SSブログ

赤字線の存廃 [世の中]

 昨日(7月28日)、JR東日本が、利用者減が特に著しい地方路線などの収支をはじめて公表しました。
 国鉄時代、とりわけ赤字が深刻になってからは、毎年公表されていたデータです。北海道の美幸線やら九州の添田線など、「収支ワースト線区」の常連で、美深町の町長が東京にやってきて、

 ──日本一の赤字線・美幸線に乗って、秘境松山湿原へ行こう!

 などとキャンペーンを張ったりしていました。キャンペーンの甲斐があったのかどうか知りませんが、ある年にワーストでなくなったことがあり、そうすると町長は、

 ──今年はどうやってアピールしたものか。

 と悩んでいたとのことです。ともかく、そんな話があったくらいですから、末期の国鉄の線区別収支が毎年公表されていたのは間違いありません。利用者とか沿線住民の側は、その収支係数(100円稼ぐのにいくら必要経費がかかっているかの数値)を見て、このままでは赤字線として廃止されてしまう、などと一喜一憂していたものでした。
 まあ国鉄時代の赤字というのは度を越していて、たとえば昭和54年度のデータを見ると、収支係数が100未満、すなわち黒字になっている路線というのは、たったこれしかありませんでした。

続きを読む


nice!(0)  コメント(0)