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ライトレールの展望 [世の中]

 この前試乗しに行ってきた宇都宮ライトレールが、開業1ヶ月も経たないうちに、すでに3回、自動車との接触事故を起こしてしまって、話題になっています。
 と言っても、電車のほうに落ち度があったとも思えません。宇都宮ライトレールは、「次世代型路面電車」を標榜しており、クルマとの無用の摩擦を起こさないように作られています。
 宇都宮市内と芳賀町内の道路併用区間では、クルマが線路敷に入らないように区画しています。路面電車というのは、都電荒川線飛鳥山附近を見てもわかるとおり、線路敷にクルマが無遠慮に進入してくるのが普通で、そういうところで時間がかかったり、下手をすると事故が誘発されたりします。そして本来クルマのほうが勝手に入ってきているのに、「路面電車はクルマの通行の邪魔になる」などと言いがかりをつけられ、昭和40年代くらいからどんどん撤去されてゆきました。
 しかし、宇都宮ライトレールが名乗っている「LRT(ライトレールトランジット=軽量軌道交通機関)は、1990年ごろから欧米で新しく導入されはじめたもので、クルマの通行する車線と電車の通行する線路敷をしっかりと区別し、両者が輻輳しないように工夫されたものです。これにより、電車の定時性を確保し、かつクルマ利用からの移行をうながしているわけです。

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続・トリチウム放出 [世の中]

 東日本大震災のときの福島原発事故によって出た放射能汚染水を処理したものを、いよいよ明後日くらいから海洋放出しはじめるそうです。12年半近く、なすすべもなく貯め込んでいたわけですが、ようやくかたづけられるというわけです。
 もちろん、有害な放射性物質はほとんど取り除かれており、海に毒を撒くなんて話ではありません。日本国民とて大半は理解しているはずなのですが、なおも漁業などに対する風評被害をおもんぱかって、政府は慎重を期していました。
 2年ほど前に、翌々年に放出をはじめるということが決定しました。そのときもこの話については書きました。その2年の猶予で、風評被害を防ぐためのさまざまな措置がおこなわれるものとばかり思っていましたが、とりたててキャンペーンがおこなわれた気配もありません。安全ではあっても安心ができない、などと当時よく言われていたものですが、不安を取り除くためにどんな対策が講じられたのかというと、どうも心許ない気がします。現地の漁業従事者たちは、2年前と同じように不安を口にしているように思えます。もう少しなんとかならなかったものかと感じざるを得ません。

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ハワイの大火 [世の中]

 ハワイの大規模な山火事は、すでに100人以上の死者を出しつつ、まだ収まる気配を見せていないようです。
 山火事の原因は、まだはっきりはしていないようです。送電線の柱がハリケーンで倒れたとか、山火事を利用して増殖する外来種の植物がはびこっていたとか、いろいろ推測されてはいますが、まあ乾燥していた山野で葉がすれ合ったりして発火し、ハリケーンの強風によって燃え拡がったというところでしょう。電気の事故もあったかもしれませんが、きっかけに過ぎないと思われます。
 日本ではあんまり山火事というものが起こりませんが、外国ではわりに簡単に起こります。つい最近も、ニューヨーク州の奥地で山火事が起こって、隅っこにあるニューヨークシティまで煙に覆われたなんてことがありました。
 私も、外国で山火事に遭遇したことがあります。シチリア島に行ったときのことです。その日はサハラ沙漠渡りの熱風シロッコが吹きすさんで、気温が43度まで上がった、ものすごく蒸し暑い一日でした。この気温は私がこれまで経験した最高気温でもあります。
 私たちはパレルモの郊外にあるカリーニという街に滞在しており、その日の晩、カリーニの野外劇場で演奏会をする予定でした。日中あまりに暑くて、こんな暑さの中で演奏会などできるのだろうかと疑いましたが、陽が傾きはじめるとだいぶしのぎやすくなってきました。
 野外劇場は、山の手、というより山の中腹あたりにありました。私たちは夕方くらいにそこへ行き、リハーサルをはじめました。

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沖縄の想い出と颱風6号 [世の中]

 沖縄を襲った颱風6号は、いったん通り抜けたかと思うと、東にある太平洋高気圧にはね返され、謎めいた軌道を描いて再び沖縄に戻ってきたとのことです。おかげで飛行機は連日欠航、観光客も足止めを食らってえらいことになっていると聞きました。延泊しようにもホテルがなかなか確保できなかったり、食糧を買おうとしてもスーパーやコンビニからはほとんどの商品が無くなってしまっていたり、だいぶ多くの人が苦労しているようです。
 何しろ離れ島なので、交通が途絶すると物流が非常に心許なくなるのでした。今日もほとんど全便欠航ということになっているらしく、皆様の無事の帰還を祈らざるを得ません。

 考えてみれば、去年のちょうどこの時期、私は沖縄に行っていました。確かめてみたら8月5日8日という日程です。観光旅行ではなく仕事で行ったのでしたが、あれが今年の話だったらと思うとぞっとします。
 そのときは沖縄市嘉手納町でコンサートをしました。まあ、今年のような状況だったら、演奏会そのものが中止になっていたかもしれませんが、出発する前にわかっていたならともかく、向こうへ着いてから中止などということになったら、何をしに行ったのかわからないことになります。
 宿からは一歩も出られないことになるでしょう。国際通りからそう遠くない場所にある宿ではありましたが、伝え聞く嵐の状況では、その国際通りまで行くのも容易ではなさそうです。

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続・人工の知能 [世の中]

 Chat GPTチャット生成AI )がずいぶんと話題になっています。何かについて調べようとした場合に、いくつかのキーワードを入力したり、あるいは質問のような形で入力すると、ちょっとした論文みたいな形で応えてくれるというAI(人工知能)であるようです。私はまだ使っていませんが、使っている人の報告はいろいろ読みましたし、マイクロソフトGoogleが提供している類似のものは体験したことがあります。そのいくつかは大変役に立ちました。
 打ち込まれたキーワードや質問文に関して、ネットに大量に存在する文献から収集して、たちどころに説明文を作成してくれるということであるようです。そのため、USAなどでは学生が学校の提出レポートなどに、Chat GPTが作った文章をそのまま出すなんてことも起きるようになり、使用を禁じる学校も増えているとのことです。またChat GPTが作成した文章であるかどうかを判定するAIなんてのもできたようで、中にはちゃんと自分で書いたのにChat GPTが作ったものだと判定されてしまい不合格を食らう、なんて事件も起こっているらしい。
 Chat GPTにしろその判定AIにしろ、まだまだ開発途上のものであって、全面的に信用するのは早計というところなのではないでしょうか。

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炎熱の惑星 [世の中]

 猛暑の日が続きます。日中に日向に出ると、兇悪とも言うべき陽射しが照りつけて、じりじりと肌を灼くのがわかります。顔や腕などはわかりやすいのですが、案外と意識の外にある首筋などが思ったよりも灼けていて、気がつくとひりひりしていたりします。皆様、くれぐれも熱中症にお気をつけください。
 猛暑は日本だけではないようで、欧米ではさらにすごいことになっているようです。南欧などでは45度超えの日が続いているらしいし、パリあたりでも40度を超える日があると仄聞します。私がいままで経験した最高気温は、シチリア島に行った時の43度ですが、さらに暑くなっていると聞くと想像を絶します。
 向こうは湿度が低いから、同じ気温でも日本よりはしのぎやすいだろう、とよく言われますが、実はそんなことはありません。シチリアをはじめとして南欧各地に吹きすさぶ熱風シロッコは、サハラ砂漠の熱い空気が地中海を越えてヨーロッパに吹きつけるというものです。サハラ砂漠ではカラカラに乾いた熱気なのですが、地中海を渡るうちにたっぷりの水分を補給され、かなり湿潤な状態になってヨーロッパに到達します。実は大変に蒸し暑い熱風なのでした。そのくせシロッコが吹けば簡単にドライアイになったりして、まったく始末に負えません。
 シロッコの猛威は、年によっていろいろであるようで、そんなに暴れないときもあるようです。しかしときどきは酷暑をもたらして人死にがあったりするので、そういうところから疾風と疫病の悪魔パズズが発想されたのでしょう。

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パリはまた燃えているぞ [世の中]

 フランスで起こっている暴動騒ぎは、もう手がつけられないような状態に陥っているようです。パリ近辺で6月30日の晩に略奪や暴動が発生した地点をマークした地図を見ましたが、ほとんど粗密が無いような感じでした。文字どおりパリ中で起こっているわけです。
 パリだけでなく、マルセイユリヨンその他あちこちの地方都市でも騒ぎになっているようですし、ほとんど全土的な騒乱と言って良いでしょう。
 さらに隣国であるドイツベルギーオランダなどまで暴動が波及しているようで、もはや何を要求しての騒ぎなのかもわからなくなっています。一国内であれば、その国の政府に何かを要求してのことだろうと察せられますが、ベルギーやオランダの政府に何を求めているのでしょうか。
 きっかけとなったのは、警察の停止命令を無視してクルマを走らせた17歳の少年が射殺されたという事件なのですが、これがアルジェリア系の移民であったために騒ぎが大きくなったようです。警官が黒人の容疑者を確保しようとして死なせてしまったことから起こった、数年前のUSAの暴動騒ぎを思い起こさせます。あれも、容疑者がたまたま黒人であったというだけで、黒人を特に狙い撃ちにしたという話ではなかったのですが、たちまち人種差別案件にされてしまい、えらいことになってしまいました。

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打ち上げ復活 [世の中]

 先日、コーロ・ステラの演奏会で、久方ぶりに打ち上げをしたということを書きましたが、昨日もちょっとした演奏会があり、Chorus STが出演して、こちらでも久々に打ち上げをおこないました。
 ご承知のとおり、コロナ禍以来、大勢で集まって飲み食いすることは避けられていました。自分たちが避けるというだけでなく、そんなことをしていると周囲から冷たい眼で見られたものでした。飲食店にはひとりひとり区切るためのアクリル板が置かれました。あのアクリル板も、置きっ放しでかえって不潔ではないかと思われないでもないところが少なからずあったものですが、とにかく演奏会後の打ち上げなどはとんでもないと考えられることが続いていました。
 私の実家では、記念日などにときどき集まって外食をすることがありましたが、両親と妹とマダムと私の5人で席を予約しようとすると、はねられることが何度もありました。4人までなら良いのですが、5人だと店のほうが拒否するのです。ちょっと神経質すぎないかと思いましたが、そういう社会情勢だったので仕方がありません。
 コロナ禍の最初のころ、合唱の練習でクラスターが起こることは無い、と言われていました。しかし、岐阜だったかでそれが発生し、一挙に練習を自粛するところが増えたのでした。練習を自粛するどころか、そのまま解団に至ってしまったところもあり、私の指導していたクール・アルエットなどもそのひとつです。

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ふたたび「戦勝記念日」に [世の中]

 昨日(5月9日)は、ロシアウクライナに侵攻してから2回めの「戦勝記念日」でした。第二次大戦中の独ソ戦に勝利した記念日です。
 例年、戦勝記念日には盛大な軍事パレードがおこなわれるのが常なのですが、昨日登場したのは、T-34という、第二次大戦中に開発された骨董品のような戦車が1台だけで、なんとも寂しいパレードであったそうです。主力の戦車はみんなウクライナにつぎ込まれ、なおかつその多くが潰されたり鹵獲されたりで、すでにロシア国内にはろくな戦車が残っていないのではないかとささやかれています。戦車ばかりでなく、戦闘機などもお目見えしませんでした。
 去年の戦勝記念日には、プーチン大統領は、ウクライナ侵攻が正しいことであった、と主張しました。またそれに先立って、旧ソ連諸国に対し、
 「ナチズムの復活を許さないことが、われわれの共通の義務だ」
 と申し送ったりしています。
 これに対し、今年の演説では、

 ──ロシアに対して再び本物の戦争が起こされたが、われわれは国家の安全を守る。

 と語ったそうです。

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迷惑動画 [世の中]

 しばらく前から問題になっている「迷惑動画」……回転寿司とか牛丼屋などで迷惑なふるまいをし、それを動画に撮って公開するという、何がしたいのかさっぱりわからない風潮が、一向におさまらない様子です。
 先日は逮捕者が出ました。牛丼屋で、自分の使った箸を据え付けの紅ショウガ入れにつっこんで、むしゃむしゃ食べたという35歳だかの男と、それを動画に撮って公開した同い年くらいの男が揃ってお縄となったのでした。まあ刑事事件としては大した罪にはならないと思いますが、民事のほうで多額の賠償金をとられることになるでしょう。
 調味料入れを舐めまわしたとか、回っている寿司に片っ端から指を当てるとか、これまでもさまざまな迷惑動画が公開されています。公開されれば、どこの店とかいうことはネット上ですぐに検証されますし、迷惑行為をしたのがどこの誰かというところまでも突き止められたりします。いままでのところは未成年が多く、そのためおおやけに名前が出るということはあまりありませんでしたが、30代ともなればそうもゆきません。新聞でもテレビでも、しっかり本名が出てきましたから、勤め先もクビになるかもしれませんし、近所の住民から後ろ指をさされることにもなるでしょう。
 いい大人が、そうなることくらいわかっているでしょうに、どうしてそういう真似をしてしまうのか、どうにも理解ができません。

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