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「私鉄の特急」を考える(1) [趣味]

 去年の年末ごろ、「『特急』を考える」というエントリーを書きましたが、そこではJRの特急の現況に対する憤懣を綴るだけに終わりました。民鉄の特急についてはまた後日考える、ということで筆を擱きましたが、年始のバタバタもおさまって、少し考える余裕ができたので、この稿では民鉄の特急について書こうと思います。

 国鉄の「特別急行」の出現に少し遅れて、各地の私鉄でも、特急電車などが走るようになりました。「燕」が「超特急」としてもてはやされるようになると、私鉄にも超特急という種別がお目見えしました。よく知られているのは阪和電鉄(現JR阪和線)の超特急電車でしょう。天王寺から東和歌山(現和歌山駅)まで、ほぼノンストップでかっ飛ばしました。たぶんこれが戦後、新快速として走った種別だと思うので、そこから類推すると、途中にだけ停まったのかもしれません。阪和電鉄は先発の南海電鉄の向こうを張って、とにかく阪和間の短絡を図り、途中の街や集落にはあまり頓着せずに、線形もスピードが出せるようになるべく直線に近く敷設されました。実際この超特急電車は、戦前の鉄道の最速記録を樹立しています。
 国鉄の「燕」を山崎の狭間で抜き去ったと言われる新京阪電鉄(現阪急京都線)の超特急電車も印象深いですね。わざわざ「燕」に合わせたダイヤを組み、このパフォーマンスを演出したそうです。時間厳守に偏執的なほどに正確な日本の鉄道ならではの芸当で、諸外国のように平気で10分20分と遅れるようだと、あまり意味は無かったかもしれません。

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「7つの奇妙な足跡」解決篇(2) [趣味]

 昨年11月28日にプレイした鉄道謎解きイベントFUN!TOKYO! 山手線謎めぐり2022 7つの奇妙な足跡」の解決篇、続きです。
 原宿・飯田橋・日暮里・新橋で謎解きを進め、次は大崎駅着14時03分。実は新橋でそろそろ空腹だったのですが、そのまま突き進みます。
 謎Mは改札内の問題です。実はこれも、大まかな部分は事前に解けます。大崎に乗り入れている「山手線」「湘南新宿ライン」「相鉄線」「埼京線」のラインコードをリストから選び、それぞれ割り振られている言葉をつなげて読むというのでした。ラインコードはそれぞれ「JY」「JS」「SO」「JA」です。埼京線のラインコードがJAなのは、赤羽線を母体としているからでしょう。いや、現在でも正式路線名は池袋赤羽を結ぶ赤羽線なのであって、大崎~池袋は山手線の別線、赤羽~大宮東北本線の別線、大宮~川越川越線です。埼京線というのはいわばニックネームで、京浜東北線と同様なのでした。
 さて、それらのラインコードに添えられた言葉を読むと、「くすりSTATIONにある救急箱のアイコンを作れ」となります。くすりSTATIONというのはすぐにわかりました。で、救急箱のアイコンは、小冊子のそのページの下端に「持ち手」の絵がいくつか並んでおり、クリアファイルには緑十字の絵があるので、重ねてみると救急箱の絵になります。ただ、どの持ち手が正しいのかは行ってみないとわからないわけですが、実は正しい持ち手のところに重ねると、右側に「スベリダイ」という文字が現れます。正しくない持ち手だと、意味のある文字は現れません。だから事前に解けるわけです。私なら、ほかの持ち手のところに重ねても意味のある文字が出てくるようにしておいて、正解は現地に赴かないとわからないようにしたいところです。

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「7つの奇妙な足跡」解決篇(1) [趣味]

 去年の11月28日プレイした謎解きイベント「FUN!TOKYO! 山手線謎めぐり2022 7つの奇妙な足跡」のイベント期間が、この1月15日で終了しましたので、解決篇を書いておこうと思います。
 「6枚の写真に隠された秘密」「不思議な蝶の願いごと」と続いた山手線謎解きイベントの第3弾ですが、それまでのNAZO×NAZO劇団ではなく、よだかのレコードという会社が制作していました。あまり耳馴れないところで、これまでに見られない趣向があるのではないかとワクワクしました。
 確かにあれこれと新趣向があり、中には「えーっ」と言いたくなる点もあったりしました。しかしまあ、最初から記していくことにしましょう。
 私はプレイ日のかなり前に、謎解きキットを入手していました。池袋に行ったときに、西口のNEWDAYSで購入したのです。実はこの店舗、最初の「6枚の写真」のときにさんざん探し回ったところでした。池袋駅のNEWDAYSで売っているのがそこの店舗だけだったのですが、容易に見つからなかったのです。東武の乗り場よりも外側にあったというのが盲点でした。今回はほかの駅のNEWDAYSでも良かったのですが、その因縁があったので、あえてその店舗で買ったのでした。

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「特急」を考える [趣味]

 準急快速を考えたのち、前は快速急行などの種別について考えてみたのですが、今回はむしろ、「特急」について考えてみたいと思います。と言っても運行状況を網羅するということではなく、最近の「特急」の不甲斐なさを慨嘆するという内容になりそうですが。
 特急がはじめてお目見えしたのは、よく知られているように日露戦争後です。ロシアに勝利して一等国の仲間入りをした日本が、国の威信をかけて豪華列車を作り上げたのでした。これは南満洲鉄道シベリア鉄道を経てヨーロッパへとつながる大陸横断鉄道のファーストランナーとしても位置付けられていました。運転区間は東京(当初は新橋)~下関、下関からは豪華客船で釜山へと渡り、そこからまた豪華列車に乗り換えて満洲、シベリアへと走ります。
 一等車と二等車だけで編成され、一流ホテル並みの西洋料理を供する食堂車や、サロンカーなども連結していました。乗客の用向きについては、列車ボーイたちがきめ細かくサービスしました。庶民には手の届かない、まさしく上級国民や海外の賓客たちのための列車でした。ただの急行でなく、「特別急行」の名が冠されたのも当然だったでしょう。
 下りが第一列車、上りが第二列車として有名になりましたが、そのうち「富士」という愛称がつけられました。これが日本最初の特急です。

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続・「快速」を考える(3) [趣味]

 「続・『快速』を考える」のシリーズを続ける前に、別のエントリーが2本ほど入ってしまいましたが、引き続き残りの地方の「快速」列車を瞥見してゆきたいと思います。

 山陰地方では、大動脈である山陰本線に走っていた快速「アクアライナー」はすでに消滅しています。その分特急「スーパーまつかぜ」の便数が増えたようなので、格上げによる増収を図った感じでしょう。
 支線区にもほとんど快速列車はありませんが、因美線津山智頭間に1往復、津山~美作加茂間に1往復(上り便は平日のみ)の快速が走っています。上り便はいずれも早朝で、そんな時間に停まっても仕方がないような小さな駅を飛ばしているだけという様子ですが、下り便のほうは晩で、もう少し利用しやすいかもしれません。

 山陽地方では、まず大動脈の山陽本線および呉線で、広島を中心として「通勤ライナー」「シティライナー」「安芸路ライナー」が走っています。
 「通勤ライナー」は下りにしかありません。山陽本線・呉線の双方に設定されています。本線の「通勤ライナー」の通過区間は西条~広島間、呉線のほうは~広島間となっていますが、たいていは前後にもっと先まで、各駅停車で運転しています。「通勤ライナー」という名称からして平日だけの運転と思われますが、呉線に1便だけ、土曜・休日も運転する「通勤ライナー」があり、この列車は広島以西は「シティライナー」として走ります。

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続・「快速」を考える(2) [趣味]

 引き続き、全国の「快速」列車について瞥見してゆきます。
 甲信越で本格的な快速列車というと、信越本線新潟県)の快速があります。信越本線は新幹線がらみで分断され、見る影もありませんが、新潟県内ではいちおう主要幹線のひとつです。しなの鉄道えちごトキめき鉄道に蚕食されたものの、JRとして残っている直江津新潟間では、全区間を走る快速が走っています。直江津~長岡間、長岡~新潟間という短い区間のものもありますが、いちおう1往復だけは、全区間を踏破する快速が設定されています。ほぼ同区間を走る特急「しらゆき」と較べてもそれほど遜色無く、通過する駅も多い、「速達列車」の名に価する快速と言えるでしょう。
 上越線には何便か快速と称される列車が見受けられますが、これは実はほくほく線の快速です。2往復運転されていますが、下りの1便は超快速「スノーラビット」という愛称がついています。以前はもう少し多かったと思うのですが、減便されました。しかし超快速という種別は全国でもここだけであり、無くならないように願いたいものです。普通列車が越後湯沢~直江津間を約1時間20分かけて走るところを、1時間02分で走るのですから確かに速いと言えましょう。なお、ほくほく線の列車は上越線の石打・大沢・上越国際スキー場前、信越本線の黒井を通過するものが多いですが、これらは快速とは呼びません。

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続・「快速」を考える(1) [趣味]

 「準急」に引き続き、「快速」についても再考します。主に9年前の考察との違いをチェックするようなことになるのではないかと思います。
 前回は私鉄や第三セクターの快速が意外と少ないことに驚いたものでしたが、その後どうなったでしょうか。

 北海道では、大きな変化としては区間快速「いしかりライナー」の消滅と「はこだてライナー」の創設が目立ちます。
 「いしかりライナー」は小樽岩見沢間に走っていました。特徴としては、札幌を境にして、手稲~札幌間を快速として走る列車と、札幌~江別間を快速として走る列車とに分かれていたことが挙げられます。ほかの区間は各駅停車です。このあたり、全区間各駅停車という列車が案外と少なく、「いしかりライナー」がそれを補っていたように思われました。ただ同じ列車名なのに停まる駅が全然異なるのが不評だったのか、廃止されて全部各駅停車に格下げされたのでした。「ていねライナー」「えべつライナー」に分けておいたほうが良かったのかもしれません。
 「はこだてライナー」は新幹線の開通とともに設定されました。新幹線が新函館北斗などという中途半端なところに発着するため、函館からのシャトル列車が必要となったのです。ごく短距離の列車です。全便が快速ではなく、各駅停車の「はこだてライナー」もあります。

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続・「準急」を考える [趣味]

 「『準急』を考える」という項目を書いたのはもう9年あまり前のことになります。「準」という文字が好きだというようなところからはじまって、日本全国の鉄道の「準急」というランクについて考察したのでした。引き続いて「快速」について考えたり、「快速急行」について考えたりもしました。その前にも、同趣の「列車種別あれこれ」という稿を書いたことがあり、日付を見たら、上記の「『準急』を考える」のやはり9年あまり前になっていました。鉄道の列車種別というのは、昔から変わらず私の興味対象であったことを自覚します。
 9年前に書いた準急や快速の状態が、現在どうなっているのか、だいぶ変わったのかあるいは変わっていないのか、ちょっと確かめたくなりました。
 たいていの人にはどうでも良い話題だと思います。日々の通勤通学、あるいは旅行において、その時点での体制がわかっていれば済む話であって、何もことごとしく考察したりする必要を感じる人は寡少でしょう。まったく私の趣味の話に過ぎないのですが、ちょっとお付き合い願います。

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「名もなき本の最後の旅路」リプレイ(2) [趣味]

 少し前に、諸々の事情で昼過ぎからはじめ、前半までしかプレイできなかった鉄道謎解き「名もなき本の最後の旅路」。それから若干の日を経た9月30日、イベント期間最終日に、謎解きを再開します。
 前半は千葉まで行って中断しましたが、滞在中に次に向かう駅を割り出しました。京葉線新習志野です。当然今回は、新習志野に直行することにします。
 午前中、草加で用事のあったマダムと、南越谷新越谷)で待ち合わせます。新習志野ならば武蔵野線経由でも行けるので、草加に居た人と合流するなら南越谷が便利なのでした。
 前回の中断地点までは、錦糸町で謎解きをはじめてから5時間ほどかかっています。その中には亀戸の安食堂や幕張本郷のプロントでの滞在時間も含まれているので、実質は4時間というところでしょうか。謎解きの想定所要時間は「6時間~」となっているので、あと2、3時間あればクリアできるのではないかと思われました。
 私が載っていた武蔵野線電車に、マダムが南越谷から乗ってきました。電車は南船橋行きです。新習志野へは、南船橋で乗り換えてもうひと駅先へ行かなければならないのですが、ここの乗り継ぎが14分も待たされるというのでおやおやと思いました。どうも、すぐ乗り継げるのは快速電車だったようです。快速は新習志野に停車しないので、各停電車を待つと14分後ということになるらしいのでした。
 そんなこともあって、新習志野到着は14時12分になっていました。意外と時間が少ないかもしれません。

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「名もなき本の最後の旅路」リプレイ(1) [趣味]

 JR東日本千葉支社が主催した「名もなき本の最後の旅路」という謎解きイベントに参加しました。本日(9月30日)でイベント期間が終わるので、リプレイという形で書いてみたいと思います。
 4月末から開催しており、駅置きのチラシも取得していたのですが、なかなかプレイする日程が組めませんでした。なぜかそのあいだに、「WEST CODE 西武謎道中」「異世界回想鉄道記」といった別の鉄道謎解きをプレイしたりしていました。その理由は、交通費の問題です。
 「西武謎道中」は西武鉄道のイベントであり、このイベントのためのフリー切符が発売されていました。また、「異世界回想鉄道記」は上野松戸エリアと明記されており、乗り降りのたびに運賃を払ってもさほどの額にならないことが予想されました。
 ところが、「名もなき本の最後の旅路」は、エリアが広く、そのエリアを対象としたフリーパスがあるわけでもなく、いちいちSUICAをかざして乗り降りしているとどれほどの運賃が引かれることになるのか、少々心許ないのです。
 今回のイベントは、去年プレイした「蜃気楼列車と追憶のカケラ」と同じシリーズと思われます。探索エリアはほぼ同じでした。「蜃気楼列車」のときは「休日おでかけパス」を使いました。2720円で購入するこのフリー切符が、はたして元が取れるのかどうか、最後までドキドキものでした。結果は、エリアへの往復を含めれば元が取れた、という按配で、今回も元が取れるかどうかはわかりません。

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