SSブログ

安倍首相の辞意表明 [世の中]

 去る8月28日安倍晋三氏が、7年8ヶ月に及んだ内閣総理大臣の座から下りることを明らかにしました。13年前の第一次政権をわずか1年ほどで終わらせなければならなかった原因である、難病・潰瘍性大腸炎が再発し、首相としての十全の役割を発揮できなくなりそうだというのが辞意の理由でした。
 潰瘍性大腸炎というのはなかなか大変な病気で、ひどい腹痛が続き、数時間ごとに下痢が頻発し、悪化すると大腸ガンになる危険性もあるそうです。素人がごくざっと考えてみても、大腸という臓器は腹腔内をぐるりと大回りしているわけで、潰瘍箇所が拡がるとおなかのそこらじゅうが痛みはじめるのではないかと思われます。
 それでも特効薬が開発されたということで再出馬し、長きにわたって首相の職務を続けてきたわけですが、特効薬と言っても完治させることは難しかったのでしょう。症状をかなりの程度抑え込むというものだったようで、強いストレスなどにさらされると再発もありうるというところだったのだと思います。
 総理大臣などという地位は、ただでさえ反対者からの攻撃を集中的に浴びる立場であって、多大なストレスにさらされているに違いありませんが、今年に入ってからのコロナ禍対応でさらに苦衷が増し、150日近くにわたって一日の休息も無く働き続けたとあっては、どんな持病であれ再発しないほうがおかしいと言えるでしょう。
 まあ、前回と違って、いろんなことを突然中断して投げ出さざるを得ない状況ではなかったのが救いで、コロナ禍対策にしても外交上のことにしても、一応メドをつけたという確信を得られてから辞意表明の決断ができたようです。また、後継の首相が決まるまでは職務を続けるとのことです。普通こういった場合の自民党の総裁選は、だいたい3週間くらいあけておこなわれるようですので、9月中旬くらいまでは安倍政権が続くと考えて良いでしょう。
 とはいうものの、この24日に、歴代首相中の最長在任記録をマークしたばかりで、せめて新記録を残してから辞める、という意識は充分にあったのではないかと私は思っています。

続きを読む


nice!(0)  コメント(0) 

Go To トラベルキャンペーンとスキャナ新調 [いろいろ]

 この10日から12日まで旅をしてきたわけですが、今年の夏は政府主導の「Go To トラベルキャンペーン」というのがおこなわれていることはご存じのとおりです。緊急事態宣言以来、家からなるべく出ないことを推奨されていることもあって、旅行業・観光業に壊滅的な被害が出ているのをなんとかしようという試みです。
 海外からの観光客なども当然ながら激減していて、近年増えてきていた外国人観光客をあてにした業者などはもはや虫の息であるわけですが、それは相手のあることだから仕方がないとして、せめて国内の客だけでもなんとか増やそうという魂胆で、夏休み期間の旅行費用の一部を支援する政策を起ち上げたのでした。
 緊急事態宣言の解除とともに、この「Go To トラベルキャンペーン」を大いに喧伝しはじめたわけですが、あにはからんやそれから武漢コロナウイルス感染発覚者がすごい勢いで増えはじめ、こんな状態で人の移動を奨励したのではえらいことになりかねないと、みんなが慄え上がるはめになりました。
 それで、とりわけ増加の勢いが著しい東京都だけは除外するという、かなり苦しい実施方法になりました。東京都の住民が旅行したり、地方在住者が東京に遊びに行ったりしても、支援は受けられないというわけです。鳴り物入りで喧伝したキャンペーン自体を取り止めるのは無理だろうとはわかりましたけれども、東京都を除外したキャンペーンがどれほどの効果を及ぼすのか、なんとも心許ないものがあります。ただ、実施の結果案外と効果的であったということであれば、なんでもかんでも東京に頼らなくとも日本国は廻せるのだという証左にもなりますから、一種の社会実験として、それなりに面白いかもしれません。ブレーキとアクセルを同時に踏むようなものだとして「Go To トラベル」の実施を批判する向きもありましたが、必ずしも無意味ではないでしょう。ただ東京都民の皆さんは釈然としない気分ではあるでしょうが……

続きを読む


nice!(0)  コメント(0) 

墓参行と遊園地(2) [旅日記]

 高尾前橋で墓参りを済ませた私たちは、関東地方が猛烈な熱暑に見舞われた8月11日(火)の昼下がり、その関東の北端とも言うべき黒磯に到着しました。
 武漢コロナの感染発覚者が日々増える昨今、旅行もあまり推奨されることではありませんが、その一方で大打撃を受けている観光業を進行すべく、Go-toキャンペーンもおこなわれており、いまのところそのキャンペーンが取り消されてもいません。マスク着用やソーシャルディスタンスなどにきちんと留意すれば、大丈夫だろうと判断して出かけてきました。
 もっとも、伊勢崎桐生で40度超えの気温を記録したこの日、電車に乗っていても窓開け対策のためにろくに冷房が効かず、座席に坐っているだけでも蒸し暑いことこの上なく、マスクもまともに着用していると眼がまわってきそうです。鼻までは出して、口だけ覆っていました。
 黒磯からは、那須ハイランドパーク行きのバスに乗ります。宿はハイランドパークの少し先にあるらしいのでした。プリントしてきた地図を見る限り、500メートルかそこらと思われました。
 ところで、那須ハイランドパークというのは公共交通機関では非常に行きにくい遊園地です。那須塩原発着で黒磯を経由する路線バスが1日2往復あるだけで、しかもオフシーズンになると平日は運行していないようです。運営会社である関東自動車のホームページを見たところ、7月からだったか、「平日は土曜ダイヤで、土曜は休日ダイヤで、休日は特別ダイヤで」運行するなどという、ものすごくわかりづらい記載があって、面食らいました。8月11日は平日ですが、この記載によるならば土曜ダイヤとなり、従ってハイランドパーク行きも運行しているはずですが、もしかすると運行していないかもしれず、そうなったらタクシーを拾うしか方法がありません。

続きを読む


nice!(0)  コメント(0) 

墓参行と遊園地(1) [旅日記]

 コロナ禍で、お盆の里帰りも断念した人が多い中、いささか気がとがめないでもありませんが、わが家恒例の墓参り旅行に行ってきました。
 高尾にある私の父方の祖父母のお墓と、前橋にあるマダムの父方の祖父母のお墓を一緒に参ってくるというものです。最初は夏休み中に山梨県の温泉施設に泊まりに行って、そのときに使った青春18きっぷの余り分を消費する目的もあってはじめたことでしたが、その後恒例化し、前橋で1泊するのがお決まりになっています。去年は夏休み中には実施できず、晩秋になって他の用事とひっかけて前橋のほうだけ行きました。高尾のほうに行けなかったのが少々心残りになっていました。
 まあ、田舎の親族を訪ねるというわけではなく、広大な墓地に参るだけですので、感染拡大に寄与するということもないでしょう。
 ただ、コロナ禍のせいで5月の連休を含めしばらく遠出できず、いくぶん当方の気分も鬱していたため、今回は少し足を伸ばして、2泊の旅をしてくることにしました。
 いつものパターンだと、1日目に高尾と前橋の両方のお墓に参り、2日目にまっすぐ帰らず少し遠回りするというようなのが多かったのですが、1日目がけっこうあわただしいのが欠点でした。高尾と言い前橋と言っても、駅から近いわけではなく、そこからの移動にそれなりに時間を食いますので、両方を一日に廻ろうとすると、朝7時半くらいに出かけなければなりません。それで、今年はもう少しのんびりしたいと考えました。

続きを読む


nice!(0)  コメント(0) 

クルマと私 [いろいろ]

 また運転免許更新の季節がやってきました。私はいわゆるペーパー・ゴールドで、ほとんどクルマの運転をしないがために違反や事故も起こさず、いつも5年間隔での更新となっています。世紀の変わり目ころに短期間だけクルマを所有していましたが、その最期となったタクシーとの衝突事故のときも、点数には影響なかったようで、やっぱり5年めの更新でした。
 事故があったあとクルマを買い直さなかったのは、結局現状の生活では不要と判断したからです。いまの住居は駅にも近いし、その駅からは5分とあげずに電車が出ているし、駐車場代・車検代など毎年100万円近い維持費をかけてまで持っている意味合いをあまり感じなかったのでした。あればあったで便利なこともありましたけれども、他の手段で補えないというものでもありません。
 今後、もっと交通の便の悪いところに引っ越すとかしない限りは、ふたたびクルマを持つということも無いのではないかと思います。
 にもかかわらず運転免許証だけは持ち続けているわけですが、身分証がわりという意味がいちばん大きいような気がします。
 更新は近くの警察署でもできるわけですが、私は鴻巣の免許センターまで行くのを好んでいます。なんによらず、少し遠出できる機会があれば逃したくないと思うのでした。あとの時間が詰まっていなければ、免許センターからは鴻巣駅に戻らずに、バスで加須へ抜けたりもします。

続きを読む


nice!(0)  コメント(0) 

李登輝氏追悼──台湾という「国」 [世の中]

 話題としてはいささか出遅れた観がありますが、台湾の元総統李登輝氏の死去は、まことに惜しまれるものでありました。死因は誤嚥性肺炎であったようで、もう少しお気をつけておられればと思わぬではありませんが、まあ97歳というお齢を考えればやむを得ぬようでもあります。まずは大往生というところではなかったでしょうか。
 最近は90超えで活躍している人がけっこう居て、マレーシアマハティール氏なども90過ぎてから首相に返り咲いて意気軒昂です。政敵などから見れば妖怪のようにすら見えるかもしれません。その点、李登輝氏は総統の座から退いてからはすっぱりと政治から足を洗い、一私人として台湾の行く末を見守っていました。どちらが良いということでもありません。マハティール氏は後継者たちがあまりに中国になびいてゆくことに危機感を覚えて再出馬したのでしょうし、李登輝氏はご自身の成し遂げた立憲民主主義がきちんと台湾に根付いたことを実感していたから表に出なかったという違いであったろうと思います。
 ご両人とも、アジアの傑出した指導者であったことには変わりが無く、ことに日本に対しては過褒と思われるほどに持ち上げてくれて、日本人の自尊心の回復を大いに支えてくれました。戦争中にアジアの人々にひどいことをしたというのが、80年代くらいまでの日本人の意識であり、日本の首脳などがそれらの国に行けば、まず謝罪から入るのがあたりまえだったのです。またそれを当然のごとく要求する国も近くには2つ3つありました。
 しかし、もう謝罪は必要ないと最初に明言したのがマハティール氏でしたし、自国の発展がひとえに戦前の日本のおかげであったと宣言したのが李登輝氏でした。このお二方には、足を向けて寝られない想いです。

続きを読む


nice!(0)  コメント(0)