SSブログ

ドラマの中の作曲家 [いろいろ]

 NHKの朝ドラこと「朝の連続テレビ小説」の「エール」が終わったようです。私はあまり見ていなかったのですが、マダムが毎朝録画してまで見ており、しょっちゅうその回の内容を私に伝えてきていました。マダムは相手があんまり興味無さそうでも平気で話を続けられるたちで、幼稚園児の頃、それこそまったく興味が無さそうな通園バスの運転手に、蜿蜒と前夜の「ザ・ベストテン」の話をしまくっていたそうです。普通、相手が興味無さそうだと、話す張り合いも無くなってやめてしまうものですが、その点マダムは神経がタフなのでした。
 そんなわけでしばしばストーリーを教えられていたし、マダムは録画した朝ドラをすぐ隣の部屋で見ているので、作業中の私の耳に音声が入ってきたりもします。それで大体の物語は理解できていました。
 作曲家・古関裕而をモデルにしたドラマ、ということは開始前から宣伝され、私もよく知っていました。このあいだ、ちょっと過去の朝ドラを調べる機会があって気がついたのですが、朝ドラは私が思っていた以上に、実在人物をモデルにした話が多かったようです。ただ名前などは微妙に変えてあって、古関裕而にあたる主役は古山裕一という名前になっていました。こういう場合実名でも良いような気がするのですが、視聴者からクレームがつくのを警戒してのことなのかもしれません。
 「いや、あれはあくまで本人をモデルにしたフィクションですので、ドラマ内容が事実と違っている場合も当然ありますよ」
 と言い訳が言える余地を残しているのでしょう。

続きを読む


nice!(0)  コメント(0) 

サイトコンテンツの削除 [お知らせ]

 私がインターネットでの活動をはじめたのは1997年4月のことでした。それまで、パソコンは使っていましたが、いわゆるスタンドアローンで、ネットにつなげるということはしていなかったのです。作譜ソフトのFinaleもまだ使っておらず、パソコンの使い道といえば主にワープロ、それから若干のお絵描きやゲーム、またRPGツクールのようなソフトを使うくらいでした。
 ネットをはじめた当初は、いわゆるテレホーダイによるダイヤル回線線接続でした。いまもNTTがやっているのかどうか知りませんが、定められた時間帯のみ、定められた電話番号への接続が定額になるというサービスです。つまりプロバイダの電話番号を登録して、そこにたとえば零時~6時に接続すると、その時間帯に限ってはどれだけつなげていても料金が変わらない、というものでした。
 しかし、ひとたびネットをはじめてしまうと、とても決まった時間帯だけの接続などというわけにはゆかなくなります。特に私は勤め人ではないため、昼間も家に居ることが多くて、ついつい昼間もネットにつないでしまうのでした。テレホーダイの設定時間帯(テレホタイムと呼ばれていました)以外で接続していると、当然ながら普通に通話料金がかかることになります。たちまち料金が跳ね上がり、月々の電話料金の請求書を見て蒼くなるということが続きました。

続きを読む


nice!(0)  コメント(0) 

コロナ渦中の演奏会 [お仕事]

 何度か以前のエントリーでも触れていたと思いますが、指導している女声合唱団コーロ・ステラの第11回演奏会の復活公演が今日開催されました。
 本来は7月に開催予定だったのですが、コロナ禍により延期されていたものです。
 7月には緊急事態宣言は解除されていたわけですが、その直前まで続いていて、3月頃から6月にかけて、練習がまったくできていませんでした。そもそも練習場所が全然取れなかったのです。どこの施設でも、合唱の練習や芝居の稽古などには場所を貸してくれませんでした。練習中にコロナがうつるというわけではなく、練習後にお茶を飲んだりお酒を飲んだりする場でいちばんクラスターが発生しやすい、ということは比較的早い時期に検証されていたのですけれども、それでも合唱はダメ、というところばかりだったのでした。
 従って、宣言が解除されても、7月に予定どおり演奏会を開催することは無理でした。とても人様にお聞かせするような演奏はできなかったでしょう。
 場所は府中の森芸術劇場を押さえてあったのですが、涙を呑んで取り止めました。当時、コロナ禍が理由のキャンセルの場合、キャンセル料を免除もしくは減額してくれるホールが多かったのがわずかな救いと言えるでしょうか。

続きを読む


nice!(0)  コメント(0) 

「組曲」を考える [いろいろ]

 組曲というのは、いくつかの曲がまとまって、ひとつの作品として成立しているものを指します。邦楽で言う「組歌」というのも似たようなものでしょう。
 基本的には、ソナタなどと同じく、全曲を通して演奏されるのが正式と考えられています。その点で、むしろピックアップして演奏することの多い「曲集」とは異なっています。
 ただし、「曲集」と「組曲」の中間のようなものも無いではありません。たとえばショパン『練習曲集』作品25などは、もちろん1曲1曲が独立した目的を持つ練習曲を集めた本ではあるのですが、なんとなく1番を弾くとそのまま2番が弾きたくなり、続いて3番も……という具合に、全体の流れのようなものがあるように思えてなりません。同じくショパンの『前奏曲集』などもそうでしょう。これがドビュッシーの前奏曲集になると、組曲というイメージはほとんど無く、おそらく作曲者も通奏することを意識していたわけではなさそうに思われます。
 いくつかの曲を、通奏することを前提として組み合わせるというやりかたは、ルネサンス期以前から見られます。特に声楽においては、教会での典礼のためにミサ曲などが作られていますので、組形式として作られるのはほとんど必然だったと言えます。いちばんポピュラーなのはキリエグローリアクレドサンクトゥスベネディクトゥスアニュス・デイを取りそろえた荘厳ミサという形です。その他、式次第に応じてレクイエムその他の大規模な組形式の声楽曲が作られました。

続きを読む


nice!(0)  コメント(0) 

自作の音源化 [お仕事]

 『星空のレジェンド』のオーケストラ版作成については何度も書いてきましたが、今年の6月はじめにいちおう作業を完了し、平塚の合唱連盟に提出しました。
 作曲自体は2014年のことで、もう6年前になりますが、その当初から、フルオーケストラの形にしたいということは考えていましたし、企画の推進役であった大川五郎先生にもその旨を繰り返し伝えていました。
 ピアノ伴奏という形で初演し、その後もピアノ伴奏つきで毎年の公演を続けてきたわけですけれども、そのピアノ伴奏は最初から「本来オーケストラであるべきもののリダクション」というつもりで書いており、そのためピアノのテクニック的にはかなり無理を強いてしまっています。それをちゃんと弾きこなしてくれた歴代のピアニストさんたちには頭が上がりません。
 そもそも、当初の企画では、ピアノ以外にもいくつかの楽器を加え、いわば室内オケのような様式で初演するという話だったのでした。だから2014年の年末に作曲を終えても、これは単なる経過点で、これからさらに編曲作業をおこなわなければならないと思っていたものでした。予算が予定していたほど下りず、他の楽器を加えるのが没になったとその後聞いて、思わず脱力してしまいました。ピアノ以外の楽器としては、終曲にピンポイントで登場する和太鼓(かね)だけとなりました。

続きを読む


nice!(0)  コメント(0) 

続・「大阪都」の挫折 [世の中]

 元大阪市長・大阪府知事の橋下徹氏が提唱した「大阪都構想」についての、2度目の住民投票がおこなわれました。第1回は5年半ほど前で、僅差で反対が多くなり否決されました。その否決を受けて、橋下市長は辞職しました。
 今回、橋下氏の起ち上げた大阪維新の会の首長ふたり、すなわち吉村洋文知事と松井一郎市長のもとで、彼らとしては満を持した形で再投票がおこなわれたわけですが、結果は前回と同様、僅差で反対が多く、やはり否決ということになりました。得票率で言えば賛成が49.4%、反対が50.6%だったそうですので、本当に僅差です。ちょっとしたことで様相が変わっていたことは充分考えられます。
 それにしても今回は反対派がなりふり構わなかった感じで、

 ──よくわからなければ反対しよう!

 みたいなキャンペーンを張ったそうです。まあ確かに、詳細をよく知らずに賛成するということには危うさも感じられますが、そんな身も蓋もない言いかたをしなければならなかったところを見ると、今度は都構想が通ってしまうのではないかという危機感があったのかもしれません。

続きを読む


nice!(0)  コメント(0) 

コロナ渦中の合唱祭 [日録]

 武漢ウイルスの蔓延以来、中止あるいは延期に追い込まれた催しごとは枚挙にいとまがありません。私が直接関わっているものだけでも、板橋区演奏家協会のオペラ公演、Chorus STの演奏会、コーロ・ステラの演奏会、小樽商大グリーOB会の演奏会、川口第九を歌う会の今年の第九公演と来年の自主公演、『星空のレジェンド』定例公演、同じく『星空のレジェンド』ミュージカル版の初演、東京都合唱祭、新宿区の初夏と秋の合唱祭、世田谷区の合唱祭が取り止めもしくは延期となっています。いまこうして列挙してみて、あらためてその数の多さに愕然としているところです。
 このうち、板橋のオペラ公演は、内容も出演者もほとんど変えない状態で、来年に繰り越されました。私の関わりかたはオーケストレーションとか字幕操作とかですが、どちらも今年の公演がある前提のスケジュールで進めていたために、作業はほぼ完了しており、来年の春はやることがあまり無くなりそうです。
 Chorus STの演奏会も、今年の5月5日の予定だったところを、ほぼ1年後である来年の5月1日に復活公演が決まっています。場所は変わりますが、内容は同じになりそうです。
 実はこの演奏会は、私の『続・TOKYO物語』混声版の刊行に関わっているので、その意味でも復活公演は大変ありがたい話です。つまり、混声版の委嘱初演者がChorus STということになっているので、Chorus STで歌わない限り刊行ができず、従って今年5月予定であった刊行も遅れているというわけです。当然ながら印税もまだ入ってはいません。 

続きを読む


nice!(0)  コメント(0)