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「私立探偵」を考える [いろいろ]

 前回は、警察官の階級などについて考えてみましたが、古典的な推理小説で活躍するのはなんと言っても「私立探偵」です。
 推理小説界では、長いこと「私立探偵」が主役で、うろうろするばかりの警察を尻目に事件の捜査を進め、真相に辿り着くというパターンが王道みたいなものでした。現在では「私立探偵」を主な探索役とする推理小説はあまりはやらないようですが、ドラマなどで警察の「嘱託」といった、ある程度自由な立場で捜査に参加する立場のキャラクターがけっこう出てきているのは、やはり在りし日の「私立探偵」を偲ぶ気持ちが人々の中にあるからなのではないかと思います。
 現実世界の私立探偵というのが、いつごろ誕生したのかはよくわかりません。シャーロック・ホームズのデビュー作「緋色の研究」の中で、
 「いまこのロンドンには、警察の探偵や私立探偵がたくさん居る」
 とホームズが言っているところを見ると、私立探偵はそれ以前から相当数存在したものと思われます。退職した刑事などが開業することもあったのではないでしょうか。またUSAでは有名なピンカートン探偵社というのが、かなり古くから営業しています。

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