SSブログ

『続・TOKYO物語』混声版の作成 [お仕事]

 『続・TOKYO物語』の女声版を作成したのは今年の1月のことでした。それを先日磯辺女声コーラスで初演し、ほぼ同時にカワイ出版から楽譜が刊行されました。
 ときおり見られる、「初演会場での新刊楽譜販売」ということをやってみたかったのですが、今回のホールの規定により、物販は残念ながらできませんでした。いや、可能ではあったのですが、物販をやるとホールの使用料金が2倍近くに跳ね上がるということになっていて、断念したのです。公共のホールだから営利活動は良くないということなのでしょうが、少々頭が固すぎる感があります。
 初演と楽譜販売を同時におこなうというのは、普通はなかなかできることではありません。たいていは、編集会議にかけるときに音源を求められ、楽譜と共に音源を聴いて、その結果として刊行を決めるという運びです。「この作曲家の作品なら、出しさえすれば必ず売れる」というような、故三善晃先生ばりの絶大な信用が無い限りは、音源無しで出版が決められるということは無いのでした。
 私などはそこまでの信用がありませんので、初演会場での新刊販売などは夢物語と思っていましたが、正篇『TOKYO物語』のベストセラーぶりのおかげで、その続篇も、特例的なことながら音源無しの出版が決まりました。編集にあたってくれたカワイのMさんも、実際の音を聴いたのはこの前の初演のときだったのです。
 そんなわけで、楽譜販売ができなかったのはたいへん残念だったのですが、まだ望みは残っています。
 来年の5月に予定されているChorus STの演奏会で、混声版『続・TOKYO物語』の初演が決定しており、それに合わせて混声版楽譜の刊行も決定しているのです。今度の会場である東京文化会館では、定かな記憶ではありませんが、確かロビーでの物販が普通に認められていたはずです。今度こそ、初演会場での新刊販売という私の夢がかないそうです。

続きを読む


nice!(0)  コメント(1)