」というのが問題でした。
 クイズは、次の5問です。

  ・銅像の帽子の正面にあるマークは?
  ・トーテムポールで象の上にいる動物は?
  ・左下の絵馬に描かれているマークは?
  ・足元の数字から連想できる食べ物は?
  ・ICと書かれた台の上に居る動物は?

 やや言葉足らずのようですが、5つの駅の謎にそれぞれ関連していることをふまえれば、意味はわかります。
 実は各駅で1枚ずつ、「あとで使うかもしれないから」と、「ノート」で撮影を奨励されている箇所があったのでした。東京篇ではKITTEのクマの銅像、上野篇ではトーテムポール、池袋篇では大塚天祖神社の案内図、千駄ヶ谷篇ではオリンピックミュージアムの足跡マーク周辺、新宿篇ではSUICAペンギンの像です。なお、大塚天祖神社の案内図は、その後「左下の絵馬」が差し替えられてしまったようで、「こちらを使ってください」とストーリーの途中でスマホに示されています。
 撮影するのを忘れてしまっても、LINEのヒントページで「○○駅写真」と入力すれば見ることはできます。それに、撮影していたとしても解像度や光の当たりかたで判別が難しいこともありますので、このヒントは堂々と使って良いと思います。
 クマの銅像の帽子の正面にあるマークは郵便の「〒」です。これなどはかなりしっかり撮っても見づらいでしょう。
 トーテムボールの像の上に居る動物も、なかなか特定しづらいというか、なんだこりゃと思えるシロモノなのですが、「ワニ」が答えです。
 左下の絵馬に(かつて)描かれていたのは、デンデン太鼓などの意匠となっている「三つ巴」のマークです。私たちが大塚天祖神社に行った11月23日には、三つ巴マークは左から4番めくらいに移動していました。
 HOP、STEP、JUMPの表示と共に記されていた数字は、「15.21m」。三段跳びの記録の数字ではないかと思いますが、男子ではすでに戦前に16m超えの記録が出てきますので、たぶん女子の記録でしょう。一昨年の東京五輪で、ジュリマール・ロハスが15.67mの世界新記録をマークして優勝しましたが、15.21mというのはロハスに破られる前の女子世界記録でしょうか。ともあれ、この数字から連想できる食べ物と言えば、まず「イチゴ」でしょうか。
 「IC」というのは「SUICA」の3、4文字めですので、もちろん台の上に居るのは「ペンギン」です。
 「〒」「ワニ」「三つ巴」「イチゴ」「ペンギン」がクイズの答えであり、それらがすべて含まれている「もの」……を謎解きキットから探してみると、もうすべてのシールがはがされた「シール用紙」でした。使うべきシールの余白にいろんな絵が描かれていたのでした。実はトーテムポールの「ワニ」というのは写真からはよくわからず、この「シール用紙」を見て推測したのです。ほかの4つの絵がある以上、これはワニであろうという演繹的推論です。
 さて、最後の難関は「それぞれの下の文字」です。余白の絵の下側を見ても、文字など書かれていません。頭を抱えていると、ヒントを見たマダムが軽々と解いていました。なんのことはない、余白の部分もシールになっていて、それをはがしてみると、台紙のほうに小さな文字が記されていたのでした。順番に読むと、

 ──手紙の裏を黒く塗れ

 手紙の裏を、ペグシルで塗りつぶしてみると、パンダや西郷さん、時計や東京タワーなどの絵と共に、「ハッケン」という文字が現れました。これがラストキーワードなのですが、なんとも手の込んだ仕掛けです。謎解きキットが2000円近くしたのもむべなるかな、という気分になりました。

 気がつくと、もう21時近くなっています。ベーカリーカフェも閉店が間近で、いろいろなパンの値引き販売がはじまっていたので、マダムが勢い込んでいくつか買っていました。店に入ったのは19時前でしたから、2時間も滞在したことになります。池袋のカフェ・ド・クリエにも、動画視聴のため約2時間滞在したわけで、この日はやたらとカフェに腰を据える一日であったようです。
 東京駅に着いたのが10時でしたので、11時間ほど経っています。池袋での2時間を差し引いても9時間かかったわけで、所用時間「5時間~」と記された謎解きにしては、だいぶのんびり解いたことになります。
 しかし、「山手線謎めぐり2023」は、これだけでは終わりません。なんと「続編」があるのです。そして、続篇をプレイするための謎解きキットが、別売りになっているという、なんともあこぎな……いやいや、ちゃっかりしたイベントなのでした。
 そうと知っては、「続篇」もやらずにはおられません。フラストレーションが昂じてしまいます。
 そんなわけで、この項、まだ続きます。

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