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途中下車前途無効 [いろいろ]

 先日の房総謎解きイベントをプレイしながら考えたのですが、そのときに使用した「サンキューちばフリーパス」というのは確かに非常に便利だったのですけれども、以前なら、たとえば安房鴨川などまで行くのであれば、普通に乗車券を買えば途中下車は何度でも可能だったはずです。東京から安房鴨川までは、近い外房線まわりであっても132.5キロもあります。JRの営業規則では、100キロを超える乗車券であれば、途中何度でも下車できることになっています。
 ところが、特例がいくつかあります。そのひとつが、「近郊区間」です。
 国鉄時代から、大都市の主要駅を中心として、ある決められた範囲の鉄道路線網を「近郊区間」として指定し、その中では一般の規則と違ういくつかの決めごとが通用していたのでした。

 ・近郊区間内では、実際の乗車経路にかかわらず、最短ルートによって運賃を算出する。
 ・近郊区間内では途中下車できない。一旦下車(改札を出る)したら運賃が余っていても無効。
 ・近郊区間内の有効期間は当日限り。

 主な規則はこんなところです。最初の規則は、厳密に言うと、「同一の駅または区間を通らない限り」という制約がつきますが、この規則によって、私たちなどは高校生くらいのとき、「百円玉旅行」なる遊びをやったりしました。「百円玉」というのは当時の初乗り運賃が100円(高校時代は正しくは110円だったと記憶していますが、それでも100円時代の流れで「百円玉旅行」と言っていました)だったことにより、隣の駅までの切符を買って、近郊区間内を一筆書きでぐるりと乗り回してくるというものです。いちど友達とやったことがありますが、横浜線八高線川越線成田線あたりまで乗ったのではなかったかと思います。これだけ乗っても、改札から出さえしなければ、規則上は隣駅までの運賃で乗れてしまうのでした。もちろん規則の悪用であり、中高生ならまだしも大人がやるべきこととは思えません。昔は近距離でも車掌が検札に出てくることがあり、私たちがやったときに検札に遭ったかどうかは忘れましたが、これを見つけた車掌はとがめ立てはしないものの苦虫を噛みつぶしたような顔になっていたのではないかと思います。

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