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パリは燃えているか [世の中]

 パリがとんでもないことになっているようです。
 マクロン政権による燃料税の引き上げ政策に反対するデモからはじまった騒ぎは、やがてほとんど暴動となり、制圧すべき警察官すらもデモに加担するようになり、警察の武器庫が襲われて武器が持ち去られて、ついに軍隊が出動するに及びました。軍が出動するということは、暴動というよりもほとんど内乱です。
 最初は極右勢力の扇動による騒ぎだとかなんとか言われていましたが、もはや右も左も無い状態で、とにかくマクロン政権に反対する人たちが次から次へと参加して、何日にも及ぶ大騒動になってしまいました。
 夜の街路でそこらじゅうに立ち上っている炎や煙を見ると、なんだか21世紀の先進国の出来事とも思えない気がしてきます。
 大革命のときも、こんな光景が至るところで繰り広げられていたのかもしれない、と思うのでした。あのときも武器庫が襲われ、治安を司るべき衛兵が矛を逆しまにして暴徒に加わったりしています。
 そして民衆の憤怒の赴くまま、国王以下多くの人々がギロチンにかけられました。そこにはもう、まともな法治も行政もありませんでした。
 フランス人というのは、200年以上が経ってもあんまり変わらないものだな、というのが、今回の騒動を見ての私の感想だったのですが、考えてみればあたりまえかもしれません。暴動によって旧体制を打倒し、感情のままにギロチンをフル回転させてきた歴史を、彼らは反省するどころか、誇るべきものとして語り伝えてきたのですから。

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