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『星空のレジェンド』ミュージカル版始動 [お仕事]

 5年前に書いた音楽物語『星空のレジェンド』ミュージカル版制作の話が動き出したということを、前にちょっと書いたと思います。
 『星空のレジェンド』はおかげさまで毎年7月に平塚市で上演され、私の作品としては再演回数の多いものとなっています。やるたびに新しい発見がある、などと、何やらクラシックの名曲のごとき過褒もいただいています。
 ただ毎回同じ上演形態だと、だんだんマンネリ化してくるのも事実です。
 それで管弦楽化といったことも計画され、数年後に平塚市の新しいホールが落成するのに合わせてオーケストラ版を発表するという話にもなっています。
 それとは別に、いろいろ「見せかた」を工夫しても良いのではないかという意見もあり、ことにナレーションを務めているお芝居関係の人たちと話をしたこともありました。そのときは、影絵などを映してみたら、などというアイディアが出ていましたが、そちらのほうでも話が動き出したらしく、今年の公演のためのリハーサルに顔を出したとき、ナレーターの高森秀之さんから、ミュージカル化の打診を受けました。つまり大川五郎先生脚本の元のかたちの音楽物語を「原作」とし、それをふくらませて芝居仕立てにするというプランです。「原作」の曲も活用するようにして……ということだったので、私としては面白いと思い、賛意を示しました。
 すると、それから1ヶ月も経たない公演本番のとき、挟み込みチラシの中に、そのミュージカル化計画と、出演者募集のことを記した、けっこう立派なチラシが含まれていたので、

 ──へえ、仕事が速いなあ。

 と感心したのでした。

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捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ [いろいろ]

 前に使っていたパソコンをやっと処分しました。
 電化製品は、新しいのを買ったときに、販売店が古いものを引き取ってくれる(引き取り代金も加算されますが)というのが普通だと思いますが、パソコンを新調した場合は、前のマシンから新しいマシンに、いろいろと引き継がなければならないデータその他があるはずで、普通はどうやっているのだろうかと思います。今回の私の場合は、去年の春に入手した新しいほうが中古パソコン頒布会で手に入れたノートパソコンであったため、古いほうを引き取って貰うシステムにはなっておらず、1年半以上そのままうちに置いてありました。
 頒布会で売っている中古パソコンはぼったくりだと言う人も居ますが、私はおおむね満足しています。およそ4万円で買いましたけれども、コストパフォーマンスは充分に良いと感じます。私の使用目的程度に必要なスペックは、値段相応に満たしていると言えるのでしょう。動画とかオンラインゲームなどを主にやっている人からすれば、少々不満足なのかもしれません。
 何しろ、前のパソコンはおよそ12年間も使っていたWindows XPマシンで、いろいろな動作に不都合が発生しつつありました。そのマシンで動きうるInternet Explorerのファイナルヴァージョンでは、すでにyoutubeも動かないし、各種フォームも対応していない場合が多く、仕事やネットによる申込みなどに支障をきたしていました。
 ソフトの動きもとにかく遅く、しばしば停まりました。フリーズではありませんがビジー状態というヤツで、あとから考えると、セキュリティソフトの自動更新が原因であったようです。つまり、最新の状態ではないというので自動更新がはじまるのですが、やはりそのパソコンのスペックではもうそれ以上のアップデートが受け容れられず、常に更新が失敗して、そのためにまた実にしょっちゅう自動更新が開始されてしまうという繰り返しであったと思われます。

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「標題音楽」を考える [いろいろ]

 音楽には、さまざまなタイトルがつけられています。
 歌を伴う曲であれば、そのテキストとなった詩の題名がそのままタイトルになることがほとんどです。また歌い出しのフレーズがタイトルの代用として使われることもあります。題名を持たない詩であったり、オペラの中のアリアだったりするとそういうことが多いと思います。
 例えば『ドン・ジョヴァンニ』「お手をどうぞ」の二重唱とか、『トゥーランドット』のアリア「誰も寝てはならぬ」とかいうのがそれにあたりますが、時としてタイトル詐欺というか、歌い出しの文句だけでは誤解を招くこともあるので注意が必要です。天皇陛下のご成婚のときに歌われたマルティーニ「愛の喜び」などその最たるもので、タイトルどおり愛の喜びを朗々と歌い上げるめでたい歌かと思えばさにあらず、

 ──愛の喜びは一瞬で終わるのに、愛の苦しみは一生続く。

 という縁起でもない歌詞なのでした。この曲を式次第に載せた役人は切腹ものと言えそうです。きっとタイトルだけで勘違いして入れてしまったのでしょう。
 『ラ・ボエーム』「私の名はミミ」なんてのも誤解を招くタイトルで、これだとヒロインの名前がミミだということになってしまいそうです。実は、歌詞を見ると、

 ──みんなはなぜかあたしのことをミミって呼ぶの。本当はルチアっていうのに。

 となっています。まあ、このヒロインは死ぬまでミミと呼ばれ続けるので、「私の名はミミ」でも良いようなものではありますが、せめて訳題は「ミミと呼ばれているわ」くらいに変えたほうが良いと思います。
 宗教音楽なども、冒頭の一節をタイトルにしていることが多いようです。バッハの200曲ある教会カンタータは、たいてい「第何番」と番号で呼ばれますが、ときどきタイトルのようにつけられている言葉は、基本的に冒頭の一節です。

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「拍子」を考える [いろいろ]

 音楽にはたいてい拍子というものがあって、楽譜上では冒頭に記されます。だいたい分数の形をしており、4/4拍子とか、6/8拍子とかいうのはご存じと思います。
 この分数の、分母にあたる数字は、4分音符(q)とか8分音符(e)を意味しています。これらの音符の種類は、全音符()をふたつずつに分けてゆくことで得られ、ふたつに分けたのが2分音符(h)であり、それをさらにふたつに分けて4分音符、もういちど分けて8分音符というように数字が増えてゆきます。ずっとふたつずつに分けてゆくわけですから、その数字は必ず2のベキとなり、3とか6とかになることは決してありません。5/3拍子とか4/6拍子とかはありえないわけです。
 ちなみに細かい音符は、8分音符についている符鉤(「はた」とも呼びます)を増やすことで表します。「はた」が2本ついていれば8分音符の半分の16分音符、3本ついていればそのまた半分の32分音符ということになります。理論上いくらでも細かい音符を作ることは可能ですが、「はた」が4本5本と増えてくると判別しづらくなりますので、そんなに細かくすることはありません。ベートーヴェンなどの譜面で、「はた」が5本ついた「128分音符」が出てくるのを見たことはありますが、まあそのあたりが限界でしょう。それ以降の作曲家はむしろ32分音符程度で済ませていることが多いように思います。

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直通電車試乗記 [日録]

 先月末(11月30日)に開業した、埼京線相模鉄道線の乗り入れ電車に試乗してきました。
 これについては、少し前にいろいろと期待や予想などを書き散らしましたが、その後新しい時刻表(JTB)を買って様子を見ました。その時刻表でも、巻頭に埼京線・相鉄線の直通を特集したページが置かれており、かなり鳴り物入りのダイヤ改正という感じでした。
 さらにありがたいことに、別冊付録として、この直通にまつわる列車の時刻だけまとめた小冊子がついていました。直通する列車だけではなく、埼京線については全列車が掲載されていましたし、湘南新宿ラインも併記されています。また相鉄の部分に関しては、直通列車に接続する列車が記載されていました。
 それを眺めてみると、残念ながら直通列車のうち、本来の埼京線である新宿以北まで運転するのは、朝の北行が数本あるのみで、ほとんどは新宿発着だということがわかりました。つまり私が埼京線に乗り込むことの多い赤羽で、「海老名行き」の電車を見ることはまったく無いわけです。相鉄線側からは、朝のうちのみ、川越行きや大宮行き、武蔵浦和行きを見ることができることになります。
 相鉄の各駅停車と特急が乗り入れてくることになるわけですが、特急もJR線内は各駅停車になる……という建前です。ただし上記の朝の数本のうち、通勤快速になって走るのもあります。どうせなら、埼京線では快速や通勤快速、相鉄では特急として、川越や大宮発着をする、メトロ副都心線Fライナーみたいな電車を終日走らせれば良いのにと思いますが、埼京線の快速はむしろりんかい線に直通することを主たる使命にしており、今回のダイヤ改正でもそのあたりは変わらなかったので、まあ仕方がないでしょう。
 また、直通電車は、日中は特急1往復と各停1往復だけと、かなり寂しい状態ですが、数年後に相鉄・東急双方の新横浜線神奈川東部方面線)ができて直通をはじめると、そちらへの便も確保しなければなりませんので、いまのところJRとの直通をそうそう増やすわけにもゆかないのでしょう。

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ボードゲームの復権 [趣味]

 最近、ボードゲームがまたはやりだしているようです。日本では長いこと、電子ゲームが天下をとったような状態で、それにトレーディング系のカードゲームが次点で頑張っているような趣きがありました。ボードゲームも廃れたわけではありませんが、ややマニアックな人々がやっているという印象が強かったような気がします。
 電子ゲームがなかば飽和状態のような感じになってきて、トレーディングカードゲームも種類は多くとも大同小異という様相をおび、何人もでゲーム盤を囲んでわいわいと愉しむボードゲームが復権してきたというところかもしれません。
 今期は「放課後さいころ倶楽部」などといったボードゲームをテーマにしたアニメも放映されています。かつて「遊戯王」というマンガがあり(スピンオフみたいなアニメはいまだにときどき放映されていますが)、いろんなゲームが登場する中で、いくつかボードゲームのネタもあったのですが、トレーディングカードゲームネタが圧倒的に好評で、中盤以降はほとんどそればかりになってしまいました。「遊戯王」に出てきたボードゲームはいわゆる「闇のゲーム」でマンガの中だけのオリジナルでしたが、「放課後」のほうは、実在するボードゲームを毎回紹介しているところが特徴です。
 私は最近のボードゲームをほとんど知らないのですが、ドイツあたりを中心に、どんどん新作が作られてきているようです。いくつかはパズル雑誌「パズル通信ニコリ」の特集記事で読んだことがあります。ドイツは電子ゲームはあまり普及しなかったようで、アナログなゲームのほうが好まれていたのでしょう。

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とんぼ返りコンサートと墓参り [旅日記]

 一昨年、NHK交響楽団「団友オーケストラ」という小編成オケに伴って、愛知県瀬戸市まで演奏に行ってきたことがあります。そのまた2年前には、同じオケと、岐阜まで行きました。いずれも終演後すぐに帰途につくとんぼ返りコンサートで、観光はおろか土産物を買う暇も無いほどのタイトなスケジュールでした。
 本来、私の後輩であるMくんがこのオケでピアノを弾いているのですが、彼の都合が悪いとき、たまに私が頼まれることがあるのでした。
 世にピアノ弾きの数は多いのに、なぜ私が頼まれるかというと、これが実に大変な仕事であるからです。
 曲は毎回、スタジオジブリ作品の挿入音楽を集めたプログラムになっているのですが、ほぼ久石譲氏の作になる原曲は、フル編成のオーケストラを想定して書かれていますし、そうでない原曲もバンド用だったりして、N響団友オーケストラの小編成規模に適した形にはなっていません。従って木村弓さんがひとりでライアを弾きながら口ずさむ「いつも何度でも」などを別にすると、すべての曲がアレンジを必要としています。
 Mくんはそのアレンジを全部やっているわけではありませんが、大半を手がけています。
 ところが、自分で弾くことがわかっているので、アレンジスコアにはピアノパートがほとんど書かれていません。毎回、その場の勢いでアドリブで弾いているようです。
 また、ピアノのパート譜なるものも作られていません。彼はフルスコアを見ながら弾いているのです。
 こんな弾きかたのできるピアノ弾きは、そう滅多には居ないのでした。
 それで、ときどき私にお鉢が回ってくることになります。

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